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『FINAL FANTASY XV』感想〜与えられるものが多くなるほどに責任も重くなっていく〜

どうも、流-ながる-です。

とにかく眠らせていたPS4を活躍させたいという目的ではじめた『FINAL FANTASY XV』の感想をまとめました。

ただPS4を使いたいだけだったのに……

エンディングまでやりきった時の満足感と充実感はどのゲームにも言えますが、やりきった時、頭の中がほてるといった感覚を味わいました。

はじまりは買ってから結構な期間使っていないPS4を活躍させたいな、という気持ちでありました。Nintendo Switchを持っているので、”Nintendo SwitchではできないPS4のゲーム"という条件で探してみて、「FINAL FANTASY、ここんところハマっているしやろかな」という軽〜い感じで買ってみたんです。

そうしてやってみたら、かなり面白かったのでシナリオ含め感想を綴っておきたいとなった次第です。

※ネタバレあります

FINAL FANTASYの思い出

思えば『FINAL FANTASY』シリーズは馴染みのないゲームでした。ひとつ原因としてあるのは遊べるハードを持っていなかったというね。しかしながら、『FINAL FANTASY』の音楽については知っていました。そのゲームをやらなくてもテーマ曲は露出が多い、あとは宣伝などで目にする機会があったり、他の知り合いが持っていて何となく知っていたりなんかも。美しい聴き心地の良いメロディが好きになって楽譜を手に入れてピアノで弾いていたのが、おそらく『FINAL FANTASY』に関する初めての思い出だと思います。

音楽もそうですが、『FINAL FANTASY』は映画を見ているかのような感覚を味わえました。PS4ってすんげぇなとなります。別にゲームは必ずしも映像が美しくリアルでグラフィックが繊細であるべきだということではないんですけど、自分の中では『FINAL FANTASY』といえば映像美という点もありましたね。

FINAL FANTASY XV のキャラクターから見えることを考えた

ルナフレーナ様があまりに神々しかった

まず言いたいことなんだろう……と思った時に、ヒロインの美しさについて語りたいとなるのもどうなんだって思いましたが、ヒロインというものは物語の根幹を担っていることが多くてですね、ヒロイン大事だとなりました。

ヒロインって基本的には「助けてあげたい」という気持ちになるんですけど、この方についてはあまりそう思わない、というとなんだか「薄情じゃないか!」となりますが、そうじゃないんです。結論から言うと、主人公ノクティスの婚約者である彼女は、むしろ主人公ノクティスの心の支えで守ってくれた存在であると感じました。

このゲームのシナリオを簡単にまとめると、"生まれながらに世界(星)を救う運命を背負った主人公・ノクティスが世界を救うまでのお話"ということになります。そしてそんな運命を背負った主人公は何が何でも世界を救わないといけない、その周囲の人間からすれば、ノクティスに世界を救ってもらわなければ世界が終わりなのだから、何があっても、どんな手段を使ってもノクティスを守らないといけないということになります。

ルナフレーナもその一人だったということです。彼女の場合は、ノクティスが世界を救うための力を得るために、役割を果たさなければならなかった。それによってどんなことがあったとしても、やらなければならないという運命を背負っています。

ノクティスが背負っているものを考えると

プレイヤーが操作するのはノクティスだけです。物語はノクティス視点で進められていきます

この作品は戦闘がコマンドバトルではなく、アクションになっています。ゲームをスタートするといきなり戦闘のチュートリアルができます。シナリオを進めながらチュートリアルをする形式に慣れていたので意外でした。しかしながら、主人公ノクティスは物語開始時にすでに特異な戦闘スキルを持ったキャラクターなんですよね。だからあらかじめ物語がスタートする前にチュートリアルをしておくという形式がしっくりきました。

そうしてノクティスで戦闘をしていると思うのが、”仲間たちに比べ、圧倒的に強い”ということです。その強さはシナリオが進むたびに次々と増強されていき、戦闘をするたびに実感し、さらに『FINAL FANTASY』おなじみの召喚獣にも助けてもらえる。彼しか使えない力、彼しか使えない武器、彼にしか与えられないもの、あまりに充実している。

王としてあらゆるものが特権として与えられている、しかしそれに相応する”責務”が彼にはのしかかっています。時に見ていて”重すぎる”と感じるほどに。

グラディオラスに申し訳なくなる気持ちも……

ノクティスはプレイヤーにとっては、青臭さを感じるキャラクターでした。なんでもない愚痴は簡単に口にします。気候が暑ければ暑いとか、長く歩いているとだるいだとか、野宿(キャンプ)に不満だったり、早起きしないといけないとなれば嫌そうだったり、趣味の釣りについてはテンションが上がったりと、人間臭さがあります。

しかし彼には大きな責務があって、彼の周囲には彼を守る存在がいる。その一人であり、パーティメンバーのグラディオラスには、王としての自覚や覚悟はあるのかと叱責される場面もありました。

この場面、プレイヤーからするとかなり唐突で「いきなりどした?」となりもするんですけど、彼が自らを”王の盾”であると語って、自分なりに納得していると話した時に、「あ〜そういうことか〜」と頭に手をやりました。

