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全日本大学駅伝2023展望:前半勝負の行方は?

久しぶりです。
レース感想はちょこちょこTwitterには書いていたんですが、まとまって書きたい内容ができたので、久しぶりにこちらに。(3連休で時間的余裕もあるので)

明日の全日本大学駅伝、まぁ駒澤がガチガチの本命なのですが、ちょっと面白そうな事もあったので、記事にまとめてみました。

レースが紛れる要素・明日の天候

実はちょっと、レースが紛れる要素が出てきてはいます。
それは、11月とは思えない異常な暑さ。
明日の天候は、最高気温23℃くらいになると予報されています。
例えばレース真ん中くらいの鈴鹿市の明日の予報。

10時には20℃を越え、ゴールの2時ごろには23℃くらいまでになるとの予報です。これは11月初旬としてはかなりの高温。
なので、終盤のエース区間7区は、去年は52分切りが10名と超スピードレースとなり、今年も同レベルの高速レースが予想されていましたが、ここまでの気温になれば、さすがにそんな高速レースは無理で、暑さに強くスタミナがあり長い距離を堅実にまとめられる選手が有利になる傾向が予想されます。
これは、前半の涼しい間に短い距離の区間が揃う所にスピードランナーを並べ、終盤の長距離区間に長い距離を堅実に走る選手を配置した中央大学にとってありがたい条件だと思います。

超前半勝負を仕掛けてきた駒澤のライバル校

また、区間エントリーで、特に中央大学が、特攻と言えるほどの前半勝負オーダーを出してきました。チームのエースと言える、5000m 13:30切りの3人を3区までに並べるオーダー。
全日本大学駅伝は区間が後ろになるにつれて区間距離が長くなるという特殊な区間構成をしており、特に1区は距離が最も短く、また1区は基本的に差がつきにくい区間なので、エース級投入はほぼ無い区間。そこにも吉居駿恭選手を投入してきました。
正直に言うと、自分からガンガン行くタイプではない吉居駿恭選手の1区投入は戦術的な効果はさほどないとは思います。ただし、「中央は3区までに勝負を決める賭けに出た」と言うアナウンス効果は抜群で、だからこそ補員に隠さずに出してきたのでしょう。これによって、2区中野選手、3区吉居大和選手へ「お前たちで勝負を決めてこい」という覚悟を決めて走らせる事になるでしょうし、一方、他校、特に駒澤の3区までの選手への精神的プレッシャーも大きくなるでしょう。そうやって心理的に揺さぶってきたと思います。
また、青学の原監督も前半勝負を明言、エース級の前半区間投入を匂わせました。こうして前半勝負の機運が高まりますし、実際に中央は飛ばさざるを得ないと思います。
前半はハイペース必至の超スピード勝負になると思われます。
これは、後半区間に主力級を残したチームには難しいレースになる事と思われます。

レース展開予想

1区の展開予想

まず1区の展開予想ですが、2つ、大きな要素があります。
一つは、駒澤の2区:佐藤圭汰選手の存在。
詳細は2区の方で書きますが、彼の存在によって、他校は1区で駒澤に前に行かれては困る、というのがレースの大きな駆け引きの鍵となっています。
もう一つは、青学が誰を1区に起用するのか、です。
青学は去年、1区で目方選手が大逃げをした実績があります。他の有力選手である中央の吉居駿恭選手は自分からガンガン行くタイプではないので、レースを大きく動かすとすれば、青学の選手だと思います。
迎え撃つ駒澤は、赤津選手がエントリーされています。赤津選手は好選手が多い駒澤4年生の中で埋もれていて、これまで大学で大きな活躍はできていません(持ちタイムは素晴らしいのですが)。しかし、今年は様々なレースで結果を残し続けています。関東インカレで入賞には届きませんでしたが惜しいくらいでは走れていますし、霞ヶ浦マラソン10マイルの優勝など、大小色々なレースで今年はほぼ外していないと思います。ラストイヤーにかける強い気持ちが伝わってくる結果の残し方で、こういう選手にはつい思い入れ持って見てしまいたくなります。このままでも十分戦えるとは思いますが、駒澤は補員に主力を残していて、投入してくると予想します。
それが安原選手。出雲駅伝でも補員に入っていて「安原ならどこでも走れるので当日万が一の事があった時用にどこでも入れるように補員に入れた」と藤田監督が後にコメントしていました。監督の安原選手への信頼度の高さを物語るエピソードですが、全日本でも同様の役割を担って補員になっていて、どこかに入ってくるでしょう。
もちろん、過去2大会で好走している6区の可能性もありますが、花尾選手が走れない状況ならここに入れないと思う(万が一の時に安原選手を他に入れれなくなる)ので、恐らく1区に入ってくると予想します。
(駒澤の補員の考え方は以下のツイートの通りでしょう。)

