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角ハイに「ラフロイグ」をフロートする


02.返信不要というメッセージの心理の冒頭で使った「角ハイにラフロイグ」。

はじめて飲んだのは20代後半だったと思う。

当時よく行っていたバーで「バーボンならば,ターキーを飲んだ時にその特徴的な味に驚いた」「バーボンと言えばターキーなのだけれど,スコッチと言えばこれってのがないんですよー」って話をして出てきたのがラフロイグ。

正露丸

ラフロイグをはじめて飲んだ多くの人の感想がそれである。

ウイスキーの製法なんかで検索するとすぐでてくるのだけれど,ラフロイグはピート香が強く,とても癖のある味であり,香りである。それが正露丸に模されることが良くある。

「ピート」とは、ヒースというスコットランド北部の原野に多い野草や水生植物などが、炭化した泥炭(炭化のあまりすすんでいない石炭)です。 ピートはモルトウイスキーの香りを特徴づける重要な材料です。 ピートの煙で麦芽を乾燥させ、そのいぶした香りが麦芽につくことによって、ウイスキー特有のスモーキーな香りが生まれます。https://www.suntory.co.jp/customer/faq/001725.html 引用元

わたしもはじめて出された時は多分に漏れず「くさっ,なにこれ!」となったラフロイグ。こんな臭い酒の意味がわからなかった。

店長は爆笑であった。

「だったら次は,角ハイにちょっとだけこれをフロートしたのを出しますよ」


あれから随分経って,思い返すと懐かしい。

沢山飲むときであれば癖のある味は邪魔になるけれど,一杯目や,少量を味わいたい時には癖のあるお酒がおいしく思える程には年を重ねた。臭い酒には別に意味なんてないんだろうけれど,うまいと感じるようになるってことはそういうことなんだと思う。

角ハイにちょっとだけラフロイグを垂らしてくださいなんて言うと面倒な客だと思われるかもしれないけれど,バーってそういう場所だからね,そもそもが。


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