彼もまた”どんなことが起ころうが、王であるノクティスをどんな手段を使っても守らないといけない”ということが生まれながらに決まっているんですよね。世界のために王であるノクティスを守らなければならない、という論はわかります。
しかしそれが腑抜けだったら? 責任感皆無のいい加減な奴だったら? つまりどんな奴であろうと、彼は盾として守らないといけない、それがグラディオラスの運命でもあると思うと彼にもいろいろと抱えるものがあったと感じられたんですよね。

そうして世界の危機は迫っている、ノクティスのために命を捧げる者たち、身を犠牲にする覚悟を持った者たちもいる。焦る要素が多くあり、ノクティスに未熟な部分もあると感じるほどにグラディオラスの責任の重さも見えてきました。でも人はそうすぐに前にいけるものではない、というのも感じましたね。

仲間がいるから責任を分け合うというものではなく、それぞれに与えられた使命が違うからこそ、分け合うことも難しい、だから自分にできることをやるしかなく、そのために衝突したり、すれ違ったりするというのが見ていて辛いものがありましたね。

ヒロインの登場時間が短いことについて

2016年のゲームということで、アップデートもされていますが、ヒロインのルナフレーナについては、登場時間が短いという情報を見ていまして、気になっていたんです。

なんというか自分はぶっちゃけ美人で可愛いヒロインを楽しみのひとつとしてゲームをしているところがありまして、『FINAL FANTASY』シリーズについては特に映像も素晴らしくグラフィックも綺麗なのでものすごーく期待していました。ルナフレーナの姿を見るまでめちゃくちゃに期待して、全体像が見えた時にはもうテンションが爆発的に上がりました。

優しさと強さが共存した清廉なビジュアルに一目惚れです。子どもの頃の姿も可愛らしいのだけれど、ノクティスより少し年上の包容力のあるお姉さん感もよくて、それは大人になった現在も損なわれないながらも、ひとりの女性として一途にノクティスを想っていると思わせてくる言動も胸にきました。設定としては儚いのに気高く強かで頼りになる人というバランスが好きです。声も良かったですね。少し幼げにも聞こえて、若い女性が懸命に強くあろうと踏ん張っているとも見えてくる。

ルナフレーナはプレイヤー視点では中々お目にかかれないし、ノクティスとの関わりにしてもものすごく少ないです。しかし、この短い登場時間でもノクティスがルナフレーナをどれだけ信用していたか、心の支えにしていたか、ということを感じさせてくる。登場時間が少なくとも、ヒロインとして説得力のある存在です。

ノクティスは苦悩を基本的に表には出さないなと思うわけですが、彼女のことに関しては、というより彼女の存在によってノクティスの苦しみや背負うものの大きさが伝わってくるので、どんなに登場時間が少なくとも彼女はヒロインだ、と強く感じましたね。このゲームのヒロインとして本当に好きになりました。

ゲームシステムのお話

アクションとびびっていたけど大丈夫

ぶっちゃけアクション苦手ですって人でもできるようにしてあるな、と感じました。他のゲームをやっていても大丈夫なように、ボタン配置についていくつかのパターンが用意されていてこの点については、マジで助かりました。『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』をやっていたので、Nintendo SwitchだとYボタンが攻撃だったんですが、初期設定では逆の位置の○ボタンでで「あ、これ無理かも」と焦りましたが、無事に攻撃を同じ場所にある□ボタンでできるパターンがあったのでそれに設定し直して、チュートリアルをやってみたら「これならイケる」と快適になりましたね。

あと、攻撃ボタンずっと押していると攻撃というのが楽チンですね。最初は慣れずに攻撃したいと思うたびにボタンを連打していて、「あ、押しっぱなしで良かったんだった」となるという。まあ連打してしまってもそこまで問題もなかったんですけどね。

操作するのもノクティスだけということで、他のキャラクターまで操作するとなると忙しいなと思っていたので、ノクティスの操作だけ覚えればいいというのもあってそこは安心しました。というよりノクティスだけで十分多彩で面白かったです。

人によっては気になるところも……

オープンワールドということもあって、サブクエストのシナリオにおける重要度が低いかなと感じました。端的に言うと、サブクエストはお使いですね。簡単なものもあり、ただお使いを言われるがままにやっていると経験値がたまるので楽ではあります。

そうしてサブクエストに付随するのが移動になります。このゲームでは車に乗って移動するのが基本になるのですが、自動的に運転してくれるオートドライブという機能があるので、移動時間は放置していました。ファストトラベルといういわゆるワープ機能もあるのですが、ちゃんと移動するともらえるポイントもあるので、そちらを優先しがちでしたね。つまり移動に待ち時間が発生するので、それが気になる点ではありました。カーステレオがあってFINAL FANTASYシリーズの歴代の曲が聴けるので聴いていましたが、そのうち移動中はスマホいじってましたね。

まあ、ゆとりもそれはそれでいいかもしれません。

もっとFINAL FANTASYをやりたい

最新ではないですけど、いざやってみるとだんだんと熱中して毎日のように起動していました。これまでやったのはFF9とFF10だけでしたが、まだまだやりたいという気持ちになりましたね。中々いままで自分のプレイしてきたゲームにはない悲しい要素が新鮮に感じました。

楽しんだあとにまた楽しみが増えたような心地です。

ここまで読んでくださりありがとうございました。





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