https://twitter.com/sat_ekiden/status/1720365773674434839

安原選手は、ラストスパートのキレが特徴の選手です。純粋なラストのキレなら学生屈指、駒澤の中ではNo.1でしょう。また集団で良いポジションを保ちながら力を溜めるのも上手い選手で、それで多くのトラックレースで結果を残してきています。そう言う意味でもまさに1区向きな選手で、終盤に安原選手を突き放すのはどの選手でも苦労するでしょう。(また突き放したつもりでもラストの猛烈なスプリントで差を詰めてきます。)
そんな安原選手の前に行くには、ハイペースでのサバイバルレースに持ち込むか、早めの勝負で揺さぶる事が必要になります。周りにペーサーとして使われる覚悟で自分から前に出る積極性が必要で、それができずに牽制に入ると安原選手の思う壺だと思います。
そう言う意味でも、青学の1区は注目です。自分から前に出る積極性と安原選手を置き去りにできる圧倒的走力が必要で、なので、佐藤一世選手を投入すると、ちょっと面白いかもしれません。(安原選手も相当強いので、エース級でないと突き放せないので。)
そして、青学がそれで仕掛けてくれると、中央の吉井駿恭選手にはありがたいでしょう。圧倒的走力はあるものの、自分から仕掛けられるタイプではないので、青学の仕掛けに乗じて駒澤を離せる展開になるのは、中央にとっては最も理想的でしょう。
その他の大学では、國學院がどう出るかも注目。國學院は去年1区で出遅れ、駒澤を逃してしまいました。同じ轍は踏みたく無いのと、中央のエース級投入で荒れた1区になる可能性があるので、青木選手あたりを使いたい所ですが、どうするでしょうか。

2区の展開予想

さて2区は、事前の予想通り、駒澤が佐藤圭汰選手を使ってきました。これまでの駅伝で圧倒的スピードと自分からガンガン前に行く積極性を武器に前半の短い区間で他校をどんどん振り切って独走体制を作ってきていて、その猛威が駒澤圧勝の原動力となっていました。なので、上位を狙う大学は、どこも「圭汰シフト」をとってきていて、大学を代表するスピードランナーが揃う区間となっています。逆にそのスピードに対応できない大学は、駒澤だけでなくレースの流れからも篩い落とされる恐ろしい区間となったのが2区で、去年もここで青学と中央が大きく篩い落とされてしまいました。
また、そのために1区が重要となっていて、1区で出遅れた國學院は2区にエース級の山本選手で追いかけるも、後ろから追いかける不利さから先頭との差はより広げられてしまい、結果的に駒澤の影も踏めないレースとなってしまいました。一方、1区の位置も重要で、例えば去年の順天堂は駒澤と8秒差で世界の三浦選手が追いかけましたが追いつけず差を広げられてしまいました。三浦選手でさえ、追いかけても追いつかない訳なので、他の選手が後ろから追いかけても厳しいでしょう。1区では駒澤より前か、少なくとも同時くらいでは渡したい所です。
逆に、去年の創価大学のように、2区で佐藤圭汰選手に付いていけて前に出られれば、その後の展開でも有利になります。そう言う意味でも、非常に重要度の高い区間です。
そこに起用された選手ですが、基本的に出雲の2区の選手がそのままスライドしてきています。出雲の2区も、どの大学も「圭汰シフト」をとっていたので、その延長線上でしょう(出雲は1区で駒澤の独走を許してしまいましたが)。青学は、圭汰選手と同着の区間賞だった黒田選手、中央は今年5000mで圭汰選手に迫るタイムを出した中野選手(出雲2区6位)、早稲田は山口選手(出雲2区3位)、城西は山中選手(出雲2区4位)と出雲と同じ並びです。創価は出雲2区5位の小池選手がいたのですが、4区区間賞の山森選手できました。これがどうでるか。國學院は恐らく山本選手、順天堂は三浦選手、そして注目は東京農大の前田選手でしょう。農大が上位というのはさすがに難しいとは思いますが、前田選手はとにかく楽しみです。
優勝争い・上位争いで言うなら、どこが駒澤に最後までくらいつけるか、だと思います。中央が付けると面白い、とだけ言っておきます。

