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これが身に付いてない子はまだ進学塾は早すぎる!?進学塾へ行く前に身につけておくべき5つのこと

こんにちは。
元大手進学塾トップクラス担当講師で、現在はニュージーランド在住の受験&国際教育コンサルタントのTakuです。

これまで30年に渡り、中学受験・高校受験・大学受験・帰国入試・総合型選抜入試などの各種受験や、海外大進学、留学生サポートなどを通して、日本とニュージーランドで約2000人の生徒と向き合ってきました。
このブログでは、受験からグローバル教育まで何でもありの教育の話をしていきたいと思います。

今日はよく質問をいただく、「進学塾に行く前に身につけておくべき5つのポイント」についてお話ししていきたいと思います。
なお、まず本題に入る前に、進学塾の特徴については「進学塾の特徴」の記事でまとめていますので、よかったらご覧下さいね!

さて進学塾は国私立中学校に進学する生徒向けのカリキュラムを導入し、そこにいかに効率的に合格させるかにフォーカスを置いて指導が行われていることもあり、決して万人向けではありません。
まずはこの点をしっかり理解しておきましょう。

その上でそんな進学塾に行かせる時に、チェックしておきたい5つのポイントを以下にまとめてみました。


  1. 教科書レベルはすらすら解ける

  2. 読書ができる(つまらない文でも読める)=習慣は不要

  3. 競争を楽しめる(少なくても苦手でなくする)

  4. 学習習慣がついている

  5. 子供自身が志望校を決めている

では順に概略を見ていきましょう!

まず一つ目のチェックポイントは、「基礎学力が固まっていること」です。

言うまでもないことですが、入試問題のレベルは教科書レベルを優に超えています。
だから進学塾はその入試レベルが解けるよう、カリキュラムを作成しています。

この意味が分かりますか?
つまり進学塾では基礎レベルはほとんど扱わないのです。
基礎レベルの学習はできて当たり前の前提ということです。

もし基礎レベルさえ危ういのかなら、行かせるべきは進学塾ではなく「補習塾」でしょう。
進学塾に行かせようと思ったらまず、教科書レベルはスラスラ解け、学校のテストは80−90点以上が当たり前になっているか確認しましょう。

二つ目のチェックポイントは、子どもがきちんと読書できるかと言うことです。

ここで勘違いしてほしくないんですが、決してお子さんが読書が大好きな「本の虫」である必要があると言うわけではないんです。
好きでなくてもいいので、「きちんと本が読める=内容を理解する力がある」と言うことが重要なのです。

中学受験では一部の特殊な受験を除いて、通常2科もしくは4科の受験が普通です。
そのいずれの受験形式でも、国語は必須になっていますよね。

この国語、最近はますます内容が難しくなり、長文化しています。
その文章を読み解くために、どうしても本を読めるスキルは必須です。
そもそも学年相応の本や教科書の内容さえ読んで理解できない子を、一体どこの私立中学が欲しがるでしょうか。

またこの「文を読んで理解するスキル」は国語だけに限らず、他の科目の学習でも必須となるものです。
特に「興味のない内容でも我慢して読み進めて理解できる」ことは、受験を進めていく上で必須のスキルと言っていいでしょう。

だからこそ進学塾に入る前に必ず、お子さんが「きちんと読書できるか」を確認してみましょう。

三つ目のチェックポイントは、競争に「耐えられる」ということです。

進学塾の多くは集団一斉指導形式をとっているはずです。
そして集団指導で一番効果的なのは、「競争意識」を活用した指導です。

これはベテランの講師なら誰でも意識しているはずですが、クラス内で生徒同士を競争させて切磋琢磨させて、全体のレベルを上げていくのです。
団体スポーツのチーム内でもきっと、同じようなことが起こっているでしょう。

この競争にはもちろん、向き不向きがはっきりあります。
一般的に私が担当していたTOPクラスなどのレベルの高いクラスにいる生徒の多くは、競争を楽しめるメンタルを持っているでしょう。

でも逆に競争がストレスになる子も、少なからず(かなり!?)存在します。
そんな生徒にとって競争を強いられる進学塾は、好ましい環境とは思いません。

四つ目のチェックポイントは、学習習慣がついているということです。

進学塾は個々人のための専用のカリキュラムを持っていませんので、当然全員同じ内容の課題が出ます。
でももちろん個人間で理解度に差はありますので、それを自分で補う必要があります。

つまり進学塾でやっていくためには、出された課題は言われなくても自分でしっかりとやり、その上で分からなかったところは自分で確認して先生に聞きにいく姿勢が必要なのです。
こうしたことができるようになるためには、少なくとも学校の宿題くらいは言われなくても当たり前にやる「学習習慣がついている」ことは必須です。

進学塾にきている保護者の方から、「うちの子は宿題をしないんですけど、どうしたらいいですか?」とよく質問されましたが、よくよく聞いてみると入塾前から学校の宿題もあまりやらなかったと言うケースがとても多くありました。

受験学習は学校の勉強の+アルファです。
ちょっと厳しい言い方ですが、学校の宿題さえこなせない生徒に、進学塾は難しいのではないかなと私は思います。

さて最後の5つ目のチェックポイントでですが、「子ども自身が志望校を決めているか」になります。

「えっ?志望校って受験始めてから決めるんじゃないの?」

よくそんなコメントを頂くんですが、私はそうは思ってないんです。
特に進学塾にいくのなら、尚更です。

この話については別の記事「」で詳しくお話ししていますが、進学塾に入ると重点校に誘導されるケースが少なくありません。
まだ小学生の子供たちは塾の先生の話やクラスの雰囲気に容易に影響され、いつの間にか確たる理由もないのに、言われるがままその学校が志望校と思い込むことが少なくありません。

私は受験はあくまで子供と親のものであるべきだと考えているので、中学受験で進学塾に主導権を握らせることには反対の立場です。
だからこそこうした塾の誘導に乗らないためにも、子供自身がしっかりとした理由を持って、入塾前に志望校を決めておくべきだと思うのです。

いかがでしたでしょうか。
少しでも進学塾への入塾を考えている方の参考になったら嬉しいです。

いつも言っていますが、私のこの記事内容は「正解」ではありません。
そして教育の選択に「正解」など存在しません。

この記事内容もあくまで一意見として参考程度にご覧いただき、必ずご自身でご判断くださいね。
大切なお子さんの教育を決める判断で、決して後悔しないようにするためにも。

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