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犯人探しをする人の心理

こんにちは、たくまです。

何か問題が起きると、すぐに犯人探しをする人っていませんか?
わたしの職場にも、そのような傾向の人がいます。

「べつに犯人探しをしてるわけじゃないからいいんだよ」
「誰かを責めてるわけじゃないからいいんだよ」

と、いくら説明をしても聞く耳を持ってくれません。

いったいこの人は、どんな気持ちで犯人探しに躍起になるのだろうと、いつも不思議に思っていました。
気になったので、犯人探しをする人の心理について調べてみることに。

そこで今日は、犯人探しをする人の心理について調べたことを、まとめたいと思います。

よろしければ、少しおつきあいください。

犯人探しは人間の本能

結論から言うと、犯人探しをするのは人間の本能のようです。

『ファクトフルネス』という本には、この犯人探し本能について、以下の記載があります。

なにか悪い事が起きたとき、単純明快な理由を見つけたくなる傾向が、犯人捜し本能だ。
(中略)
わたしたちは犯人捜し本能のせいで、個人なり集団なりが実際より影響力があると勘違いしてしまう。誰かを責めたいという本能から、事実に基づいて本当の世界を見ることができなくなってしまう。

(ファクトフルネス)

つまり、失敗の中にはさまざまな原因が含まれているにもかかわらず、失敗の原因を特定の誰かや物事だと考えてしまうのが、人間の本能なのだそうです。

人間の脳は、複雑な思考を嫌い、単純な思考を好みます。
ですから、原因がひとつに特定できない問題であっても、「犯人」という特定の人を探したがるのでしょう。

たしかに、うちの子どもたち(7歳と5歳)も、よく「○○のせいだよ!」と言って、きょうだいゲンカをしています。
子どもの脳は大人より未熟なので、複雑なことを考えられません。
ですから、子どもたちが犯人探しをするのも納得がいきます。

また、この犯人探し本能は、失敗したときだけでなく成功したときにも引き起こされます。
たとえば、「ドリフが面白いのは、志村けんのおかげだ」というような具合です。
志村けんは面白いですし、ドリフへの貢献は大きいです。
しかし、ドリフが面白いのは志村けんだけでなく、いかりや長介、加藤茶、高木ブー、それに仲本工事の5人が、それぞれの役割を果たしているからでしょう。
ですが、わたしたちはドリフは志村けんがいるから面白いと、つい考えてしまいます。
このように、人間の本能にはなかなか逆らえないものです。

スケープゴートを作るための犯人探し

スケープゴートとは、集団の中で誰かを"いけにえ"にすることで、他のメンバーたちが救われるという現象のことです。

集団にストレスがかかると、そのストレスを解消しようとして、スケープゴートが発生します。
いけにえの対象になってしまった人は、悪者、つまり「犯人」として扱われてしまうのです。犯人が決まれば、他のメンバーの身の安全は保たれます。
いじめの構造と一緒ですね。

つまり、誰かを犯人に仕立てることで、自分たちの身の安全を確保しているのです。
きっと、犯人探しをする人は、集団の中で不安を感じていたり、自信がなく傷つきやすかったりするのでしょう。

まとめ

犯人探しをする人の心理についてまとめてみました。

わたしたち人間は、本能によって犯人探しをしてしまうようです。
本能に逆らうことは簡単ではありません。
ですから、いくら頑張ってもこの心理をなくすことはできないでしょう。

なくせないのなら、これはもううまく付き合っていくしかありません。
すぐに犯人探しをする人とは距離を置き、必要最小限のかかわりにするなど、自己防衛が必要です。

また、自分自身が犯人探しをしていないかチェックも必要でしょう。自分でも無意識のうちにやっている可能性がありますから、気をつけたいものです。

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