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【令和5年末】今年買ったレンズ計15本を振り返るよ・中編【ニコンF/ZDX、M4/3ほか】



前回までのお話

皆様、年の瀬をいかがお過ごしでしょうか(2回目)。

前編の記事はこちらになります。

ひとことで言うと、「コンデジを手放してマイクロフォーサーズ買ったらすごく良かった」です。

運用マウントを増やすなんて家計的には油にガソリンを混ぜるような行為に他ならないのですが、その魅力を知ってしまったからにはもう後には引けない……
そんな2023年、4月以降は新しい楽しいM4/3沼にズブズブ沈んでいくのでした。

「月に一つなら機材を買ってもよい」という自分ルール(拘束力:弱)の元に進めてきた毎月の買い物を振り返る「ゆくレンズくるレンズ」、その続きのnoteです。
結局4,000字をオーバーしてしまいましたので、お時間あるときにゆるりとお付き合いください。


4月

⑥【Ai Nikkor 20mm f/2.8S】

掲載のために撮り直せばいいのだけど時間がないので
たぶん手持ち無沙汰だったときに適当に撮った雑な一枚


キタムラにて¥39,200也。
冒頭でM4/3の話が始まると思わせておいて、ニコンFマウントのオールドMFレンズです。
前回の記事にて、1月に買ったフォクトレンダーカラースコパー28mmが良かったけど売ってしまった話をしました。そこで代わりとなる「抑えの広角」を探していたんですね。以下、価格コムに私と同じ人格が以前投稿したレビューがあるので、一部引用一部改訂しつつ経緯を記します。

AF-S 20mm F1.8Gを先に購入しており、画質には大変満足していました。
ただ、フィルター径77mmというのは可搬性に優れる大きさではないので、どうせ絞って使う広角なら、と入れ替える前提で購入。AI-SやAI AFシリーズで共通となっているΦ52mmではないものの、この20mmF2.8はΦ62mmなので、手持ちのフィルター類を使いまわせることも購入動機の一つでした。

手放してしまったAi Nikkor 35mm f/2Sで雪柳を撮影
20mmにもこんな写りを期待していました

AI-SのMFニッコールは以前、35mmF2を使ったことがありました。オールドレンズだと思っていたのに、実際使ってみると凄いキレ味。良くも悪くも予想と違ったという経験をしていましたので、今回は逆に「ちゃんとシャープに写るレンズ」という期待を持っていました。

Ai Nikkor 20mm f/2.8S
広島市現代美術館

結果は、あれ???という。なんかコンデジかスマホで撮ったみたい。
等倍してみると怪しい解像……ピント合ってんの?
でもrawでシャープネスを上げると、ちゃんとディテールが蘇るんですよね。超広角ですので、シャッタースピード的にも手振れは考えづらい…

すごくモヤモヤすることが多いです。良くも悪くも時代を感じさせる光学性能、というのが妥当なところなのではないでしょうか。f1.8Gとは完全に別物ですね。

たぶん、ほどほどに歪曲を抑えられた超広角をコンパクトに持ち運べる、というのが最大のアドバンテージなのではと思いました。
運用については保留かな……


そしてこの月も、ルール限定解除でもう一本レンズを買っていたのでした。

⑦【LUMIX G VARIO 14-42mm/F3.5-5.6 II ASPH.】

非沈胴・非パワーズーム
私にはこれがいい

マップカメラにて¥14,800也。
MFT沼だからしょうがない!
レンズがコンパクトかつ安価で最高だね!!

PEN E-P7のキットズームと入れ替える形で購入。
標準域ズームはオリパナ両メーカーから新旧様々ある中で、大きさ価格写りの評判等のバランスを取って決めた一本です。
使ってみて、「ちゃんと写って安心できるな」というのが感想。色もディテールも申し分ないです。
面白いのが、鏡筒繰り出ししない最も縮んだ状態が25mm、そこから広角に振るか望遠に振るかという使い方をするレンズだということ。さながらサッカーのゴールキーパーといったところでしょうか。もしくは、反復横跳びしてる気分とも言えます。気が付いたら電源オン、レンズ繰り出しを待たずにサッと構えてレリーズ。スナップが楽しいですね。

LUMIX G VARIO 14-42mm テレ端
入浴シーンを覗き見した上に盗撮する変態です

5月

⑧【七工匠 7Artisans 35mm F5.6(ライカLマウント)】

”ポケッタブル・フルフレーム”が完成しちまったなァァ~

メルカリにて¥10,000で購入しました。
Sigma fpを入手してからずっと気になっていたレンズでしたが、程度のいい中古が買えて良かったです。

7Artisans 35mm F5.6 × SIGMA fp
さながらアップデートされた超高級写ルンです

気になった、というか気づいた点はフォーカスを動かすとズームレンズだったっけ?というくらい激しくブリージングすること、逆光で周辺域に緑の色被りが起こること、あとマウント部の金属が薄いのかリアキャップがスカスカすることくらいですね。あくまでお遊びレンズでしょうか。
とはいっても描写は十分なので、撮影結果だけなら正直純正と見分けがつかないシーンも多いかもしれません。
何よりも、こういうパンケーキレンズほどfpには必要と思われるのですけど、発売される兆しは見えず……携行性に振り切った選択肢もあれば、楽しみが広がると思うのですけどね。

