鎌倉殿にハマって三浦へ行ってきた

画像1 昨年は家族で「鎌倉殿の13人」にハマった。中でも和田義盛という坂東武者がお気に入り。このドラマで初めて知ったので、三谷幸喜の描いた和田義盛が好き、というべきか。和田さんゆかりの地を訪れたく、京急の「みさきまぐろきっぷ」で次女と神奈川県三浦市に出かけた。「みさきまぐろきっぷ」は、電車&バス乗車券と、市内のお店でマグロが食べられる「まぐろまんぷく券」、お土産またはお茶などができる「三浦-三崎おもいで券」が付いて3760円(デジタル券は3660円)。
画像2 三浦には学生時代の友人が住んでいる。友人に連絡したところ駅まで来てくれた。次女と私は電動アシストを借り、友人は途中まで原チャリで案内してくれることに。「みさきまぐろきっぷ」の「おもいで券」を使えば電動アシストを3時間借りることができるが、私が考えたコースなら1日借りたほうが良いと言われる。電動アシストを借りたお店にはトゥクトゥクもあった。友人の話では、けっこう人気らしい。
画像3 最初に訪れたのは、和田義盛の菩提寺である来福寺。義盛が鎌倉の名越に創建したのが始まりと伝えられているが、和田合戦で義盛が滅亡した後、和田の里に移され、その後、この地に移されたとか。本堂には義盛像が安置されているそうだが、非公開。
画像4 友人の話では、三浦市はそこまで「鎌倉殿の13人」で盛り上がったわけではなさそう。鎌倉時代の史跡が残っておらず、跡地に碑があったり、案内板があるだけだとか。来福寺も、観光名所というより地元の人たちのためのお寺さんといった雰囲気だった。
画像5 来福寺から農道を走って白旗神社へ。どこを見ても畑が広がっている。友人に三浦市は水田がないのか聞くと、かつての減反政策で、ほとんどが畑に変わったそう。
画像6 白旗神社の由来は案内板を読んで頂きたい。和田合戦を描いた第41回のタイトルは「義盛、お前に罪はない」。三谷幸喜が盛った部分もあるだろうが、案内板からも義盛が慕われていたことが伝わり、ほろりときた。
画像7 無人で簡素な社殿なので、知らずに訪れたら「ふーん」で終わったかもらしれない。でも神社から里を眺めると、一面に畑が広がり豊かな土地であることが分かる。ここなら一族も繁栄したことだろう。
画像8 「和田」の交差点。このあたりに和田城があったという。ちなみに今回の写真は、すべて次女が撮ったもの。私の写真はデジカメのSDカードが装着されておらず、一枚も撮れていなかった。
画像9 和田の交差点から坂道を登っていくと和田城跡がある。今は民家の前に碑が残るのみだか、きれいに手入れされていた。生まれも育ちも三浦っ子の友人は「こんな碑があったなんて気付かなかった」と話す。案外、地元のことは知らなかったりするものだ。
画像10 和田城跡のあと、友人と別れて次女とサイクリング。次の行き先は道が分かりやすいので大丈夫だろうとのこと。たしかに、ここまでは地元の人じゃないと分かりづらかった。友人に感謝。キャベツ畑と大根畑を見ながら電動アシストを漕ぐ。無人販売店で三浦大根を買いたかったが、まだしばらく自転車で走ることを考えてやめた。菜の花のみ購入。こういうとき、車があれば、と思う。
画像11 お昼ごはんは「まぐろまんぷく券」を使って鉄火ちらしをいただく。実は次女、魚が苦手。しかし、たっぷり電動アシストを漕いでお腹が空いたせいか「意外と美味しい」と完食。良かった。これも和田さんのおかげ。
画像12 小網代の森へ。訪れてみたかった場所。ここは源流から海まで、つまり、川の始まりから終わりまでを見ることができる。
画像13 小網代の森は、放置されて荒廃した土地を、人の手で自然の状態に創り出した場所。雨が降れば川が溢れるように流路を変えて湿地帯を作り、森、干潟、海を連続して見ることができる。ここはヨシが繁茂しているエリアだが、先週、草刈りをしたばかりだそうで、さっぱりとした景色が広がっていた。
画像14 ときどき山の中でこんな澱みを見かけることがあり、何だろうと思っていた。どうやら、この場所には鉄分が含まれていますよ、ということらしい。昔の人は、これを目印に鉄を採取したとか。
画像15 海に到着。湖のように穏やかな入り江だった。次女は海が苦手だが、ここは気に入ったようで、しばらく眺めていた。
画像16 友人から「小網代の森へ行くなら寄ったほうがいい」と教えてもらい、三浦市民交流センターへ。この本を書いた先生がいらっしゃって、小網代の森について詳しく教えてくださった。あとで友人にメールしたら「岸先生から話を聞けてラッキーだったね。小網代の森では第一人者で権威の人だから」。自然を守るには人の手が必要なことや、イメージだけで自然を捉えてしまう間違った思い込みなど、興味深いお話をたくさん聞かせていただいた。
画像17 そんなこんなで、その後のスケジュールがとたんにキツくなる。それも旅の楽しさ。次の海南神社は三崎漁港の近くにあり、源頼朝が手植えした大銀杏がある。周辺はレトロな街並みで散策すると楽しそう。しかし、ここから三浦海岸駅まで電動アシストで戻るには返却時間がかなりギリギリ。散策は次回のお楽しみに。本当は駅へ向かう途中にある三浦義村の墓にも寄りたかったが、こちらも断念。
画像18 海南神社から三浦海岸駅までキャベツ畑や海岸など絶景ポイントが続くが、止まって写真を撮る余裕なし。景色を目に焼き付けつつ、時計に目をやりつつ、ひたすら電動アシストを漕ぐ。閉店5分前、無事に返却。最後に「おもいで券」を使って近くの喫茶店へ。「みさきまぐろきっぷ」で一日存分に遊んだ。今回は和田さんゆかりの地と小網代の森を巡ったが、次は海を見ながら海岸線ハイキングをしてみたい。

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