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認知症日記(1) 親より先に、夫が認知症になるとは、思わなかった。

夫は私よりも20歳ちかく、年上なのです。

出会った頃、まさかそんなに年上だとは思わなかった。
結婚するときは、年の差のことは考えたものの、まあ、もっと歳をとれば気にならないかな? と思ったのでした。生後1歳と7歳では全然違うけど、41歳と47歳なら、もう似たようなものだろう、という原理で。

ところが、夫が72歳で正式に(?)認知症発症。早い、早すぎる。私の両親なんて、80代でまだ働いてるんですけど。
そして現在、74歳。要介護1です。

認めたくない。
なので、認知症「治療」の本とか、家族が認知症になったときの「お金」の本とか、そんな本は読んだけれど、「認知症が進むとどうなるのか?」という情報は、シャットアウトしています。
その時になったら考えます。知ってたからって、避けられるものでもないし。

夫は現在、頼めば掃除機もかけてくれるし、食器も洗ってくれるし、
ゴミ出しもしてくれるので、物理的には、そんなに大変じゃないです。

けれど、一緒に暮らしていると、プチストレスが溜まってきます。

年とともに、会話の中に「あれ」とか「それ」とかが増えてくる。
私の両親もそうだけど、しかし会話の前後の内容から、容易に見当はつきます。
しかし、夫の「あれ」が何なのか全く分からないし、夫の「あそこ」とは、いったい何処のことなのか分からない。
「食べ物屋さん? それとも何か売っている店?」と尋ねても、
「うーん」と言うばかりです。

病院帰りに、車の助手席の夫に訊ねます。
「どこか寄る? ⚪︎×△(店の名前)に行ってみる?」
「うん」
しかし、夫が「道が違う」と言う。夫が行きたい場所は本当はどこなのか?
⚪︎×△の前を通り過ぎてUターンし、夫が言う通り、車を走らせてみる。
やがて到着したのは、⚪︎×△。
目的地は間違っていなかったけど、ルートが夫の思っていたのと違っていたために、「違う」と思ったらしいのでした。

そんな具合の毎日。


認知症の新しい治療と言われている「リコード法」的な治療をするクリニックに行ったてみたり、認知症の悪化に備えたお金関係の備えなども、なかなか大変でした。

そんなことも含めて、夫と猫との生活について、ぽつぽつと書いてみようかな、と思います。


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