Bリーグ第20節千葉J-アルバルク。鬼門船橋での学び。
船橋でなかなか勝てません。
昨シーズンのCSで連敗、レギュラーシーズンでも船橋で千葉Jに連敗しています。今シーズンはここまで東地区1位のアルバルクですから、「今回こそいけるでしょう」と願っていました。
しかし残念ながら船橋アリーナで行われた千葉Jとアルバルクの結果は74-75で1点差の惜敗です。
残り4分で9点差を1点差まで巻き返したのは立派でした。
ロシターやメインデルがフリースローを外すなど、あまり見ない光景は船橋アリーナの魔力のせいだと思って立ち直ることにします。
さて、今節の千葉Jはディフェンスが素晴らしかったと思います。富樫のミスマッチをカバーするローテーションは隙を見せませんでした。
また、クックスとステフェンズの身体能力を生かしたスティール、ブロックは驚異的でした。しかもターンオーバーは7つだけです。
ターンオーバー平均10.8回のアルバルクが16回もしていますから、千葉のディフェンスは厳しかったです。
これで5敗目を喫してリーグの勝率で三遠に一歩先を許しました。
敗戦からの学びがこれからの肥やしになるはずです。
今節の千葉Jがアルバルクに対策していたと思われる点とアルバルクが千葉Jにきれいに得点していた部分を切り取ってみたいと思います。
立ち上がりはやっぱり大事ですよね。
ゲーム出だしの1分44秒でアルバルクは0-7のランを食らい最初のタイムアウトを取りました。
失点はクックス、原の2Pとアイラの3Pですが、これは仕方ありません。
アルバルクは得点が入りませんでした。形はしっかりオープンを作れているのにシュートが外れています。(千葉Jのディフェンスが良くなるのはタイムアウト以降でした)
第1Qが19-24と5点差のビハインドとなり、結果的にはゲームを通してこの差を埋めきれなかったので、立ち上がりのシュートタッチの悪さは直すべきところです。
船アリの音響のせいなのか、千葉ブースターの応援に押されるのか、アルバルクの出だしがよろしくないのは気になります。
タイムアウト明けは千葉Jのディフレクションにアルバルクのパスが引っかかるようになりターンオーバーを誘発されます。前半で10本は多すぎます。
富樫、西村のWガードに金近廉
千葉Jはスタートは富樫、原、アイラ、クックス、ムーニーでしたがセカンドユニットで西村と金近が入ってくると、実はこの富樫、西村のWガードのほうがアルバルクとしては、やりにくかったのではないかと思うのです。
もともとサイズとリバウンドにはアドバンテージを持つアルバルクですが、千葉Jのボールハンドラーが2人となり、3Pシューターが3人になるとアジリティとシュート力があがり防ぎにくくなります。
基本的には西村がボールを運び、トップでムーニーがボールを保持する5アウトの形を作っていました。富樫がコーナーやローポストから上がってきてムーニーとハンドオフ、さらにリピックしてムーニーはダイブします。
アルバルクはサイズがショウにでます。小酒部は富樫を追います。
富樫なら2人に追われても素早くポケットパスを出すことができます。
ムーニーのダイブにあわせてポケットパスが出ればフリーでフリースローラインまで行けます。ロシター、メンデルがムーニーにクローズアウトに来ればウイングの金近にキックアウトして3Pです。(第1Q残り5分18秒、5-14)
同様に富樫が左ローポストから右トップのムーニーに向かってあがりハンドオフ→リピック。グダイティスが富樫にハードショウで深く追います。
小酒部はスイッチ、ムーニーを追います。
富樫はリトリートしてウイングの西村にパス。小酒部が西村のチェックにいきますが、ダイブしていたムーニーにダイレクトにパスしてフリーでゴール下の得点になりました。(第4Q残り4分42秒、60-66)
富樫であればビッグマンのハードショウの間を西村、金近と3Pの得意な選手にパスを通すことは容易に行えます。アルバルクはシューターの西村や金近にはチェックに行かざるを得ないので、千葉Jにはフリーの選手ができていました。
小酒部のマークをスイッチさせたムーニー
前半千葉Jの富樫は1得点。フリースロー1本の成功のみでした。
小酒部にべったり付かれて仕事をさせてもらえませんでしたが、第4Qのアルバルクの追い上げる場面ではアルバルクを突き放す3Pを決めます。
(第4Q残り4分2秒、60-69)
富樫は後半だけで3Pを3/7、2Pを1/2、FTを2/2と13得点しています。
なぜなら、後半に入ってから小酒部は富樫のマークをムーニーによってはがされていたようなのです。
前半では富樫とムーニーのPnRにはファイトオーバーして富樫にくっついていた小酒部でしたが、後半のムーニーはスクリーンセットを小酒部が富樫を追えない方向にして押し込んでいたように見えました。スイッチ強制です。ファウルにならないように上手にです。
富樫はマークがビッグマンのほうがクイックネスでかわしてシュートするので確率が上がるように思えます。
アルバルクの伝家の宝刀スペインが変わってきた。
アルバルクの必殺セットの中に左サイドからのスペインPnR があります。
大事な局面できれいにこれが決まるとゲームの流れが変わりますし、見ているほうも気持ち良いのです。
実は12月の長崎戦くらいから気づいたのですが、このころからスペインピックのスクリーンをスリップしてハイローを狙ったり、右ウイングのロシターにアングルチェンジしてダイブしたサイズのハイローや右コーナー3Pを打つようになっています。
今節の千葉Jでもこのスペイン・ゴースト(仮称)が見られました。
第4Q残り5分56秒
トップにテーブス、ホーンズ左にサイズ、右にロシター。
右コーナーに小酒部、右ウィングのメインデルでエントリーします。
メインデルがロシターとサイズのスタガードスクリーンを使って右から左ウィングに横切り(AIカット)そのまま左スロットに移動。
ロシターが右トップにあがってテーブス→ロシターにパス。テーブスは左ウィングへ
サイズが左トップにあがってテーブス←サイズ←ロシターにボールを送ります。
テーブスに入ったらスロットのメインデルがサイズのマーカーのアイラにスクリーンセット。そしてサイズがテーブスにピックに向かいますが、いったん止まってスルー。そのままダイブします。
テーブスはマークの西村を背にカールドライブからゴール下ノーマークのサイズにパス、サイズはダンクをかましました。(60-61)
ピックをスルーすることでダイブを早めてハイローを狙いやすくしています。
今節は敗れはしましたが、しっかりと成長は確認できています。
昨シーズンと違って大きな怪我人もいまのところでていません。コンディションを維持してメンタルも戦術も成長しているので、明日から琉球、秋田、三遠と強敵が続きますが、ここをしっかりと乗り越えてバイウィークにはいってほしいと思います。
PS.ロシター選手4000リバウンド‼️9000得点‼️おめでとうございます!
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