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最高な用務員さん。

いつもありがとうございます。
学校における用務員さんの大切さを誰よりもわかっている自信のある、学校事務職員のタクトです。

さて、今日は一人の方への手紙です。
僕が今の学校で一緒に仕事している用務員さんが、この年度末で別の学校へ異動してしまうことになったので、その方へのお礼の手紙をここに書かせてください。

僕は今まで出会った用務員さんたちの中で、この方最高だなと思う用務員さんが何人かいらっしゃるのですが、その中のお一人です。

名前は一応伏せて、仮名で「ちよさん」と呼ばせてください。

では。


ちよさんへ。 
3年間、大変お世話になりました。

僕が〇〇小学校に着任してすぐ(たぶん初日笑)、この学校のことを早く知りたくて、いきなり色々と聞いてしまったのに、快く(しかも、僕の意図を汲んで!)学校の用務のことを説明してくれたこと、今でも覚えています。

すごく差し出がましいのはわかっていますが、ちゃんと記憶にも記録にも残しておきたいので、僕が思う、ちよさんの“シルバー用務員さんとして”素晴らしいな最高だなと思うところをお話させてください。(人としてはもう最高に素敵なのわかってますので!)  

たくさんあるんですが、一番は、「学校」や「先生たち」というものをわかってくれて、尊重した上で仕事をしてくださるところです。
学校の用務のことに精通しているのはもちろん、さらにその上で、シルバー用務員としての立場をわきまえた姿勢で対応してくださるんです。
「わきまえる」というと、(僕の語彙力が無いせいで、)悪い意味に思われると嫌なのですが、全然そんなことはなくて、俯瞰で見てくださってるイメージです。
なんでこんなことを言うかというと、これ、僕(学校事務職員)も全く一緒なんです。
もちろん仕事の中での役職は、ただの役割分担なので、どの役職だろうが上も下もないのです(そこはハッキリ言える!)が、学校はやっぱり教育活動をするところなので、そうなると、仕事の考え方の中心は、用務員でも事務職員でもなく、教員(先生たち)なんですね。
#悪い意味ではなく仕事の構造上

となると、事務職員としては、自分が正しい仕事をするのが目的になってはいけないんです。正しい事務処理、適正な処理というのは、あくまで過程であって、目的は、より良い教育活動だったり、先生たちが良い仕事をできるように環境を整えることです。そこを履き違えちゃいけない。


なので、僕も明らかに自分が正しいからと言って、それを先生たちに押し付けたり、逆に意見を跳ね除けたりするようなことはしないで、先生たちの思いを上手く実現するためにはどうするか一緒に探るように意識してます。

ちよさんは、ここらへんが抜群にセンスが良いです。長く勤めてらっしゃるし、なんならそこらの先生たちより学校のことわかってる部分が絶対あります。きっと、先生たちの意見に対して、「いやいやそうじゃなくて~。」と思うこともたくさんあったと思います。
でも、ちよさんは、先生たちのお願いや希望に対して、用務員として出来ること・わかることを提示しつつ、先生たちの判断をもって、やれる範囲の100パーセントの仕事をしてくださるんです。

これって中々できることじゃないと思います。
だって、自分の方が明らかに全体を理解してたり、場合によっては、前の先生と違うことを言ってきたりする相手に対して、ちゃんと親身になって毎回対応するんですよ。しかも、自分よりも経験も年齢も少ない相手に。
少なくとも、僕はここまでの神対応、全然できてません(笑)

だから、ちよさんのお話には、必ず相手を慮る言葉が出てきます。

「今こんな状況だから、私はこうすればいいかなって思うけど、〇〇先生のお考えがあると思うから。」

「こうすれば良さそうだけど、教頭先生に確認してみてからやりますね。」

ついこの間も、僕とのこんなトークが。

ちよさん:「ゴミ袋が後〇ケースの在庫。あと1箱買ってもらえれば年度末終えて4月の掃除スタートまでは充分足りる。でも、この時期だから予算のこともありますもんね。」

僕:「そうなんですね。実は今年は予算がカツカツで、1箱は今は買うのなるべく避けたいんです。4月になればすぐ買えます。」

ちよさん:「じゃあ、バラバラと来るゴミを一つにまとめることもできるから、節約すれば、あと〇枚あれば今年度末までは何とかなりますから、それで他の用務員さんにも伝えますね。」

いつもこんな感じの神対応です。

なんで、こんな対応してくださるのかな、できるのかなって考えたんですけど、たぶん、気持ち的な優しさだけじゃないと思います。
#もちろんめちゃくちゃ優しい方です
それだけじゃなくて、最初に言った、「学校や先生文化というものに対しての理解」が大きいんだと思います。

これは、教育活動の“内容”を知ってるとか、ある程度把握してるとか、そういうことではないです。
そうではなくて、教育活動の“内容”は知らなくても、学校という場所だから、教育活動のための“理由”や“変わった経緯”があるだろうと一旦考えてくださってるということです。

それが、授業が変わったからなのか、担当の先生が変わったからなのか、教育委員会の指示があったからなのか、それとも、校長先生が言い出したからなのか。。。何かはその場ではわからなくとも、「そういった事は起こりうるし、その上で、それに対応していかなきゃいけない。 」ということをよくよくわかってくださってるんだと思います。
#勝手に決めつけて言ってます笑

このレベルの対応を、いちシルバー用務員さんがやってくださる。でも、決っして目立つこともせず、先生や職員のサポートに徹してる。
でも、めちゃくちゃ楽しそうにお仕事されてる!
#そこが最高

そんな素敵なちよさんは、僕は大好きですし、そして、3年間、仕事の面でも、気持ちの面でも、とても助けられてきました。

ご趣味の御朱印帳のお話してくださったことずっと覚えてます。
#いつか自分の御朱印帳できたらかならず報告します
#まだ作ってなくてすみません笑


おたがいに異動でそれぞれ違う場所で年度始めを迎えますが、お身体気をつけてお仕事なさってください。
本当に今までありがとうございました。
職場は違っても、これからもよろしくお願いします。
タクト


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