資本主義の嘘

ガイガーカウンターは歌っている

僕らはどこで道を踏み外したのかと

石と鉄で出来た街は眠らない

働いて働いて

働けば幸せになれるはずだったのに

便利すぎて吐き気がするんだ

働いて働いて

働けば幸せになれるはずだったのに

不便な人間は使えないんだ

お金で仲間を失い、

お金で人を使う。

お金で愛を測り

お金で死んでいく。

財布の中に完璧に入れてたのに

いつの間にかあいつは出てきて

こう囁いたんだ

「この金はキミのもの。」

だから娘よ、心を強く。

心が強くなければ、何も守れない。

僕らの乗ってきた船はもう沈みつつある。

先生は悪くない

今では私の顔は刷られまくり

国中にばら撒かれているが

先生はそんなつもりで

言ったんじゃなかったんだ

学んで人生を切り開くことの大切さを

伝えたかったんだ

お金は本当は道具に過ぎないんだ

それなのに

欲望が空を狭くする

実はもう満腹なのに

この街では金が回り続ける

もっと欲しい

もっと欲シイ

「消費とは美徳なのだ」

オリンピックに向けて

テレビは雄弁になるが

とある大臣は呟いた

トマッタラオワリ

トマッタラオワリ

僕らはどこを目指していたのか

僕らは何になりたかったのか

この曲がりくねった

一本道の先に

何を夢見ていたのか

国が燃えている。

だが、

テレビや新聞を支配しているから

都合の悪い情報は流させない。

国民の関心を逸らし、

スムーズに事を進めるために、

どの局でも平和な番組を流し続ける。

まるで大本営の嘘みたい。

資本主義という名の実験室の中で、

それは静かに進んでいく。

全ては奴らのテーブルの上。

その黒くて冷たいテーブルの上にあるのは、

輸入モノのカセットコンロに、

火の手が上がっても気づかない茹でガエル。

地球規模の壮大な実験。

それは静かに進んでいく。

仕掛け人が悠々と直進した後

飛行機がビルに突っ込んで

悪魔が誕生した

右に曲がるのか

左に曲がるのか

仕組まれた聖戦は始まった

そして今

次の大きな取引が

始まろうとしている

次の悪魔が創られようとしている

対立構造は都合が良い

嘘という嘘がつかれるが

子供達は何も知らない

子供たちのゲームはいつまでも続く

かくれんぼしたり

追いかけっこしたり

手を繋いだり、離したり

日が暮れて

また明日ねって言う

大人たちのゲームもいつまでも続く

お金をかくれんぼしたり

嘘と追いかけっこしたり

手を切ったり、離したり

夜が明けて

行ってくるねって言う

嘘みたいな夢をみる子供

夢みたいな嘘をつく大人

リセットボタンは売ってない

嘘みたいだけど、

高校生の頃の話。

僕たちは悪いことをした。

侵略したんだってマジメ先生に教わった。

本当かどうか尋ねると

「私はいつも正しいんだ。」

「それに教科書に書いてあるんだから間違いない」という。

ところが、最近聞いた噂によると

あのマジメ先生が学校をクビになったらしい。

給料も大して上がらないせいか、つい魔が差したんだって。

本当かどうか尋ねると

「みんな言ってるんだからマジだよ。」

「それに新聞に書いてあるんだから間違いない」という。

ところで先週読んだマンガの一節に

「歴史は勝者が都合よく書き換える。」

「事実さえ勝者が都合よく書き換える。」

って書いてあった。

マンガだから信用はできないけど。

でも、本当の黒幕は誰なのか

新聞や教科書は決して教えない。

札束を積み上げて

冥王星まで届くぐらいの高さになったら。

ある国を買うことができるし、

売りに出すこともできる。

戦争を起こして儲けることもできるし、

損させることもできる。

そんな風に思う時がある。

もしそれを出来るやつに出会ったら聞いてみたい。


人は本当に平等なんですか?


だから、

いまだに信じられないんだ。

オウムが空を飛ぶなんて。

いまだに信じられないんだ。

あの彼女がウンコするなんて。

いまだに信じられないんだ。

日本軍が負けていたなんて。

神様、どうか今日は少しだけ

マシな夢を見せて欲しい。

でも、いまだに信じられないんだ。

セカイノオワリが

うちの街に来ていたなんて。

僕らの暮らしはこれナシには始まらない。

悪いやつをつかまえるためさ。

誰がどこで何をしているのか、丸裸さ。

マイナンバー法案と共謀罪と

街の隅々まで行き渡ったこのカメラで

僕の暮らしはひとまず安泰さ。

脳を支配することはまだできないけど、

今それを研究しているのさ。

僕らの暮らしはこれナシには始まらない。

悪いやつをつかまえるためさ。

誰がどこで何をしているのか、丸裸さ。

監視社会の完成だね。

無限大のクラウドが

僕の狭い空を埋め尽くす

世界が近くなったせいで

どこに向かっていたのか

見えなくなってしまった

りんごが翻訳コンニャクを飲み込んで

誰とでも通じ合うようになったのに

部屋の電気は真っ暗で

女心は全くわからない

人と猿が交わり

サイボーグが世界を救う

その手に仕込んだマシンガンで

小さな国を海に沈めたら、

逃げるところはもう月ぐらいしかない

僕らはまた月に毒を送り込んで

都合よく植民するのだろう

もし、完璧な遺伝子が造られ

あの人達とも仲良くできたなら

魔法みたいだ

僕の心は穏やかで

もう誰も傷つかない

もし、完璧な遺伝子が造られ

恨みの全てが宇宙に流されたなら

魔法みたいだ

僕らは歩み寄る

妥協という名の理想郷では

武器など必要ない

あいつが先にやったんだ

俺は何もしてないんだ

この道は暗く何も照らすものはない

だから、もし、

完璧な遺伝子が造られ

彼らの正義にもイエスと言えるなら

魔法みたいだ

この胸の痛みをオフにして

僕は何処までも飛んでいける

たとえ腕がちぎれても

もっとハイスペックな腕が買えるなら

アンパンのヒーローになれるのに

どうか解明されて欲しい

どうしたら許し合えるのか

そして、完璧な遺伝子で僕を書き換えて欲しい

もう十分手に入ったんだ

洋服だってもってるし

暮らすには何も困らない

僕らは新しい人類さ

出世したらどうなるのかって

もっと忙しくなるだけさ

それより

釣りにでも行かないか

僕らの街に明日がやってくる

新しい呼吸

新しい予感

ひとまず今日だけ生きるのさ




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