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本の紹介73冊目 『1日1生』

こんにちは、TAKUです。

今日紹介するのは、
酒井雄哉さんの著書『1日1生』です。

この本は、
現代の”生き仏”と称される著者が、

・なぜ生きるのか?
・どう生きるべきか?
・苦しみや死をどのように受け止めるのか?

これらを綴った一冊です。

それでは、紹介していきます。

【著者の酒井雄哉さんについて】


著者は天台宗の僧侶です。

太平洋戦争時には、
予科線へ志願しますが、
特攻隊基地・鹿屋で終戦となります。

戦後職を転々としますがうまくいかず、
縁あって小寺文頴師に師事し、
40歳で得度します。

そして、
約7年かけて約4万キロを歩くなどの荒行である、「千日回峰行」を80年、87年の2度満行しました。

その後も国内や世界各地を巡礼しました。

【1日が1生と思って生きる】


著者は、行に入ると、毎朝毎朝、
草鞋を履いて出ていきます。

それから上りが10キロで、
平坦な道が10キロ、下りが10キロの道を
ぐるぐると歩くと言います。

すると、
1日山を歩き通して帰ってくると、

草鞋がくたびれてボロボロになっています。

そして、翌日はまた
新たな草鞋を履いていく必要があります。

これを毎日毎日、繰り返していると、
ある時、草履が自分に見えてきたと言います。

もし自分が草履だとすると、
今日でおしまいであり、

明日になると新たな草履で、
また新たに生まれ変わる
からです。

これこそ、草履も人間も
同じだと思う理由だと言います。

大切なことは、
今日の自分は草履を脱いだ時におしまいであり、

明日生まれ変わるために、
一生懸命反省して復習すること
です。

1日が1生であり、
今日失敗したからといって、

落ち込むことはなくて、
明日また新しい人生が生まれてくるということになります。

つまり、今日を大切にしなければ、
明日はありませんよ。
と言うことです。

自分が今やっている事業を一生懸命、
忠実にやっていくことが大切
だと
語られています。

【生き残ったのは、生き「残された」ということ】


著者は、昔から勉強が嫌いで、
落ちこぼれだったと言います。

そして、高校生になると、
当時は太平洋戦争の真っ只中で、

「学徒出陣」「軍隊に志願すれば、
自動的に卒業と認められる制度」
がありました。

著者は落ちこぼれであったため、
兵隊になって、
そこでの証明書により、

文部省が学校の卒業を認めるという
方向性を選び、兵隊に入りました。

それから、昭和19年に、
熊本県人吉の予科練に入隊して、

半年間の訓練を受けた後、
鹿児島県の鹿屋飛行場に行きました。

ここでは、毎日爆撃を受けた滑走路を
穴埋めしたりして、うろうろしているうちに、

仲間は優秀な人間からどんどん
連れて行かれたと言います。

例えば、

・特攻隊として飛行機に乗る
・モーターボードに爆弾積んでいく人間魚雷の舞台に放り込まれる

など、足踏みしているうちに
仲間が死んでしまいました。

だからこそ、
著者は自分が生き残ったのは、
生き「残された」ものだと言います。

これは命が残されているということは、

「もっと世の中のためになれ」
と仏様が自分を世の中に残しているのだと
語られています。

【知りたいと思ったら実践すること】


著者は、今の若い人たちは、
よく勉強するので頭は良いのですが、
実践する力が弱いと言います。

知っていることを活かすことができないのは、
生かすところまで学んでいないのと同じ。

自分自身が感じて味わって
初めて本当の意味で「知る」ことができるので、

自分の人生は、自分の力で知っていく必要が 
あると語られています。

【最後に】


本書は、
僧侶で「千日回峰行」を2度も成し遂げた著者が、

『1日1生』をテーマに、

・なぜ生きるのか?
・どのように生きるべきか?

などを綴っています。

ぜひ読んでみてはいかがでしょうか!

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