3区の展開予想

3区の大注目は、中央・吉居大和選手でしょう。箱根2区区間賞は伊達ではありません。全大学全選手の中でも1番の走力(東国ベット選手は居ますが)かもしれません。一人でもハイペースで突っ込んでガンガンいける選手で、中央としてはここで差をつけたい。
迎え撃つ駒澤は、恐らく篠原選手が入ってくるでしょう。27分台と1万のタイムでは吉居大和選手を上回るスピードも持ち、また出雲1区でみれるように非常にレース巧者です。しかも強い選手についてラストで前に出るのが上手い選手。なので大和選手としては後ろにつかれたくはないでしょう。
なので、2区終了時のポジションが重要。駒澤としては中央より前か同時くらいなら、篠原選手は大和選手についていけて、仮に最後負けても差が小さければどこかで逆転可能でしょう。中央としては駒澤より前で、篠原選手が付けない差を付けて渡したい所です。(ただ、圭汰選手相手にそのミッションはかなり大変だとは思いますが。)
それ以外で注目は、城西キムタイ選手。これまではトラックでの実績の割に駅伝では快走が見られませんでしたが、出雲3区で区間賞とついに覚醒か、という結果でした。元々、トラックでの実績は素晴らしいものはありましたが、集団に付くのが上手いのとラスト勝負が強い事によるもので、留学生には珍しい、決して自分から前に出ない選手で、どんどん前を追っていく事が求められる駅伝で、そのポテンシャルを爆発させられるメンタリティを持っていない選手でした。しかし出雲駅伝では2区山中選手が良い流れで渡した事と、前にちょうど良い目標が短い間隔で途切れずに点在するという理想的展開に恵まれて、そのポテンシャルが開花した結果となりました。と言っても、まだ、どんな展開でも力を発揮できるタイプではないと思われるので、やはり2区の山中選手の役割は重要です。なんとか前と離されずに追える展開で、理想は中央より前か同時くらいで渡せると、キムタイ選手のポテンシャルなら大和選手にも十分についていけると思います。
國學院は出雲1区好走の上原選手。と言ってもその出雲で篠原選手との力の差は感じたので、さすがに篠原選手や大和選手相手は荷が重いでしょう。ここでどこまで持ち堪えられるか。青学は、佐藤選手だとは思いますが、絶好調の太田選手が来ると面白いと思います。過去の箱根での走りと見ると、相当強いし勝負強さもある。大和選手相手だとどこまで戦えるかは見てみたいです。

