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V&A museum

Oh it's him!!! 教科書で何回も見たダビデ像、やっとお目にかかれた。
と思ったらこれは複製らしい。
複製がたくさんある美術館。

彫刻たちがガラスに囲われることなく
剥き出しでこちらに迫ってくる。
複製と全く気づかないほど全てリアル。
男性も女性も、理想の体をしている方ばかりだ・・・!

Thomas. J Priceによる現代彫刻

ん?なにやら他と違う彫刻があるぞ。

解説を見るとそれはアーティストの作品(しかも同じ学校!)であった。作者は、あらゆる人に自分の美しさを自覚して誇りを持って欲しいと語っている。
確かに、伝統的な彫刻には限られた人種しか出てこない。でも、美しさは人種で決まるものではない。胸が熱くなった。

こんな風に、彼の作品が所々に自然とはめ込まれている。過去は過去だけど、正直に向き合っている姿勢が見えてくる(Cannes Lions受賞のThe Unfiltered History Tour思い出す)。

特別展ではファッションを特集していた。そこでも「今期はヨーロッパの服を展示しているが、この後世界各地の服を取り上げていく。21世紀のロンドンにふさわしいように」といったメッセージがあった。

帰りにScience MuseumとImperial Collegeに一瞬寄った。科学の展示は、お台場の日本科学未来館の方が素晴らしいなとか思いつつ、時差ボケでそろそろ眠くなってきた。
今回、アート/デザイン分野でもう一度学校に戻った私だけど、お隣のImperial Collegeは東工大(名前変わったけど)的な理系大。キャンパスに入るとすぐに学部の頃を思い出した。

サイエンスをやる人たちの独特の自由さ。
日本より女性も多いしオシャレさがあるけれど、何故か一目で理系とわかる服装。
それとマイノリティー人種の学生が、単純に学問で評価されるからなのか、アート系の学生よりもどことなく生き生きしている気もする。(文化はヨーロッパの影響が世界的にとても大きいから自信持ちにくいのかしら)

高校からすっかり物理学者になるつもりだった私は、なぜか今アートをやろうとしている。
真理の探究という軸では大いに共通しているものの、アプローチは逆という見方が大半だろう。
久々に進路を変えた頃の気持ちを思い出した。

「デカルトからベイトソンへ」「生態学的視覚論」「精神と自然」あたりにあるような、
精神と身体の乖離というか、動物たりうるニンゲンが“頭でわかる”ことの限界を越えられないか。信号を受けてココロが動いて行動が生じるこの一連を、もっと意識的に整理しないといけない気がする。

もっと合一できる時代に入ってきたんじゃないか。その一端を担いたい。

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