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Kindle2冊目の出版でわかったこと

こんにちは!たくろうです。
2月29日(木)に、2冊目の電子書籍『【図解】初心者でもすぐわかるフリーランスのための確定申告』をリリースしました。

多くのKindle作家さん、Kindle書籍の出版を目指す方、出版準備中の方などに応援していただき、3部門でランキング1位を獲得することができました。
改めて、この場をかりまして厚くお礼申し上げます。


はじめに


今回も確定申告関係の書籍を出版するということで、2月16日以前にリリースしたかったのですが、筆が遅いため、確定申告期間中の発売となってしまいました。これが失敗の第1点です。

しかしながら、多くの方の応援、予約特典の『Kindle作家のための必要経費チェックリスト』の好評などの理由により、皆様に届けることができました。

ただ、まだまだこの結果に満足している訳ではなく、失敗、ミス、反省点が多い2冊目となりました。

この反省点を含めて、2冊目の出版でわかったことを整理し、公開することで、これから出版を目指す初心者の方の参考になれば、と考えています。

ぜひ、Kindle出版に不安や疑問を持っておられる初心者の方は、最後まで読み進んでいただき、今後の参考にしてください。

1 書籍のクオリティが最も大切

これはいうまでもありません。Kindle書籍をより多くの読者に届けるためには、必要なことがたくさんあります。

① テーマ、タイトル、サブタイトル
② 表紙デザイン
③ SNSなどを活用したマーケティング
④ 読みやすい、わかりやすい文章
⑤ 魅力的な特典

などなど。まだほかにもあるかもしれません。

しかし、私が最も重要視するのは、内容のクオリティの高さです。ここをクリアしていない書籍は、スタートラインに立てないと考えるからです。

自分が最も注意している点です。
① タイトルや目次に記載されていることと違う内容
② とおりいっぺんの記載で、薄っぺらな内容
③ 具体性がなく、深堀されていない内容

このような内容では、読者の期待や信頼を裏切り、作者としての姿勢に問題があるといわざるを得ません。

2 何を書くかではなく、誰が書くか

最近は、Kindle市場は活況を呈しており、有名なインフルエンサーからまったくの初心者まで、新規参入が激増しています。

特に、AIで作成した「写真集」がランキングの上位を占めているのが現状。

そんな市場の状況ではありますが、以前にも増して『何を書くか』ではなく、『だれが書くか』が重視される傾向が強くなっています。

ニーズの高いテーマ、リリースのタイミング、魅力的な特典などさまざまな要素が複雑に絡み合って、毎日多数の書籍がリリースされています。

そこでは、私のような無名の初心者は目立つことなく、埋もれてしまうのが実情です。なかなか存在をアピールすることが難しいのです。

しかし、突然有名人になれるわけでもなく、人気作家になれるわけでもないのです。

であれば、自分の信じるところに従い、コツコツと出版を重ねていくしかないのです。とにかく、クオリティを高めながら、実績を積み上げていくしか方法はありません。

3 マーケティングは難しい

マーケティングが難しいと考えたのは、価格設定やキャンペーンの実施などAmazonでできるマーケティングだけではありません。X、LINEなどのSNSを駆使したマーケティング活動も含みます。

新刊発売の告知のタイミング、その方法などは、非常に重要な戦略となります。今回、ある人のサポートを受けましたが、必ずしも満足できるマーケティングができたとは思っていません。

SNS以外でも、家族、友人、知人、仕事関係者などあらゆる交友のある人にマーケティングを行う必要があります。

これも正解がありませんので、サポートで適切なアドバイスを受けるにしても、出版を重ねて自分なりのスキルを磨くしかありません。

「フォロー」「リポスト」「いいね」と販売はつながらない

今回強く感じたことのひとつに、SNSの「フォロー」「リポスト」「いいね」などの好意的な態度があったとしても、それがそのまま結果につながることはない、ということです。

多くの方の好意的な態度をいただいたにもかかわらず、結果につながることは限定的です。かえって、好意的な姿勢がなくとも、いきなり予約してくれた方も少なからずいました。

