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【米国】空き地活用・荒廃した街を農業で再生「地産地消」の推進

「食料安全保障」についてあれこれ考えるのが、昨今のマイブームです。

どこかから食料を回してもらうのではなく、自分たちでなんとかする。
自給自足っすね。
どうやったらいいのかなー、と。

いまどきの世の中の困りごとといえば、空き地・空き家問題だから、そうか、そこを耕して地産地消的な農業をやっちまえばいいのか。

・・・そうか、というほどでもないですよね。
まぁふつうの人だったら、そう考えますけど(笑)

問題は「どうして我々はそういうふうにできないのだろうか」と。

そんなことをつらつら考えながら「新聞記事の切り抜き(←趣味です)」をパラパラ眺めたたら、そうだ、あったあった、今年の1月にこんな新聞記事が。

読売新聞(令和6年1月31日・水)9面【国際】
荒廃した街 農業で再生 空き地活用「地産地消」推進

アメリカの話です。
米ミシガン州のデトロイトやフリント。

先日こちらでご紹介しました「NHKスペシャル」でも「ミシガン州のフリント」は、この新聞記事と同趣旨の内容で取り上げられていました。

ということは、「ミシガン州のフリント」は、この手の話では先進地域なのかなと。

でもさ、フリントといえばさ、「史上最悪の飲料水汚染」という騒ぎがありましたでしょ。
水道水を飲んで住民みんな具合が悪くなって、そんなニュースに触れるたび、ワタクシも気持ち悪くなりました(←影響されやすいのでww)

Yahooのニュース記事がまだ残ってましたので、ご参照ください
米を震撼させたフリント水質汚染 「環境レイシズム」は格差社会の象徴か?

それはそれとして、では読売新聞の記事から一部引用します。

「ビッグスリー」と呼ばれる自動車大手の本社が集まるデトロイト都市圏。米自動車産業の衰退に合わせるように、街は荒廃が進んだ。今も一部の地域は、活気があるとは言い難い。
(中略)
デトロイトの人口は、自動車産業の最盛期だった1950年に約185万人だったが、工場の撤退で従業員が街を去り、2022年に約62万人に減少。人口の8割近くを黒人が占め、貧困率は3割に上る。
中心部ではスーパーの撤退が相次ぎ、生鮮食品の入手が困難となった。栄養の偏りがちから、肥満の増加も指摘された。
(中略)
米国の大都市では、治安の悪化や貧困層の増加で大手スーパーが撤退し、野菜などの生鮮食品の入手が困難な地域がある。「フード・デザート(食の砂漠)」と呼ばれ、社会問題となっている。

読売新聞(令和6年1月31日・水)9面【国際】
荒廃した街 農業で再生 空き地活用「地産地消」推進

・・・と、かなりヤバい状況だったわけです。
そこで立ち上がったのが、街に残ることにした住民同士のみなさん。
非営利団体の「キープ・グローイング・デトロイト(KGD)」を立ち上げたでありました。

これが我がニッポンだと「国がなんとかしろ自治体がしっかりしろ」みたいな他人任せになるところですよね。
他人任せというか集団責任は無責任というか、全員が全員、なにも解決せずにダラダラと過ごし、結果どんどん衰退してって、「失われた30年」がどうしたこうしたみたいなことになるのであろう。

でね、KDGが目指すのは「都市型農業」の推進で、街から出ていく人が多いなか、逆に街に残るという選択をした人々で「(都市型農業を推進することで)新たな景観を作り出し、地域社会の立て直しを図る」ということにしたらしい。

映画になりそうっすね。

街に残った人々は〈デトロイトの空き地を活用して地域社会に貢献したいという思い〉から〈広大な土地を農場に変える計画に取り組んだ〉とのこと。

さらにこんなかっこいいことが書いてある。

単に食料を育てるだけではなく、地域の人たちの信頼関係を再構築するのが目標だ。

地産地消が、ダイレクトに都市の再生につながるんでしょうね。最後はこんな言葉で記事は締めくくられてます。

(街の将来を担う世代として)「自分たちで食料を育てて、食料がどこから来るのかに関心を持つようになれば、街が抱える問題に解決策を見出すことができるのではないか」と語った。

なんか、デトロイトやフリントに行ってみたくなりますよね。
そこで採れた新鮮な野菜を食ってみたい!!

ということで、今回は、先日の流れで食料安全保障についてあれこれ書いてみました。
ニッポンはどうするんでしょうね。

最後までおつきあいくださいましてありがとうございます。

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