6月

⑨【 LUMIX G 14mm/F2.5 ASPH. +ワイドコンバージョンレンズDMW-GWC1】


夢が広がる、画角も広がるワイコン

メルカリにてセットで¥18,000購入でした。

「いかに軽く」「いかに小さい」レンズで「どこまで写せるか」というのは、それはそれで独立した競技じみた魅力があるように感じます。それこそがマイクロフォーサーズの精神ですね。
OLYMPUSのレンズは金属鏡筒でしっかりした作りのものが多く、どうやらイメージサークルも相当広いそうですが、対してPanasonicはプラ鏡筒でコンパクト、リーズナブルな方向に舵を切ったレンズが多い印象を受けます。
今回入手したLUMIX G 14mm/F2.5はなんと55g。私が知る限り、AF付きの交換用レンズとしては世界最小なのではないでしょうか。

LUMIX G 14mm/F2.5
気分はさながらGR

描写はというと、ちゃんと写って安心だな、と。(語彙の貧困)
いや、私の目が節穴できちんと特徴を捉えられていない可能性ももちろん高いのですが、M4/3ってあんまりレンズごとに違いを感じにくい気がするんですよね……
これまで記事にした中では、Pergearが「すごくいい!」、35-100㎜が「とてもいい!」だとすると、本レンズは「結構いいよ」というところでしょうか。この辺り、美観の主観、曖昧な領域なので人に伝えるのにどうしても具体性を欠いてしまいます。時間を置いたあとで見返しても「いいなあ」「面白いなあ」と感じられるかどうか。
ただ、なんといってもシャツの胸ポケットにすら入る大きさですから。使う予定がなくても撮影にはとりあえず持参することで、必然的に出番が来る回数は増えます。

LUMIX G 14mm/F2.5+ワイコン
あとで見返すとき、周辺が流れているかで装着有無を判別します

そして良かったのが、ワイドコンバージョンレンズDMW-GWC1も同時に手に入ったことです。これ既にディスコンなんですよね。
対応しているのが14mm単と、他には確かPanaの沈胴ズーム12-32mmだったかな?ワイコン側のアタッチメントでフィルター径を変更し、くるくるねじ込んで装着します。焦点距離が0.79倍に変化するので、お手軽に換算28mmだったものが22mm相当の超広角になります。
もちろん、ちゃんと風景を撮りたければそれなりの広角単焦点を使う方がいいに決まっているのですが、重箱の隅をつつかなければパッと見はわかりません。一つのレンズで2度美味しい「なんちゃって超広角」、楽しいですよ。

そしてついに、この月は待望のあのレンズが発売されたのでした……!


⑩【NIKKOR Z DX 24mm F/1.7】

レンズフードがなあ……(萎)

キタムラにて新品¥36,630也。

全世界10億人(?)のニコンZ DXフォーマットユーザーが待ちに待った単焦点です。
f値が1.7だとアナウンスされたときは沸きましたね。

という訳でいざ予約して興奮の中で配達日を迎えたのでしたが。

開封後、早速お写んぽに繰り出して帰宅後結果を見てみると、

あれ???

って思ってしまったんですよね。

なんだろう、他のカメラ、特にMFTで撮ったものに慣れてからニコンZに戻ってくると、違和感が半端なかったりします。
ピクコンをオートやスタンダードにしていると、コントラストがキツすぎるからかな……
色は薄いけどシャープネスは過剰に感じたり。

一言で言うと「好みじゃない」と思ってしまいました。

後は画角ですね。換算36mm、標準域だとも準広角とも言われますが、これ苦手だとはっきり教えてくれたのはこのレンズでした。

仕事と自由時間が半々という出張がありまして。誰が言ったか「万能の画角」とも称されるこのレンズだけZ50に付けて、他に交換レンズを持たずに旅の供にしたことがありました。

結果はというと、正直散々でした。

あるときは「遠い」、またあるときは「狭い」。
きっちりフレームにはまったときも、なぜか実感が薄い。

どうしたかったか、何を言いたかったのか。
その意図が見えない写真ばかりになってしまいました。

Z DX 24mm f1.7
こういうときはこのレンズ!という役どころはどこだろう?


不思議なことに、逆に40mmの方が「自由」で「広がりを感じる」んですよね。
ここからここまで入れたいな、と考えてから40mmのレンズ越しにファインダーを覗くと、その通りに景色が既に切り取られているという。

今の私には、そのように35mm画角を使うことはできないです。
すっかり35mm恐怖症です。(泣)

なんでだろう??
では、自分はどういう写真に仕上げたいんだろう??

画角の話を抜きにしても、ニコンというメーカーは、常にユーザーへ問いを投げかけてくるようなカメラ、レンズを作っている。特にレンズは透明感は用意したよ、あとはお好きにどうぞ。そんな風に感じます。

しばらくは、終わらない宿題になりそうです。

まだまだ終わらんよ!!


合計レンズ15本のうち2/3の振り返りを書き終えました。実はこの後、大きな別れと出会いがあるんですよねえ……

果たして年内に投稿が間に合うのか!?

という訳で、またお会いしましょう。

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