これは、私の勘違い、認識違いでした。新刊発売の告知に好意的な態度を示しているのだから、購入してくれるのだろう、と甘く考えていました。

やはり、読者は自分の興味がないと、クリックはしてくれないのです。このことは意外でしたが、それが現実であると認識しておくべきです。

予約販売初日のAMは動きが少ない

予想外に、予約販売期間初日のAMはほとんど動きがありませんでした。これも意外でした。平日のAMは、専業主婦、年金生活の人など限られた人たちしか時間がないのでしょうね。

やはり、最も予約が多かった時間帯は、18時~21時の夜間でした。仕事・食事・入浴などその人のルーティンにより自由な時間が持てる時間帯でしょう。休日だとまた違うのでしょうが・・・。

今回の予約販売期間は、原稿の進捗状況などの私のスケジュールにより、2日間としました。予約期間を何日とするかも重要な戦略のひとつです。

短い期間で集中的に予約してもらう方法、長めの期間をとり、コツコツと積み上げる方法と考え方はいろいろあります。

予約期間のスタートを平日にするか、休日にするかもとても大切な要素です。私は、木曜日・金曜日が最も適していると考えています。週末の休日に向けて、プライベートなことを考える時間が増えると考えられます。

4 リンクは要注意

これが今回の出版で最も反省すべき点です。リリース後に不備が見つかり、緊急対応しました。

書籍の購入者特典として「非公開のnote記事」を贈呈することにしました。巻末にリンクを貼り、読者が自由にダウンロードできるよう設定。

ところが、クリックしても白紙のページに飛んでしまい、目的の記事が表示されない事態となってしまいました。

原因は、リンクのURLの貼り間違いでした。もちろん、チェックの段階では、正しく表示されることを確認していました。

予約者がダウンロードした書籍のすべてに不具合を生じてしまったのです。
緊急対応として、正しいURLを予約者全員にDMで送付しました。購入者に大変な迷惑をかけてしまったことになります。

これ以外にも、本文中に参考サイトなどのリンクを貼ることがあると思います。これらも正常に動作するか、確実にチェックする必要があります。

対処法としては、何度も見直しをすることが基本です。しかし、チェックの段階で、サポーターでも友人でも自分のPCと違う環境で、チェックする必要があります。

別の環境のPCでチェックする、これがポイントです。

5 サポートは相性が重要

サポートを受ける、受けないと同様に、誰のサポートを受けるかも重要。スキルや料金も幅があるし、何をメインとしているかも判断材料です。

サポーターとの相性も大切です。知り合いに依頼するなら話は別ですが、大半の人がインターネット上の会ったこともない人に依頼するでしょう。

サポーターを選ぶ際には、できればzoomやチャットなどで、実際に会話をしたほうがベストです。直接の会話ができない人は、避けたほうがいいかもしれません。

私の場合は、zoomで直接話をして、何をしてもらいたいのか、何をどういうふうに進めていくのか、など質問事項をメモしてぶつけました。そのうえで、料金の交渉なども行いました。

信頼できる人かどうかを判断できるまで話をしたほうがいいです。

6 『図解』は奥が深い

2冊目の出版の目玉として、『図解』を取り入れた原稿を目標としました。自分自身、図解は興味のある分野でしたし、わかりやすい、読みやすい書籍とするために、図解を取り入れたいと考えました。

結果的には、多くの図解を入れることができましたが、苦労の連続でした(笑)。図表の作成に多くの時間を費やし、修正も何度もやり直しました。

わかったことは以下のとおりです。

① Amazonの推奨する「リフロー型」では、wordやExcelで作成した図表
  は、文字や罫線のずれが生じる。
② 対処方法として、図表を「図」として保存する。
  図のファイル形式を「jpg」とする(「png」では文字がうまく変換され
  ない場合がある。)
       ※ Amazonの規約では、「png」はサポートしていない。

