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集中力の節約


『成功の鍵は、的を見失わないことだ。自分が最も力を発揮できる範囲を見極め、そこに時間とエネルギーを集中することである。』
 
ビル・ゲイツ氏の名言らしい。それっぽい言葉を探すために 【集中力 名言 有名人】で検索したところを弟に見られ、嘲笑された哀れな兄が久々に記事を書いている。


先日行われたラッシュCSでのYuta Takahashi戦で負けにつながるプレイングミスを2度行ってしまった。以下の2つだ。
①前のターンから出ていたメッソンを、現在のターンに出したものと勘違いしてジメレオンに進化しそびれてしまった。結果、次のターンに手札のインテレオンをプレイすることができずに負けにつながった。
②水エネルギーが山札にあると勘違いし、たっぷりバケツを使用。その後、水エネルギーを手に入れるために余計なカードの使用が必要となった。ここで使用した博士の研究によって、①のジメレオンがトラッシュに行ってしまった。


残念なことに勝敗にに関わる重要なミスをたった1ターンのうちに2度もしている。たとえそれまで1000時間の練習を行っていたとしても、たった2〜3分で簡単にゲームに負けることができるということをよく理解しているはずなのに。
私は今回のミスが発生した原因として、実力不足以外にもいくつか要因があると考えている。


突然だが、CLのように一日中戦うことが苦手なプレイヤー、あるいは苦手意識があるプレイヤーはいないだろうか?少なくとも得意だとは言えない人の方が多いと思う。現に、予選7-0からの2連敗や予選1位通過からの1没はよく見られる光景だからだ。
大会後半で負けてしまう理由を、勝利数が多ければそれだけ強いプレイヤーと当たるからと言えばそれまでだが、果たしてそれだけなのだろうか。


では、こちらはどうだろう。普段の練習や大会で最初に行う1試合目と最後に行う10試合目で同じくらい精度の高いプレイをできていると自負があるプレイヤーはいるだろうか。
もちろん私は自信がない。ジュニアの頃から机に向かうことが多かった私でもそうなのだから、よほどの適性がないと自信があるとは言えないだろう。

何が言いたいのかと言うと、大会で優勝するためには、大会後半により良いパフォーマンスができる自分を持ってくるか、全試合通して一定の集中力が必要とされるのではないかということだ。冒頭のゲイツ氏の言葉にある『自分が最も力を発揮できる範囲』が大会の後半までを含むよう、日々の練習を行う必要がありそうだ。


世界では、集中力は意思決定をするたびに落ちていくのではないかという説に対する議論が度々行われているらしい。(気になる方は ウィルパワー で調べてみてほしい。)もしこの仮説が本当なら、25分の中で何度も意思決定をするゲームを大会中何セットもやり抜く必要があるポケモンカード(デッキにもよるが)を行っている我々の集中力は一体どうなってしまっているのか。大会後半に疲労が溜まり、判断力が落ちてしまうことは仕方ないことなのかもしれない。では、何を行うことで集中力を持続させることが可能なのだろうか。例を3つほど挙げてみた。

①容易に回せるデッキを使う
意思決定の総数を最初から少なくすることは最も有効な手段の1つかもしれない。今のレギュレーションであれば、インテレオンラインが採用されていないデッキを選択することになるだろう。また、カードの種類を減らし、サーチ対象となる選択肢を少なくするのも良いだろう。

②行動のルーティーン化
ゲーム以外の意思決定も、大会当日の集中力に影響するのであれば重要な項目になり得る。例えば、朝何を食べるか、着て行く服はどのようなものなのか、持ち物は何が適切か、休憩時間に何をするか…。前もって決めておくだけで疲労が軽減されるかもしれない。

③プレイの自動化
カードゲームにいくらか触れている人間なら『手なりでプレイする』という言い回しを聞いたことがあるかもしれない。元々は麻雀用語らしいが、カードゲームでも多くの場合に悪い意味で使われており、手なりでプレイした結果試合に負けているケースが多い。しかし、この『手なり』が高いレベルにあるとしたらどうだろうか。深い思考、意思決定をすることがなくゲームに勝利することができ、余力を残した状態で次の試合に臨めるのではないか。かなりの練習時間を要する事は間違いないだろうが…

試合や大会前の準備をすることで限りある集中力を節約することが可能かもしれない。もし何か他に効率的な方法を持っている方がいれば、こっそり私に教えてほしい。

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