見出し画像

世界をどう「切り取る」かは、あなた次第。/今週の、いちばん。41

小さいときから、写真を撮られるのが苦手だ。
と、キーボードを打ってみて思ったけど、これはウソかもしれない。
小学校くらいまでは、それほど苦手ではなかったように思う。
ただ、年を重ねて、自分の見た目を意識するようになり、得意ではなくなった。
いまも記念撮影などで笑顔を要求されると、うまく笑えない。

そんな僕が、プロのカメラマンの方に何枚も写真を撮られることになった。
もちろん、仕事がらみである。
僕の今度の担当作に、著者の方の写真を使いたいと思い、先日、撮影場所の下見に行った。
本番の撮影のとき、どういうアングルで写真を撮るか。
そのテストとして、恥ずかしながら、僕が被写体になったのだ。

僕は正直、これまで撮影現場に立ち会った経験が少ない。
だから、先日はとても勉強になった。
とくに学んだのは、同じ場所に被写体がいても、どこから撮るかで、だいぶ印象が変わるということだ。

たとえば、以下の写真。

とても素敵に撮っていただいたのだけど、背景の黒いカーテン?によって、少し暗い印象を受ける。

そこで、立ち位置自体は変えずに、僕とカメラマンさんの向き、角度を変えて撮ったのが、次の写真。

背景の「白」の面積が増え、より爽やかになった(まあ被写体自体が爽やかではないのだが…)。
その場でデジカメを確認したとき、小さな魔法をかけられたようだった。

普段、いわゆる自己啓発書を作ることが多い僕は、その類の本で多用される表現を使うのはあまり好きじゃない。
けれど、今回は例外で使うと、「物事というのは(おおむね)見る人の心持ちしだいだな」と思った。

目の前にある世界を、一体どう切り取るか。
自分の「切り取り方」しだいで受ける印象は変わる。
少しずらすだけで、善悪も、ネガポジも反転するかもしれない。
世界の明るさを決めているのは、他でもない、あなたなのかもね。

今週のいちばん、「世界の見え方」を意識した瞬間。それは1月25日、都内某所のインテリアショップで、撮影に立ち会った瞬間です。

*「今週の、いちばん。」は、その1週間で僕がいちばん、心が動かされたことをふりかえる連載です(下の「このマガジンに含まれています」のリンクから全部の記事が読めます)

*2015年分を欠かさず読みたい方は、以下のマガジンをフォローしてください。2014年分はこちらのリンクで一気読みを

今のところ、全ノート無料にしていますが、「おひねり」いただけると励みになります!