映画批評・ザ・ノースマン
The Northman (2022)
The Northmanを見た。Robert EggersはThe WitchやThe Lighthouseの監督だ。前二作の北米ニューイングランド的なゴシックの延長で、今回はアイスランディックなバイキングの話でミュージシャンのビヨーグもシャーマンの役で出てくる。
北欧的なペーガンでヘレティックなところはAri AsterのMidsommerにも似ていた。Eggers監督の全作品に言えることであるが、観客を異世界に誘うビジュアル的な美學にはますます磨きがかかっている。中で二度ほど出てくる北欧の戦いの女神バルキリーのキモさはホラー映画の域だ。
ただ、いつものようにストーリーがいまいち、ペースが中だるみして終盤のカタルシスにかける。それでも次回作も見たいと思ってしまうのは、彼の異教徒、異世界のヴィジョンに中毒性があるからだろう。
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