見出し画像

意図が読めない食品開発

こんにちは。
月見シーズンが始まるとあらゆるファストフードチェーンの新商品を食べ歩かないと気が済まない理系大学院生、卓郎です。

最近の日本は健康志向がどんどん高まっていますね。
そしてそのニーズに応えるように多くの食品メーカーが商品開発を進めています。

今日は皆さんも一度は聞いたことがあるであろう機能性表示食品について考えてみようと思います。

機能性表示食品でもっともメジャーなものといえば、緑茶飲料ではないでしょうか。緑茶飲料についてもいくつか思うことはありますが、今回はそこは置いといて。

今日は少し珍しい機能性表示食品をとりあげていきます。

まずはこれ

画像1

この食品が売りにしている機能性は、『食後の中性脂肪の上昇を抑える』というもの。

これを見てまず思ったのは、中性脂肪を気にする人は菓子パンは食べない方がいいんじゃないかということ。
そして、機能性の関与成分であるグロビン由来バリン・バリン・チロシン・プロリンの中性脂肪抑制効果とあんぱんによる中性脂肪上昇効果、果たしてどちらが大きいのか。もしかしたら機能は相殺されて、プラマイゼロになっているんじゃないのか。

いずれにせよこの商品は、「あんぱんを食べないと精神的におかしくなってしまう、しかし中性脂肪の上昇がかなり気になっててどうにか低く抑えられるあんぱんがいい」って人にしか需要はないんじゃないのか、と思います。しかもこれで普通のあんぱんよりも味が落ちて、おまけに値段が高かったら誰が買うんだろうって思います。

つづいてはこちら

画像2

この食品が売りにしている機能は関与成分GABAによる血圧の低下効果です。

これを見てまず思ったのは、血圧を気にする人はマヨネーズをふんだんに使ったポテサラを食べない方がいいってこと。
そしてポテサラによる血圧上昇効果と、GABAによる血圧低下効果、どちらが大きいのか。もしかしたら機能は相殺されてプラマイゼロ、むしろマイナスなんじゃないのか。

いずれにせよこの商品は、「ポテサラを食べないと精神的におかしくなってしまう、しかし血圧の上昇がかなり気になっててどうにかして低く抑えたい」って人にしか需要はないんじゃないでしょうか。普通のポテサラとの味・値段の差も非常に気になります。

と、一例目とほぼ同じ意見になってしまいました。


まとめます。
こうゆう商品をみた時僕は、本当に体のことを考えたときにに意味があるのかな、と思ってしまいます。

例えばダイエットに気を遣っているあなたが、昼ごはんでサラダチキンとあんぱんで迷っている時を考えてみてください。
「中性脂肪を抑制するって買いてるからあんぱんにするか」って思ってそうした場合、サラダチキンを選択するより絶対にダイエットから遠ざかりますよね。今の例は少し極端ですが、機能性表示によって本当に必要な食べ物を選択し損ねないように気をつけたいところです。そして商品の開発者には、もう少し消費者の健康を考えて頂けたらと思います。

「とりあえず機能性表示して売ってみるか、よく知らない人は買いそうだしな」っていうような考えで商品を開発することは理想的ではないと僕は思います。



今日は、機能性表示されている商品全てが健康のことを考えていないのでは、という考えを述べさせていただきました。開発者が消費者のことを考えるのはもちろんですが、消費者である私たちはそれよりもっともっと考えて商品を選ぶ必要があります。そして機能性表示に惑わされないようにしたいものです。

読んでいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?