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ICM photography


薄橙

ICM photography

こう書くと堅苦しく聞えますね。Intentional Camera Movement の略です。どんな写真かというとサムネのようにブレ表現を生かした写真です。

今回は紅葉の森の中でカメラを振り回して撮影したICM photography を紹介しつつ解説もちょっとだけ書こうかなと思います。

みたらい渓谷にて


Looking up Dancers

一口にブレ写真といっても多種多様な撮り方がありますが、今回僕がチャレンジしたのは
・カメラの回転
・ズームレンズの回転
・垂直・水平方向へのパン
・振動
の4つのブレになります。
上の写真は頭上の木々を被写体として、カメラを回転しつつ、小刻みに振動を加えて撮影した作品です。 踊っている人々を見上げるイメージで撮影しました。

Warp!

こちらの写真は撮影している間にズームリングを回転させて撮影しました。
ギュイン!と中央に迫っている様子がわかりやすいと思います。

Wave

次は水平方向のパン、つまりカメラ本体を横に振って撮影した作品です。躍動感が出る一方早く動かしすぎて、何を撮っていたのか分からなくなるほどぶらしてしまうので注意が必要です。(体幹がないと僕みたいに少しゆがんだパンになります。)

Alignment

今度は垂直方向にカメラをパンしたものになります。針葉樹林の中で効果的な撮影方法だと感じました。

夢幻

僕がこうしたICM photographyを撮影するときに注意しているのは被写体の過度な抽象化です。最低限何を撮影したのかを残すことを前提として構図を考えています。
ただしこの写真は露光時間にカメラを小刻みに円運動をするように振動させ、紅葉している木の葉をぐるぐるボケで表現しました。自分の表現したいものに合わせて適切にブレ表現を取り入れていきたいですね。

Messy

こちらの作品は左から右にパンしつつカメラを円を描くように振って撮影しました。目では絶対に見られない風景を撮影できるため、できあがりの写真はどれも想像を超えていきます。モニターで確認するわくわく感にやみつきになりました。


木漏れ日

こちらはうっそうと茂った木々の隙間から差し込む光を被写体として撮影した作品になります。

Long Hair

こちらはカメラ本体の回転に加えてズームレンズを回すことで、真上に伸びた木を、長い髪の毛をたなびかせる女性に見立てた作品になっています。トリミングをせず、狙った木が真ん中に来るように調節するのに苦心しました。

普段と違う写真を撮ってみませんか?

Autumn Queen

昨今のカメラはよく写りますよね。皆さんがもっているスマホもどんどん画質が向上して、風景を美しくはっきりと捉えます。

時折もはや写しすぎているようにも感じてしまいます。アナログテレビから地デジへの遷移を経験した平成生まれのテレビっ子のノスタルジーでしょうか。「写しすぎない写真」にどこか懐かしさを感じました。

ではまた!

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