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お金ってダルいときない? 目の前にいる人とただ向き合いたいだけなのに。

こんにちは、MIKKEの井上拓美です。

久しぶりにnoteを更新します。

最近あらためて思うんです。「お金ってダルいときない?」と。

「お金がダルい!」というよりは、「お金にはダルい側面がある!」という感じですが、、、

僕は2020年5月に、友人の編集者・くいしんとともに、やりたいことをやり、やりたくないことをやめる、そんな素直な気持ちを守れるように、あえてそんなお金の"ダルい側面"と向き合うための環境を、『お金の学校 toi』という名前ではじめました。

『お金の学校 toi』は、無料の先行教室期間を経て、2020年10月に月額制のオンラインスクールとして本オープン。月に2回のオンライン講義、オフ会、そして月に24枠のOSEKKAI部屋というマンツーマンの面談の時間など、さまざまなコンテンツを提供してきました。

そして、オープンして半年ほど経った2021年5月より、『お金の学校 toi』は『お金のラジオ toi - 本当に欲しいものってなんだろう? -』にリニューアルします

一見『学校』が『ラジオ』に変わっただけのように見えるかもしれませんが、中身も大きく変わることになりました。

今日は、そうすることになった理由を、これまでの経緯も踏まえてお話できたらなと思っています。


 『お金の学校 toi』について

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▲左:くいしん、右:井上拓美

『お金の学校 toi』のはじまりは、くいしんの「拓美はMIKKEのオンラインコミュニティを作った方がいい!」という言葉からでした。

「くいしんが言うならやるか!笑」と思い、1回目の緊急事態宣言真っ只中の2020年春頃から何度もミーティングを重ね、『MIKKE』のオンラインコミュニティを作る準備を進めていました。

ですが僕は、自分やMIKKEを主語にして、中央集権的に人が集まってきているような構図が生まれることへの違和感があり、かなり準備はしてきたのにも関わらず、リリースする決断ができませんでした。

もし僕がオンラインコミュニティを作るなら、あくまで“主役”は参加する側で、その人たちが自分たちの人生をより良くしていったり、より新しい選択肢に出会えたり、すぐアクションにつなげられたりするような、中央集権の真逆のような環境にしたいなと思っていました。

考えを重ねるなかで、僕自身にお金に関する取材が多かったことや、「やりたいことはあるけれど、お金もかかるし、何からはじめたらいいのかわからない」、「転職を考えているけれど、今より給料が下がるのが不安」、「そもそも自分は何をしたいのか分からない。でも、なんとなくやりたいことをお金や仕事にしたい」といった、お金にまつわる相談が多かったことから、周囲の人たちから求められているものは、“お金との向き合い方”に関することなのではないかと思いました。

まとめると、『MIKKE』のオンラインコミュニティを『お金の学校 toi』にしたのは、僕の“お金”という存在への違和感が大きかったと思います。

「やりたいことをやる」「やりたくないことをやめる」……。

そんな素直な気持ちや行動が、“お金のダルい側面”によって邪魔されている状態を、僕は問題視していました。

ですが、生きていくためにはお金が必要です。だからこそ、お金と向き合う方法を知ることで、自分のやりたいことをやったり、やりたくないことがやられるようになる場所を作りたいと思いました。

そうして、その人が気持ちよく生きていくために必要な“お金”にまつわる学びの機会や、考えを学べる場所を作ろうと『お金の学校 toi』をスタートさせました。


toiの中でも重要なコンテンツ『OSEKKAI部屋』について

そんな『お金の学校 toi』を、なぜ『お金のラジオ toi - 本当に欲しいものってなんだろう? -』にリニューアルするのかをお話する前に、2021年1月から『お金の学校 toi』内でやっていた『OSEKKAI部屋』について説明させてください。

きっかけは、新型コロナウイルスの蔓延防止対策によって、月に一度行なっていたtoiメンバーやメンバーの友人などが自由に参加できるオフ会の中止でした。

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本来、毎月開催すると言っていたオフ会ができなくなる。なかにはオフ会に参加したいという気持ちを持ってメンバーになってくれた人もいると思います。

ですが僕は、そんな状況になったことで、toiを通してやりたいと思っていたことにあらためて気づくことができました。

このnoteを書くにあたって、僕がMIKKEを作ってから何をしてきたかをふりかえると、ただただ"おせっかい"をしてきたなぁと思います。

でも、そんなおせっかいを日々重ねていくことで、結果的にたくさん沢山のプロジェクトが生まれ、多くの人の力になってこれたと思っています。

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さらに、2020年4月から半年間ほど、『OSEKKAI』という名前のプログラムもやってました。

