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シーナの日#6@下北沢garden

シナロケの5か月振りのライヴ、観てきた!もともと"ニューアルバム live for today"のお披露目になるはずだった6回目のシーナの日の振替公演。

フロアに入った瞬間シナロケのバンドロゴのステージバックがバッと目に入ってきて、"あ、マジでライヴ観られるんだなぁ"と気持ちが強烈に高まってくる。暗転して、いつものカウントダウンが始まると、、、

本当にコロナやパンデミックなんてどこ吹く風と言わんばかりに、今まで何度となく観たライヴのように、フラッとメンバーが出てきてプラグインし、"バッドマンのテーマ"からライヴの幕を切って落とした!最初は、ロケッツの3人で、"ホラ吹き稲妻"に"ビールスカプセル"! ライヴで目撃するたび、この2曲は、まさに今この瞬間姿を現したアメーバみたいに聴き手の気持ちに入り込んでくる!

ロケッツは、トリオなのに自分達のビートの上で、まさにやりたい放題!鮎川さんの手のひらのレスポールからバッファロースプリングフィールドの頃のサイケなニールヤングトーンが降ってきたのには戦慄した。

川嶋さんのビートにはラモーンズ ビートが宿ってるのが感じられるし、奈良さんのジャックブルースばりに饒舌なベースラインもバリバリに健在!贅沢すぎるオープニングアクト、A面の幕開けだった。

強烈すぎるオープニングの直後に、ガラッとムードが変わり、モータウンビートに乗って、ルーシー・ミラーが呼び込まれる。ずっとツアーに同行してるわけではないのが、いい意味で緊張感を保つことに成功しているのか、ルーシーが自身でも気づいていない無意識の次元で、シーナのDNAがパフォーマンスの中に滲んでいるのが強烈に伝わる瞬間をライヴ中何度も感じられて、ハッとさせられた。

ロケッツも、いわゆる"歌もの"のセクションでバッキングにかけては、まさにワンアンド オンリーの他の追随を許さないアレンジの妙を惜しげもなく披露し、メロディが弾け飛んでフロアのあちこちに降ってくるみたいだった。

"ボンドンルーレ"のメロディカや、バックで鳴ってる賑やかなムードは、鮎川さんがギター1本で絶妙に表現していたし、今日を生きよう"は、十代の頃のシーナが憧れたテンプターズverのGSの刹那の輝きをロケッツで表現したかったのかな、と感じたりした。

まさにアルバム同様、過去の曲のカバーの中に今までのロケッツにないサウンドやメロディが溢れてくる感覚!


ニューアルバムの"live for today"からの"雨"が披露された瞬間が、このセクションのピーク!直前の"oh moon"と連なって、鮎川さんもMCで言及していた500年振りの惑星直列のスペイシーな何かが引火したようなアレンジだったし、シンプルなライティングもインパクトがあった。

更に、ミックグリーンから、ウィルコ、鮎川さんへと継承されたスピリットが満載された、"petergun"からのセクションでは、ロッキンブルースバンドとしてのロケッツの底力が爆裂した。"オマエがホシイ"からの"レモンティー"‼️もう、ガイドラインも何のその、心の中では、椅子の上に立ってジャンプしていたのは言うまでもない(苦笑)そのまま、鮎川さんの人力ディレイリフが冴える"lazy crazy blues"も間奏で思わず"ワ!"と声を上げそうになるフレーズをぶっ込んでいたし、、、言葉を失う!

本編クライマックスのセットリストの並びは、これまで何度となく体験してきたのにかかわらず、間違いなく、今、目の前でドカンと火花が散らされたような鮮烈さに溢れている。

ラストは、いつもはシーナも間違いなく、この場に居ることを再認識するような鮎川さんのMCが入るんだが、この夜はルーシーが"I love you"!とオーディエンス全てに届くように叫んだ。

そして、78年からスタートしたシナロケのヒストリーが、また新たに塗り替えられるような予見に満ちた'"#1"からのナンバーの連発で終演!一曲目からラストまで、シナロケのこれまでを総括したような、グレイテストヒッツ的なライヴだったし、まだまだこれからシナロケは新しい音を鳴らしていくであろうことを確信した夜になった!ビートは続いていく。
やっぱりロックンロールはライヴで観ないと始まらない。そう、"rock is alright"!だ。

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