4区〜6区の予想

で、4区から6区の予想なんですが、普通に駒澤が盤石なんですよね。
4区の赤星選手は、今年、関東インカレハーフマラソンで優勝しています。出雲は惜しくもメンバーから外れましたが、その後の記録会でトップを取っていて調整もばっちり。他校なら普通にエース級です。5区の伊藤選手も関東インカレで、こちらは1万メートルで8位入賞。関東インカレ2部トラックは外国人留学生が多く、そこで入賞するにはエース級の力が必要です。6区は花尾選手。去年の8区区間賞、今年は怪我で調整が遅れていましたが、ここに入ってきました。6区は過去にエース級で調整不足の選手が入って区間賞を取ってきた区間(去年の中央・吉居大和選手や一昨年の東国・丹所選手)で、花尾選手もそこに続く可能性は十分あるでしょう。
対して、例えば中央は、若手の経験の少ない選手が並んでいます。主力の溜池選手は残しているとは言え、1区間の事で(しかも駒澤のメンツを見ると入ってやっと互角)、駒澤とは見劣りします。それは青学にも言える事で、3区までで多少前に出れたとしても、この3区間のどこかで逆転されて離されていく事も予想されます。両校としては、3区まででできれば差を付けて前にいて、駒澤を慌てさせたいところです。後ろから差があって追い上げるのは駒澤といえど難しいですから。
一方、國學院は、1区がそのままなら、4区は箱根10区で快走した佐藤快成選手、5区6区に青木選手・高山選手が入れば、ある程度は戦えそうです。しかし國學院は3区が不安なので、そこでどこまで耐えられるか次第です。似たような事は創価にも言えて、4区6区に小池選手・吉田響選手が入ると強そうですが、3区がどこまで耐えられるか次第でしょう。いったん下位になってしまうと力があっても追いかけるのはかなり大変です。

7区・8区の予想

さて、終盤の7区8区ですが、ここで気温が高い事が大きく影響してくると思います。というのは、距離が短いと気温の影響はそれほど大きくありませんが、距離が伸びれば伸びるほど、気温の影響が大きくなるからです。
つまり、今年は7区8区で大きく追い上げるのは難しくなるのではないか、と予想します。
全日本大学駅伝は7区8区の占める割合が大きく、ここでのエース力が勝負を決めてきました。去年などは、どこも非常に力のあるエースを投入、超ハイレベルの争いが繰り広げられました。結果、駒澤・田澤選手と青学・近藤選手が49分台! 創価・ムルワ選手と國學・平林選手が50分台、さらに6人の選手が51分台で走りました。
しかし、これだけ気温が上がってしまうと、そこまでのタイムは出ないでしょう。去年の条件なら、例えば田澤選手が追いかける立場だったら2分くらいの差は一人でひっくり返してしまった事でしょう(実際、一昨年は2分近い差を逆転しています)。今年の駒澤・鈴木芽吹選手や國學・平林選手もそこまでの爆発力がありそうですが、高温のせいでそこまでタイムは伸びないでしょう。
ここに中央の勝機はあると思います。中央・湯浅選手は今年出雲駅伝で悪い展開でもアンカーを区間2位で追い上げ、実力を伸ばしている事を示しています。元々長い距離を堅実に走れる選手で、去年の全日本の7区も51分台でまとめています。ただし芽吹選手とはスピード性能に差がありすぎると思っていましたが、高温でそれほどスピードが出せない状況なら、ある程度の差なら逃げ切る事も可能かもしれません。(ただし、そこまでにある程度の差を付けて前に居る事が条件で、しかも全日本ではもう1区間長距離区間が残っていますが。)
また、ここに爆発力のあるエースを置いて、追い上げを期待しているだろう大学(國學院や創価などがそれにあたると思います)は、目算が外れるかもしれません。

順位予想

という事で順位予想です。
優勝のガチガチの本命は駒澤に異論ありません。しかし、中央にも十分に勝機はあるとは思います。(事故でもない限り駒澤優勝という予想が多いですが、そこまで差があるとは思いません。)
青学が一番、予想が難しいですが、原さんは何かを仕掛けてきそうです。ただ中央のアシスト役で終わりそうかな、という気がしています。(青学のアシストで駒澤中央がかなりの接戦になる予想。)
國學院は、今年の展開が後半勝負に不利と思われるので、2位争いの中では一番下に予想します。今年の気候なら7区8区の両エースの一人を前半にもってきて、8区を佐藤快成選手あたりにすると面白かったのではと思います。