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『OSEKKAI』とは
具体的には、毎週1.5hのミーティングをしていきます。その人自身の想いや見てる視点を軸にしつつ、”仕事“や”プライベート“、”お金のこと“や”実はやりたかったこと“など、内容はその人それぞれに合わせて決めていきます。その中で結果的にプロジェクトが生まれれば、もちろんそれは1.5hのミーティングとは別にプロジェクトとして進めていきます。

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半年間の『OSEKKAI』を通して、もちろん形にならなかったものもたくさんありますが、プロジェクト化するものもあれば、実際に会社を作ることになったケースもありました。

しかし、“お金”をもらうことはありませんでした。

根本にあったのは、「困っている人がいたら力になりたい」というシンプルな動機。ひたすら話を聞き、自分にできることを率先してやっていくこと。それを僕は、呼吸をするようにやっていたのだと思います。

toiで行っていた『OSEKKAI部屋』は、toiのメンバーであれば、誰でも参加できます。

毎週月曜日の18:00〜21:00の3時間で30分ずつ“枠”を設け、予約をしてもらい、ひたすら僕とくいしんが話を聞いたり、一緒に考えたりするという内容です。あえて肩書きで括らせてもらうと、学生、会社員、フリーランス、フリーター……といろいろな人がtoiに入ってくれています。

今では毎週月曜日、一人ひとりと雑談したり、やりたいことが明確にある人には僕らの知見を伝えたりしていますが、『OSEKKAI部屋』では“相手を知る”ことを何より大切にしています。

基本的に、『OSEKKAI部屋』にゴールはありません。

とはいえ、前の週にあるアドバイスをしたら次の週では行動にうつしてくれていたり、行動には移せなくても次のアクションについて考えてきてくれたり。OSEKKAI部屋を通して、考え方だけでなく、行動自体の変化があった人も多かったのではないかと思います。

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MIKKEや井上拓美を創り上げてくれているのは、『おせっかい』だと断言できます。

おせっかいをするときに「その人が何を大事にしているのかを知ること」「すぐにはじめられることを提案すること」は大切にしているので、おせっかいをさせてもらった相手の今後を見られることほど、幸せなことはありません。


なぜ、“おせっかい”をしたいのか? なぜ、toiをやるのか?

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こう考えてみると僕は、根本的には寂しがりやだから、よく人とコミュニケーションをとろうとしているのだと思います。

そして、「相手を知りたい」という欲求も持っています。toiでも、参加してくれている全員には一人ひとりメッセージを送り、コミュニケーションを重ねていきました。

ですが、もともとそういう性格だったわけではありません。昔からそういう欲求はあったかもしれないけれど、実際の振る舞いはまったく違いました。

MIKKEを立ち上げるまでの僕は、自分が“良い”ビジョンを掲げ、それを「良い」と思ってもらえたら、誰もが僕についてきてくれると思っていました。

小学生のときに、サッカーチームでキャプテンをやっていたときも、札幌で飲食店を経営していたときも、ITのスタートアップを立ち上げたときもそうです。

しかし、それは実はかなり脆くて。サービスがなくなったり、会社が潰れたり、ビジョンが達成されなかったり、自分が精神的に厳しくなって動けなくなると、人との関係性が崩れてしまうという経験をしました。

“自分”や“サービス”にばかり目を向けていると、人がいなくなってしまう。

この体験はとても大きかったです。

そうした体験を通して、本当の意味で寂しさをなくすには、自分が相手の力になっていると感じられること、相手にとって必要な存在だとわかっていることが重要だと気づきました。

ですが、それ以前に相手のことを知らなければ、自分が相手の力になっているのか、相手にとって必要な存在なのかすらわかりません。

だからこそ僕は、それから何よりも先に、相手の話を聞くところから始めることそれに対して自分ができることをとにかくすぐやることを意識しました。それがおせっかいをすることにも繋がってきたのだと思います。

おせっかいは基本的にお金にはなりません。なぜなら、自分から勝手に「やるべきだから」と思ってやっていることだから。

でもそれが、結果としてプロジェクトになり、ごくまれにお金につながることもあります。

そして、そのプロジェクトがメディアに掲載されたり、取材をしていただく機会が増えてきたりしたことで、それを見てくれた方がSNSのメッセージで相談をしてくれたり、わざわざ夜行バスで会いにきて相談をしてくれたりと、いい出会いもたくさんありました。

そんななかで、やっぱりおせっかいの弊害になっているのが、僕のことをずっと悩ませている“お金のダルい側面”という問題です。

たとえばもし、僕がフリーランスのデザイナーだとしたら、普段からデザインで仕事としてお金をもらっているのにもかかわらずデザインでおせっかいをしてしまうと、タダ働きしてるのではないかと感じてしまうかもしれません。(本当はそんなこと思いたくないのに。)

