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「ホームレス・マネー」に翻弄される世界、より

これからの世界経済を考えるうえで、絶対に無視できない存在がある。「ホームレス・マネー」がそれだ。
ホームレス・マネーとは、投資先を探して世界をさまよっている、不要不急で無責任極まりないお金のことだ。その額は、最盛期には約6千兆円にも上がったが、リーマンショックで各国の株式市場が軒並み暴落し半減。現在は約四千兆円にまで回復している。この巨大なホームレスマネーが姿を現したのは、今世紀に入ってからであり、それ以前にこれほどの過剰流動性を人類が経験したことはもちろんない。
過剰流動性、つまり市場のカネあまり現象というのは、以前は政府が考えなしに実体経済をはるかに上回る資金を供給することで起こったが、現在の過剰流動性は、必ずしもそうとは言えない。世界的に高齢化とモノあまりが進み、需要が低調でお金がモノに転換されなくなったのが主な原因だと見ている。

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