出雲は夏合宿明けでどこも調整が難しく、実力ある大学が実力を発揮できず紛れる事も良くありますが、全日本は割と実力校が順当に力を発揮しやすい大会なので、やはりこの4校が上位と予想します。上位校迷走の間隙をぬって出雲で表彰台を奪った創価・城西の2校は、早稲田と合わせて5位争いと予想します。早稲田は全日本は割と得意なので、5位争いの中では一番有利と予想します。城西はキムタイの爆発次第かな。出雲の再現なると、上位4校を食う可能性もあると思います(出雲は転倒のアクシデントあって3位は相当良い結果と思います)。創価は國學と同じで、7区に留学生をもっていった采配は今年の条件では不利そうです。(ただ、ここでもう一人の留学生を試すのは、箱根に向けては良いチャレンジでしょう。)
ここまでの7校と、それ以外は少し差がありそうに思います。順大は、三浦選手のスピードで前半は前でレースができるでしょうが、卒業生の穴が埋めきれていないように思います。去年の6〜8区は相当良かったのですが、それが揃って卒業して代わりの選手が埋まっていない状況は相当ヤバいと思います。東洋も松山選手4区というのは、まだ状態が上がりきっていないという事でしょう。2区3区のスピード勝負は厳しそうですし、8区梅崎選手は強いと思いますが、今年は後半の追い上げがきかない条件なので厳しいのではないかと。(東洋は松山万全で石田選手が居てその二人で2区3区のスピード勝負を戦って、やっと上位4校と戦えると思います。)それより、ツブ揃いの大東や、ハマったら強そうな東海あたりに食われてもおかしくないと思います。両校とも予選会の疲労がどこまで抜けてるか、次第ではありますが、大東は予選会を見ても西川・久保田・菊池選手あたりは相当力を付けてきています。駒澤中央の前半スピード勝負に対しては厳しいでしょうが、それ以外の所に食らいつく可能性はあると思うので、ミスがあった所を食う事はできそうです。東海は、3区石原選手は駒澤中央にも引けを取らない実力はあるので、どこまで状態を戻せているか次第です。2区の兵藤選手も中距離ランナーでスピード性能自体は相当なので、ハマれば面白い。他にも鈴木天智選手や南坂選手ら楽しみな選手は多いです。


という事で、事前予想としては、こんな所です。選手の皆さん、熱戦を期待します。

記事公開後、急遽追記!

記事公開後、色々と見ていると、見落としていた大きな情報が!

━━今回、ピーター・ワンジル選手(3年)が補員にまわっていますが?

「彼は使うんですけども、コロナとかが出た時場合にどこに行っても大丈夫なように補員にしてあります」

【全日本大学駅伝】「東武線争い」制して8位シード獲得へ 大東文化大学・真名子圭監督前日取材

な、なんだって!? 大東、ワンジル使うの?
予選会であんな事になってしまったので、当然、全日本は使わないと思っていた。実際、大東のオーダーを見てもワンジルなしでも違和感のない、オーソドックスな組み方(現状のエース格3枚を2、3、8区に起用)していて、他も補員で入るのも含めて違和感のなかったので、使わない前提で考えていましたが、使うの? 特に異常はなく問題なく練習が積めてるって。

って事で、大東のオーダーを見直したのですが、入るところが、考えれば考える程、
1区
しかなくて、そうだとすると、レース全体への影響が大きすぎるので、再考です。

で、考えると、紛れが出る可能性がさらに高まってしまったのよねぇ。
というのは、1区にワンジルが入ると、当然、どこかでレースを動かしにかかるはずです。その際に、中央の吉井駿恭選手は、いかにワンジル選手が強かろうとついていく事ができる走力は十分にあります。一方、安原選手はそこまでの走力はないし、しかもついて潰れる危険を考えると、つく勇気も持てるかって問題もある。
そう考えると、1区で中央が駒澤に差をつける可能性が、結構出てきたと思うんですよね。
そうなっても、2区で佐藤圭汰選手から逃げるのは難しいでしょうが、中野選手も相当な実力者、追いつかれてもそこからついて、最後に一勝負かける事はできると思うんですよ。そうなると、大和選手に篠原選手をつかせない事も可能になる。
つまり、ワンジル選手が1区に入ってくると、そのアシストで、中央が勝つための条件・3区で大和選手が駒澤をある程度離す、が可能になる可能性が上がってくると思うんですよ。

という事で、当日の楽しみは増えましたね。とりあえず、ワンジル選手が1区に来るか、そうなった時に、中央と駒澤の位置関係がどうなるか、が明日の注目です。
あと、大東はワンジル選手がどこに入るにしても、シード争いはかなり面白そうです。

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