男のチャーハン

普段、料理をしない男の人が料理をする時。
奥さんが外出しているなど、様々な理由があると思います。
その中で作る料理として個人的に多いのが「チャーハン」だと思うのです。
なんででしょう。

個人的には3つ理由が考えられます。
1つ目は「手軽」であること。
材料を細かく刻んで炒めればとりあえず出来上がるのがチャーハンの魅力。
冷蔵庫に残っているものを使えば簡単にできる手ごろな料理。
普段料理をしない男の人にするととっつきやすい料理だと思います。

2つ目は「思い出」の料理である可能性が高いこと。
1989年生まれの僕だとギリギリ体験しているのが「半ドン」と呼ばれる、土曜日の午前中だけ学校に通う、ということ。
その日のお昼ご飯にチャーハンが多かった印象があります。
そういった給食とは異なる非日常的な思い出があるのではないでしょうか。
単純にがっつり食べるチャーハンの旨さ、というのもあるかと。

そして3つ目は「究めたくなる料理」ということ。
これがすごく大きい気がします。
1つ目の「手軽」であることにも通じますが「シンプルが故に可能性が広がる料理」だといえます。
さらに、男は何かと究めたがる(笑)。
簡単にできるチャーハンですが、家で作るとなると実はちょっと難しい料理でもあります。
というのも、お店で食べるチャーハンとの出来が異なるから。
理由は簡単。火力の問題。これは中華全般に言えますが、家のコンロの火力では中華料理屋の火力には到底叶いません。
そのため、普通に作ろうとするとなかなかパラパラチャーハンにならないものです。
だからこそ、究めたくなる。「これが、俺のチャーハンだ!!」というのを作りたくなる。

かくいう僕もその一人(笑)。
パラパラチャーハンを目指し、辿りついたのが「ご飯と溶き卵を事前に混ぜておく」という技術。いわば、卵かけご飯を炒める、ということ。
パラパラチャーハンを目指すためにはご飯を卵でコーティングして炒めること。それであれば事前にコーティングしておけばOK。確かにこの方法だとパラパラになるのです。

ただ、ある時からそれが少し面倒くさい、というのと、具としての卵が欲しい、と思うようになり、ほとんどやっていないです。
となると、卵を入れてすぐにご飯を投入してコーティング、ということをすることを留意して作ればある程度パラパラになる。

さらに言うと、最近はパラパラでなく「焼きめし」みたいにしっとりとしたチャーハンもありなんじゃないか、と思うようになりました。
京都の老舗ラーメン店「新福菜館」の焼きめしを食べるようになってなおさらその思いが強くなってきています。

手軽であるからこそ、究めたくなるのがチャーハン。
もしこれを読んでいる人の中に主婦の方がいらっしゃったら、旦那さんが鼻息荒くしてチャーハンを作っているときは温かく見守ってあげてください。いや、外出している時が多いかも、ですね。で、家帰ってきて食器が洗っていなかったら怒ればいいと思います。

余談ですが、今まで作ったチャーハンの中での失敗作は「焼肉チャーハン」です。焼き肉のたれで炒めた豚肉をチャーハンに。けど、途中でたれを投入したので、甘くなりすぎてしまい、しかもべとべと、という最悪なチャーハンだったのを覚えています。


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