  ファイル形式を「jpg」に変換するツールもたくさんあります。それぞれ 
  操作性や解像度などが異なりますので、一度試してみることをおすすめ
  します。

③ 原稿を見やすくするため、作図する際の文字のフォント、ポイント数、
  罫線の種類などは統一する。

④ 「システム版Kindle Previewer」と「オンライン版Kindle Previewer」で
  は、表示のされ方が異なる。
  最終的には、原稿をアップロードする際に利用する「オンライン版
  Kindle Previewer」
で確認するのがベスト。

7 改ページ、改行は慎重に

これにも、かなり苦しめられました。原稿の改ページ、改行のルールに則り確実に処理していないと、チェック時の修正に相当な時間がかかってしまいます。

ここは原稿を作成する段階で、強く意識し正しく処理しておくことが大切。私の場合は、原稿の内容を意識しすぎるために、見直しにかなりの時間がかかってしまいました。

特に、図表やイラストなどを入れる場合は、慎重に処理していないと、文字や図表のずれの修正に苦労することになります。最初から、確実に処理しておくことがおすすめ。

8 書籍の再ダウンロードについて

『4 リンクは要注意』に関連して、書籍の再ダウンロードについてです。不具合のあった書籍を修正してAmazon再申請を終え、修正版をリリースしたのですが、予約者に最新版が自動的に配信されるわけではありません。

書籍の再ダウンロードをするためには、Amazonへの申請が必要、ということをある人から聞いていました。

トラブルの緊急対応のために、最初は購入者にAmazonへの申請をお願いするつもりでした。ですが、買ってくれた読者にそういう手間をかけさせるわけにはいかない、と考えました。

結局、修正箇所が読者特典のリンクURLだけでしたので、私がURLをDMで直接送付する方法を採用しました。この方法だと読者の負担は何もないからです。せっかく買ってくれた読者に負担を強いる訳にはいきません。

このピンチは切り抜けることができましたが、今後書籍の再ダウンロードをする必要に迫られないとは限りませんので、Amazonに確認しました。回答は次のとおりです。

(Amazonの回答要旨)
作品の可読性に関わるような「品質上の修正」が行われた場合は、「KDPカスタマーサポート」まで依頼いただくことにより、最新版をお客様へ配信可能な場合がある。
修正内容の詳細情報をいただき、本の審査を行い適切な対応をする。審査の結果はつぎのようなものになる。
① コンテンツに対して大幅な品質上の修正が行われたとみなされる場合
  修正があったことをすべての読者にメールで通知
  読者は修正版を受け取ることができる
② コンテンツに対してわずかな品質上の修正が行われたとみなされる場合
  
メール通知はしないが、本の更新ができる
③ コンテンツの修正によって本の内容に深刻な問題が生じた場合
  販売の一時的な中止
  修正があったことをメールで通知
  読者は修正版を受け取ることができる
Amazon の方針として、読書体験を損なうおそれのある品質上の問題を解消する目的で修正が加えられた場合にのみ、本の既存の読者様へ修正版を配信しております。当社の裁量により、修正版の配信は不可と判断させていただく場合もございます。

2024.03.01 KDPカスタマーサポートからのメール

このことから、再ダウンロードは可能ですが、どんな内容であっても審査が通るとは限らず、修正版の配信不可と判断されることもありえます。

結局、安易に再ダウンロードができるから、と考えるのではなく、こういう事態が生じないように最大限の努力をする必要があります。

おわりに

2冊目の出版でも、以上のように気づかされることが多くありました。
もちろん、私特有の内容もあり、自分にはそんなことはないという方もおられるでしょう。

ただ、実際の出版では予期せぬことが起きたり、知らなかったことから不具合が生じたりすることがあります。

Kindle出版は、多くの魅力を持つ、自己実現の方法のひとつです。
ぜひ、興味のある方はチャレンジしていただきたいと思います。

Kindle出版初心者の方、これから出版される方、準備中の方の参考になればと考え、恥を忍んでまとめました。

皆様の参考になれば幸いです。

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