つまり、おせっかいをすればするほど、収益がなくなるどころか、時間はもちろん、経費をはじめ、どんどんお金もなくなってしまいます。

でももし、お金がなくても生きられる状態があったとして、僕がお金を稼ぐ必要がなかったら、こんなふうに悩むこともないと思います。

そう考えて僕は(これまでのnoteでも何度も話してるかもしれませんが)、寝れてシャワーが浴びれてご飯が無料で食べれるクリエイターのコミュニティスペース『ChatBase』をつくりました。

とはいえ、それがあったからといって、なんだかんだお金は必要になってくるし、僕だけが生きられるようになっても、僕の周りの人たちや、僕に相談をしてくれる人たち全員を救えるわけではありません。

でも、僕自身、おせっかいを辞めたくはないし、おせっかいから始めたからこそ生まれたプロジェクトも沢山あります。そしてきっと、僕の周りにもおせっかいな人はたくさんいて、そんなポジティブなおせっかいは連鎖していくはずだと信じています。

そしてその連鎖が新しい価値を生み出して、大袈裟な話、世界はもっと平和になるのではないでしょうか。

だからこそもっと、僕も、僕の周りも、そのまた周りの人たちも、お金のことなんか気にせずにおせっかいができるように、目の前にいる人の話を純粋にただただ聞けるように、そしてやるべきだなと思ったことをすぐにやることができるようにも、“お金の悪い側面”と向き合える機会を作りたいと思うのでした。


 『お金のラジオ』にリニューアルしたのも、『OSEKKAI部屋』があったから

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『お金の学校 toi』を『お金のラジオ toi - 本当に欲しいものって何だろう? -』にリニューアルしようと思ったのも、『OSEKKAI部屋』がきっかけです。

『お金の学校 toi』は、もともと月に2回ゲストを講師として呼び、僕とくいしんがMCをしながら、toiメンバーが講義に参加するという形式で始まりました。

アーカイブの配信や記事の投稿も行なっていましたが、あくまで講義がメインでした。

しかし『OSEKKAI部屋』で一人ひとりと話してわかったのが、仕事や予定で都合がつかず、思ったよりもアーカイブを観る人の方が多かったこと。そして、参加できていないみんなが「参加できなくてごめんなさい」と申し訳なさを持っていることでした。

いわゆるオンラインコミュニティは、コミュニティの一員になることで充足感を得られたり、そこで得られる知識や交流を求めていたりするのも多いかと思います。

だけれど、根本に「相手のことを知りたい」という欲求を持っている僕は、相手に「ごめんなさい」と言わせてしまっていることに対して申し訳なさを感じていたし、一人ひとりが気持ちよく参加できるようになってほしいと、人に合わせて環境を変えることを決めました。

リニューアルした『お金のラジオ toi -本当に欲しいものって何だろう?-』では、メインコンテンツをラジオにします

ラジオの配信は月に4回(前回より2回も増える!)。これまでは講義をアーカイブしていただけだったのですが、今後はより一層音声の質にこだわったり、ジングルをつけたりと、音声コンテンツとして楽しみやすいようにしていきます。

配信がメインになるからといって、完全に参加型でなくなるわけではありません。ラジオの収録にはリアルタイムで参加することができます。

さらに収録には、toiメンバーだけでなく、toiメンバーやゲストの友人も参加できます。そうすることで、これまでtoiに入らないと様子がわからなかったところを、toiメンバーやゲストが周りの人に共有しやすい環境を作っていきます。

そして今回リニューアルにあたって、toiには新たに「本当に欲しいものって何だろう?」というタグラインがつきました。これまで以上に、より“お金のダルい側面”と向き合えるような配信内容にしたり、ただ豪華なゲストをお呼びするだけでなく、より身近なこととも向き合えるような形を作っていけたらと思っています。

さらにそこに『OSEKKAI部屋』を設けることで、日々toiに参加してくれている方々の声を直接聞きながら、環境を丁寧にチューニングし続けようと考えています。


『お金のラジオ toi』を通して、もっと“おせっかい”させてください

基本的には誰に対してもおせっかいをしたいという欲求を持っていますが、僕の身体はひとつで、時間も限られています。(悔しい……!)

そんなときに『お金のラジオ toi - 本当に欲しいものって何だろう? -』という環境を持つことで、相談の多いお金にまつわる疑問に応えられる環境や、あなたのことを知れる場所が増えることを、僕は楽しみにしています。

『お金のラジオ toi』を通して、もっと“おせっかい”させてください!

あなたの参加を、心からお待ちしております。


井上拓美

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