劇團ぬるま湯 銀雪の足蹟~渡り巫女祈祷伝~を観ている

真っ白な雪原に足蹟が一人分。どちらかが手を伸ばせば触れ合える距離に人間の男と妖怪の女。彼の顔色は悪く。彼女の鼓動は速く。それでも二人は普段の笑顔を絶やさず歩く。

馬鹿な二人だ。二人はふたりぼっちを選んだ。理由なんて一つしかない。きっと進む先にはあの六魔将共が居る。二人はふたりぼっちでこの國を救おうとしている。

馬鹿な二人だ。行くしかない。逝ってしまった者たちは帰ってこないけど、彼らの想いも連れて馬鹿な二人の元へ行くしかない。

さあ、武器を持とう。銀雪の足蹟を追って行こう。




気付けば半月近く。脳内には彼らが棲み着いたまま。いつまでも、馬鹿馬鹿しくも銀雪が溶けるほどの温かい旅が続く。

さあ、私も武器を持とう。銀雪の足蹟を追って行こう。

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