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仙台育英から学ばせていただいたこと

 今年の甲子園は観ていましたか?宮城代表の仙台育英高校は決勝で惜しくも敗れましたが,準決勝という素晴らしい結果でした。試合だけでなく,試合後の選手や監督の紳士的,礼儀正しい姿にも注目が集まっていましたね。そこから普段から野球の厳しい練習だけでなく,人間力を鍛える指導もしているということが分かります。では,具体的にどのように部活動指導をしていたのでしょうか。須江航監督の著書『仙台育英 日本一からの招待 幸福度の高いチームづくり」から学んだことを2つシェアしたいと思います。

 1つ目は,失敗した時に本気で理由を見つけて行動や意識を変えて次に生かすということです。須江航監督の座右の銘は『人生は敗者復活戦』だそうです。これはずっと勝ち続ける人生など存在しないが,負けた悔しさをエネルギーに変えて何度負けても次の試合に生かすという意味だそうです。逆に勝つことで失うことがたくさんあり,保守的な気持ちを生んで挑戦することを恐れてしまうこともあります。仕事でのプロジェクトの成功やプライベートで結婚したとしても,そこでゴールではなくさらに人生は続きます。それは大きな失敗をしても同じです。私は改めて,失敗して落ち込み続けるではなく,そこから何を学べるのかという姿勢が大切であると感じました。

 二つ目は,基準と目標を明確化し,努力の方向性を示していることです。出場すするメンバー選考の材料として,『基礎体力測定』を実施しているそうです。足の速さやバッティングの力を数字化して,過去と現在の伸び幅やライバルとの距離が分かるようになっています。才能ある選手が集まって構成されている仙台育英というイメージですが,センスだけでなく客観的な指標を見て努力を重ねることにより自分で考えて練習に取り組む力も彼らが成長し続ける要因なのだと思いました。

 私はこれまで個人的な数字目標を追いかけることに恐れがありました。ビジネスの場では考えられないことですが,プロセスに注目することが多かったように思います。数字目標を掲げてはいましたが,こだわりが弱かった部分があります。しかしこの本を読んで,客観的な指標を掲げてどのように努力すればいいのか分かるようにすることの大切さを学びました。未達成だった場合でも,それに本気で向き合い次に生かしたいと思います。