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ボスに勝てない時観るべきは攻略動画ではない、お前のプレイ動画だ

あなたは難易度の高いアクションゲームは好きだろうか?
アクションゲームではアクセシビリティの一環として、難易度調整を導入している作品も多いが、中には「選べる難易度は一つだけ、クリアするには自分が上達するしかない」といった作品もあり、それらは「死にゲー」などと呼ばれ昨今の人気ジャンルの一つとして確立している。

難易度の高い作品というのは大昔からあるのだが、攻略するためのアプローチの仕方も今と昔では大分様変わりして来ているように思う。
ゲームプレイのキャプチャー機能を使った攻略もその一つだ。
昔は特殊な機材を使用しないと不可能だったのだが、現行のゲーム機には標準搭載されており、PS5では一時間前まで遡り動画を撮る事が可能になっている。
本記事ではこのキャプチャー機能を使った今時のアクションゲームの攻略方法を紹介しようと思う。

死にゲーの攻略方法は色々ある。
1.ひたすらリトライを重ね、勝つまでやる
2.攻略サイトや動画で弱点を把握する
3.他人のプレイングを模倣する
どんな方法でもいいが、筆者が強くオススメしたいのが「自分のプレイ動画を撮って分析をする」である。
これはスポーツや身体使ったパフォーマンスをする人の間ではよく実践されている練習方法である。(スラムダンクのシュート練習回でもあったよね)

人間の処理能力というのはたかが知れている。初めて出会ったボスの見た事もない攻撃を冷静に対処し、隙をつき撃破するという芸当は結構難しい、死にゲーなら尚更である。大抵の場合は「わけもわからないまま殺された」、「なんかよくわかんないけど、適当にやってたら勝ててた」のどちらかだろう。
リトライを重ね、勝てればそれで問題ないのだがクオリティの高い死にゲーというのは必ずそんなこと言ってられない壁となる強敵が現れる。それまでに培ってきたプレイヤースキルにもよるが数十、数百のゲームオーバーを繰り返し、心が折れてしまうこともあるだろう。
そうなる前にこの方法を実践してほしい。

「勝てない...」と感じたら、一旦キャプチャーボタンを押してライブラリから自分の死に様を確認する。
まず録画するべきは「あっさり殺された戦闘」と「比較的上手く戦えていた戦闘」の二本だ。
最初に「あっさり殺された戦闘」を確認しよう、同じ攻撃に同じ対処方法を試みて、無様に何度も攻撃を喰らっている自分がよく映っているはずだ。
次に「比較的上手く戦えていた戦闘」を観てみる。
ターン制のコマンドRPGなどであれば、全く同じプレイをしていても「クリティカルが発生した」「敵の攻撃が外れた」といった確率的に起きうるシステムで上手くいっている場合もあるがアクションゲームではそうはならない。「比較的上手く戦えていた戦闘」と「あっさり殺された戦闘」では明確に"何か"が違っているはず。
「ローリング回避ではなくジャンプをしていた」とか「右ではなく左に避けていた」とかそういうのを突き止めていく。
自分のプレイを分析出来た後は敵の動きを分析する。
攻撃の前に予備動作はあるのか、攻撃の後に隙はあるのか、この攻撃の安全地帯はどこにあるのか、色んな視点で観察する。文章で書くと難しそうに感じるかもしれないが、アクションゲームで最も大変な操作を行なわず、分析のみに集中できるので、やってみると案外簡単である。
対処策を思いついたのなら再挑戦しよう。
考えた対処策が上手くハマらずあっさり倒されることもあるが、そうなったら再度録画、そして分析、この繰り返しである。
しばらくやれば最初はあれだけ苦戦していた攻撃をあっさり躱し、硬直時間に攻撃するのを繰り返しボスを撃破出来ているはずだ。

この攻略方法はボス戦に行くまでがそもそも大変な作品とはとても相性がいい。「リターナル」という作品は一度死んだらステージの最初からやり押し、装備もキャラの強化状態もリセットという死にゲー過ぎる死にゲーなのだが、本作でもボスはやはり強い。
チェックポイントという概念が無いために、殺されたボスと再戦するまでに一時間とか平気でかかるわけである。
こうなってくると「ひたすらリトライを重ね、勝つまでやる」は精神的にかなりしんどい。
もしキャプチャー機能を使えていなかったら筆者は本作をクリアできていなかったと思う。

ここまで読んでくれた人の中には「こんな面倒な事しなくても、上手い人の解説付き攻略動画を見ればいいんじゃない?」と思う人もいるだろう。
確かにそれもいい、しかし筆者から言わせればそれは問題集の解き方がわからないから、自分の頭で考える前に巻末にある答えを見たことと同義であり、ゲームの面白さを大きく損なっているように思う。
「何をしても無理、どうあがいても不可能」となるまでするべきではないだろう。
この攻略方法の神髄は「自力で解法を見つけ出すことの快感」そのものなのである。
これは実際に味わってもらわないと伝わらないだろうが、アクションゲームの面白さを更に一段上に押し上げる極上のスパイスである。

そして身に着けたスキルは簡単には死なない、他のボスであれ、他の作品であれこのスキルを身に着けたあなたは今後どんな死にゲーをプレイしようと心が折れるなんて事とは無縁になり、強敵が現れたら思わず口角が上がる戦闘狂になっているだろう。

筆者はブラッドボーンで死にゲーの洗礼を喰らい、心が完全に折られ半年感放置していたがこの攻略方法を取り入れたことでメキメキと上達しトロコンするまでやりつくし、今では高難易度作品や死にゲーを喜々としてプレイするアクションジャンキーに成り果てた。
あなたも試行錯誤の先にある極上の快楽に酔いしれよう。

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