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今月の映画のこと

 すっかり更新していなかったけど、特に忙しいわけでもなく。4月から一緒に住んでいた次男が今月奈良に戻ったので、また一人暮らし。やっぱり京都へは奈良の家からの方が近い、とのこと。なぜそれを入学前に調べなかったよ。

 そして今月、これまで見た映画のことをツイッターの呟きから抜粋という最近多いですね、このパターン。

7/1 
 人気俳優が十数年後かつての当たり役に再挑戦することを『ネバーセイネバーアゲイン現象』と……言わない、今考えた。ロッキーもランボーも座頭市も忘れた頃に帰ってきた。最近だとマイケル・キートンのバットマンがそれだ。そんなネバアゲ現象の真打ち『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』を見た

MOVIX八尾

 すっかり頭も白くなったインディがCGとスタントという介護、いやサポートで送るマジカル・ミステリーツアー。うっすら流れるスペイス・オディティ。ナチスと戦いインドで石拾ってからずいぶん時間が経った。監督は変わったけど、ちゃんとツボは押さえている。でも、スピルバーグらしいあざとさまでは完コピできないもどかしさ。『スピルバーグならどうしたかな?』という思いが頭をもたげてきましたが、そんなこと書かない。悪役一味の中で一人だけ設定身長間違えたようなバカでかい奴がいたのが気になった。

7/6 『ザ・フラッシュ』二回目はユナイテッドシネマ岸和田のIMAXへ。その日が最終日だったので。昨年もここでトップガン見たなぁ。フラッシュの疾走、スーパーガールが飛翔する際の没入感、バットサイクルが暴れるたびに全身に音がビリビリと響く。おぉ、これがIMAX! 数々のサプライズを知った上で見てもやっぱり楽しい。

 バットマンとジャスティスリーグ好きやねんな、自分。彼らがまた出てくれるなら、今回の冒頭の事件みたいな、小規模のお話でもいいよ、世界滅ぼさなくてもいいからさ。と、思う。キートンバットマンの活躍に震え、そして多次元世界のアレコレにまた震える。ポスターとシールもらった


 そしてしばらく映画を観ない日が続き、日に日に暑さが増した7.16。MOVIX堺で、映画のはしご。

 ブルース・リー没後50年WBLC2023『死亡遊戯』を。三年前に4K映画祭やったしもういいかな、と思ったけどさ。21世紀に劇場でブルース・リーが見れる、というのはすごいことなのよ。それとあの世界一かっこいいオープニングをスクリーンで見たいじゃない。そしてそれからはひたすら我慢。

 死んだはずのブルース・リーがブルースリーの顔に整形してシンジケートに挑む。そっくりさんと合成と過去フィルムを巧みに混ぜた、ブルース界のゴジラ対ガイガン。そっくりさんの背中がつるんとしている。色々あっていよいよクライマックスに本人登場。おぉ、鬼気迫るキレキレの動き! 各階ごとに敵が待ち構えてる格闘ゲームの元祖のような構成。カリ、ハプキドーと異種格闘戦を繰り広げて、最後に『ただただでかい奴』を持ってくるセンスが素晴らしい。リーが手を下さなくとも自滅するラスボス、そして愛のテーマが染みる。パンフ&グッズ売ってたよ、チャックノリスの胸毛キーホルダーとかヌンチャクとか! たぶんおそらく肖像権の問題でリーさん本人のグッズはなかったよ。

 その日の二本目はリーからジブリー、『君たちはどう生きるか』。

 宮崎駿、スタジオジブリ最新作にして一切宣伝を行わないというのが宣伝となって、ぜひ見ておこうと思った。宣伝がないのでどこを語ってもネタバレになってしまうので何も言えない。ただ、長編アニメ映画でしたとしか言えない。映画を観た気分になる催眠映像や監督の説教ではなかった。物語云々よりもすさまじい宮崎監督のイマジネーションの世界。好き勝手に作った壮大な自主製作。一見無用にも見えるルールは作り手のみが全てを把握している、ということでこれは宮﨑駿の大霊界、と分かる人にはわかる物言いしかできない。 

 三本目は『マッド・ハイジ』。あのアルプスの少女が、復讐鬼となってスイス大統領&チーズ軍隊に戦いを挑む! スイスといえばチーズと時計とアーミーナイフという隔たった印象で映画一本でっち上げました。アホやん、素敵やん。女囚ハイジ、大相撲スイス場所でもある。嘘じゃないって。

 ちゃんとペーターもクララもロッテンマイヤーさんもいるよ。製作陣はちゃんと日本のアニメ版も見ているらしい、ということで『君たちは~』からこの映画を観ても違和感ないのだ、いやありまくりなのだ。ペーターが黒いのはポリコレ配慮かと思ったら、密売人だから、というひどい設定。バカ映画、と一言で括ってはいけない。バカにはバカのバカ理由があり、牛のクソにも段々がある。『マッド・ハイジ』は、スイス=チーズという一点で強行突破しているのが清々しい。チーズで世界征服ですよ。そして威勢よく血とパイが出てくる。最近はこれで18禁なのか。吹替はふざけまくってましたよ。

 そして翌日。7・17日は海の日で祝日。珍しくお休みだったので、やはりここは日替わり上映のブルース・リーを。

『ドラゴン危機一発』はタイのムシムシした空気が4Kで鮮明に、じんわり暑く感じた。まだ完成形ではないリーアクション。タイの製氷工場で働くけど、そこはドが付くほどにブラックだった! ブルースリーとか怪獣映画とかを映画館で見るのはもはや確認作業のようなもの。今回の上映バージョンはOP、 EDが中国語主題歌で、あれ? となった。うちのソフトは歌なしバージョンだわ。娼婦に『製氷工場が儲かると思ってるの?』と世界の真理を解かれるリーさん。あの奇妙な行進も世界一やる気ない社長秘書のマッサージもタイの青空も4Kでくっきり! 

 そして『ドラゴン怒りの鉄拳』。『危機一発』から続けて見ると、映画として画面や構成がしっかりしている印象。リーさんの沸点は低い、タイトル通りに物語が始まって早々に怒りに震えて、つい相手を殺してしまう。その割には変装して敵の様子伺ったりと計画的なので、どこか狂っているかもしれない。今回は4kで橋本力さんの目力がくっきり! 大映仕込みの刀捌きも素晴らしい。

 『危機一発』『怒りの鉄拳』共に居場所をなくす男の物語でもあった。『そりゃ君がやり過ぎたからやろ』とは言わない。悪い奴らが多すぎるのです。悪徳町工場に悪徳町道場、言って分からん奴は殴れ! 

 映画館外の喫煙所で高齢のご夫婦がマッド・ハイジのパンフレット広げてゲラゲラ笑ってた。『ドラゴン怒りの鉄拳』見たあと、売店で親子連れのお父さんがブルース・リーTシャツ、子供が他のグッズ買ってた。おもろい映画見たーって感じがよく伝わってきた

 そして、映画館に行く途中に渡る高架の上から見慣れない船が止まっているのが見え、気になっていた。

 調べたら海上自衛隊の試験艦『あすか』が停泊中で一般公開しているとのこと。なかなかこういう機会はない、と映画の帰りに立ち寄ってみた。


 


 映画見て船に乗って、海の日らしいことをしたような、一日でした。 終

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