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手ぬぐい好き❤️からの 街の話

なぜか昔から布もの、特に柄の布が好きな私。好きな柄と色は一期一会。出逢った時、目が合った瞬間がとにかく大事!(笑)
裁縫はしないのに気に入った布地をストックしたり、敷物、風呂敷、手ぬぐいなど古今東西、洋もの、和もの限らず、気に入った柄布を集めるクセがあります。

それが高じて自分が営む洋菓子店では、箱菓子を風呂敷ラッピングすることを提案したり、ただただ手ぬぐいが好きでみんなにご案内したく、販売もしています。

そんな自店でも販売する手ぬぐいブランドのひとつ、「まり木綿」さんは愛知県の有松にあります。有松は古くから「有松絞り」という伝統産業があり、街並みは保存地区となっています。

最初の写真は、まり木綿さんの手ぬぐいです。絞りの手法を使いながらも、その新しい柄や色の組み合わせに一目惚れでした。


有松の街並み

少し前に行った倉敷美観地区も古い街並みが素敵な観光地でした。でも何か違う…街の規模も大きく違えば、大原美術館という素晴らしすぎる看板がある倉敷と比べても意味がないこととも思いますが、少し色々思ったことを記録しておきます。

有松はとても素敵な所ですがなんだか元気がない。まり木綿の方も「最近、ひと通りがめっきり減って…」と嘆いていらっしゃいました。

倉敷とは、そこに住まう人々、働く人々の熱さが違うのかな…?
それぞれの街を歩いた日はどちらも月曜日、更に言うなら倉敷は大原美術館が休館日でお店も定休日のところが多かったのに、夕方にもかかわらずなんだかその場の活気みたいなのを感じました。


倉敷美観地区

「気」そう、なんとなく感じるだけのことなのですがこの「気」って無意識なだけにみんなが感じていたら怖いなぁ、と思います。

そういう楽しい「気」みたいなものが有松には感じられなかった。この違いはなんなのでしょう。

①まずは有松絞りに関するお店はあるものの、それ以外のお店があまりない。あっても定休日だった。

なので、街並みを見るだけ、そこを歩くだけで終わってしまう感じてした。寄るお店、更に言うなら、寄ってみたいと思えるお店が「まり木綿」さん以外なかったんです。素敵な街並みなのにこれはもったいです。

②そこに建物があるだけ、街並みがあるだけに見えた。

倉敷のようなそこに住まう人々、働く人々の熱さが違うのかな…みんな「倉敷が好き」「働いているお店が好き」をビシバシ感じた倉敷とは大きく違いました。

あくまで個人的感想ですけれど、有松の地元の方はあまり足を踏み入れていないような感じで、ただそこに歴史ある建物達がポツリとあるだけのように見えました。これだとそこに住む人もこの場所に愛着が湧きにくいのではないでしょうか。

私の住む街はどうだろう?そして、私自身は?


私の住む掛川では、またちょっと違うけど古い街並みを作ってます。そう、残しているのではなく、作ってる。掛川城を復元した頃なのか、街中の建物を城下街もどきに見えるようなデザインにすると補助金があるとかで、デザインは昔っぽいだけの形だけの街並みを作っています。これについては???なのですが、古い建物を残した良い場所もあります。

けっこう好きです、掛川駅外観

掛川駅の古い駅舎、掛川城の周りに歴史的建造物を残しつつ、市民が使う図書館があるあたりは個人的にはお気に入りのスポットです。

大人は一人1台車を持っているような車がなくては立ち行かない地方の田舎町。ですがこの近辺はお散歩コースにもいいし、何より市民が行く目的がある図書館があるので街中でも人が流れている。

ちなみに昼の商店街も人はまばらなシャッター街。夜は飲み屋街となっている駅近界隈です。

お気に入りの散歩道は報徳社の裏


前から見たところ


歴史的価値のあるものも、近くにあるほど案外知らなかったり、素通りしてしまうので、図書館へ行くたびに目に入ってくるだけでも違うような気がします。
またそこから興味が沸けば、竹の丸という歴史的建造物の中でお茶を楽しめたり、大日本報徳社の建物内を見学できたりします。

観光地というのではなくて、そこに住む人が、楽しく、面白がれる街、店、場所があるとやっぱりいいです。掛川市はそもそも観光客がゾロゾロ訪れる街というわけでもないですが…

岡崎正信さんがVoicyでお話しされていたコンビニ撤退に絡めてお話しされていたことが印象的でした。

「誰かのため、社会のための前に、自分の幸せのためにしてきた街づくり」

私は洋菓子店を営んでいる身として、人のためでもあるけれど、まずは自分達の幸せを、そしてスタッフの幸せを考えていたら、また街の幸せにも繋がっていく、そんなことをとてもハッキリとイメージすることが出来ました。

私の選ぶ私的偏愛マップでお菓子を包んでます(笑)

自店で期間限定で販売している「掛巡るマップ」は、自分の街を紹介したくて勝手に作り、お菓子を包んで販売しています。
マップだけでも店頭で配ったり、また少し遠方のお客様にはよく食事処を聞かれることも多くそんな時も役立っています。
GW、皆さんのお盆休み期間、年末年始などひとの流れの多い時期を中心に販売しています。

小さなお店の、小さな取り組みですが、そこに気持ちが乗っかることで魅力的な街づくりの1歩になっているのかも…なんて思っちゃいました。



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