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5月10日 立川文庫「大阪冬の陣」文字おこし後記


講談玉田家の弟子の仕事の一つに、先代名義で残っている講談本「立川文庫」の文字おこしがある。
古い本をパソコンでひたすらおこしていくのだ。
この自粛期間中、この作業は絶対に進めておかなければならない感じがするので、進めている。
自粛期間中三冊目の文字おこしに入っている。

今日は気合を入れて朝からひたすらに文字おこしをし続けた。

大阪冬の陣の様々な場面が描かれるのだけれど、上方講談のスタンダードナンバー『難波戦記』の各エピソードの明治時代の形、みたいなのが散見される。
難波戦記中でも上方の講談師が語ることの多い「槍擦りの鎧」「般若寺の焼き討ち」「食らわんか舟の由来」と同じ筋立ての箇所を今日は文字おこしで通り過ぎた。

明治時代の上方では難波戦記、大阪の陣をこのように語っていて、明治から令和に今に至るまでに、幾人かの講談師が工夫をして今の形にもっていったのだろう、ということを感じて面白かった。
今あるものの原型を見たような感じ。

講談が時代を経ることによって進化していくその過程も講談にしたいな、と思う。
あの演目のあの部分は大正の世では通じない、とか今は昭和なんやからこんなギャグ入れよう、とかそんな戦いとネタの研磨の歴史を講談に…
と考えたものの、そりゃあ僕はそういうことに興味はあるけれど、あんまり興味がある人も少ないよな、と思って、結句自分で妄想で楽しむことに決めたのだった。
そのあたりに想像を巡らせるのは結構楽しいことだ。

最初に変化させた人の物語は結構いいと思う。エポックメイキング的な話。
今講談玉田家でやっている「パンダ修羅場」もいつかエポックメイキングとして語られるのだろうか。それとも時代のあだ花で終わるのだろうか。
それは後世の人が決めるし、今の人間ができることは兎も角時代の俎上に上がるまで継続し続けるということだろう。
それが大きな反響をドッと呼ぶまでなのか、30年後に膨大な量になったそれが否応なく後世に残っていくからなのかはわからないが、折角なので時代の俎上、伝統の俎上にパンダを載せたいな、とは思いながらの収録や編集だと思っている。

あと、今日は合間に音楽を聞いた。
小南泰葉というひとの歌が凄く良かった。癖の強い歌声でちょっと明るくない歌詞を歌っていて、元気が出た。
「死ぬまで騙してほしかった」という曲がとても良かった。

歌詞はちょっと明るくないくらいが丁度いい。明るい歌詞を聞くとギョッとすることが多いので、気が弱い僕はギョッとしたくないので、明るくない歌詞の歌を聞き続けることになるかと思います。
あんまり意味のない歌詞も好きかも。スキャットマンとか。

今日の講談玉田家チャンネルには
・講談 玉田動物園 第三話「デシパンダの生い立ち」
・コロナ対策を全力で修羅場読み「特別定額給付金」

とアップロードしております。
ぜひご覧ください・

☆講談玉田家のYouTubeチャンネルです。よろしければチャンネル登録というのをしてみてくださいね☆
https://www.youtube.com/channel/UC0VFgDJru5Xi92mxtBT4oDg

「全力で修羅場読み」タイトルリスト
https://note.com/tamada_gyokuzan/n/n223f72d86c30
こんなものを修羅場読みしてほしい、というリクエスト
maruyama4520@hotmail.co.jp
までお待ちしております。
【公演の延期・中止に関する情報】

・5月13日 玉田×旭堂きょうだい会
・5月16日 立川文庫続き読み
・5月26日 昼下がりの講談会
・5月度のビッグイシュー講談会

それぞれ中止になりました。
ご注意くださいませ。

☆ビッグイシュー講談部メンバーの講談がこちらでご覧いただけます
https://www.youtube.com/channel/UCvuxC72FUfH-zs11ogNj3AA

また、路上で販売しているビッグイシュー、中々外出がしにくい昨今の情勢を鑑み、通信販売もしておりますので、ぜひともご活用ください。
https://www.bigissue.jp/2020/04/12874/

〇その他、開催・延期に関する情報、「ん、今日あの公演あるのか」と少しでもお思いになられたら電話は09020187659メールはmaruyama4520@hotmail.co.jp(玉秀斎事務局)までお気軽にお問合せください。事務局長の玉田玉山がお返事させていただきます…!〇

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