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86年の人生の唯一の悔い~玉上常雄の生涯<父への感謝を込めて>

自分の会社を創業し、猛烈に働いていた27歳の頃、徹夜明けで家に帰ってきた常雄は、大きなリュックを背負い登山服姿で出かけようとする弟の三郎と、ばったり出くわした。 「あれ、また山に行くのか?」と常雄が聞くと、「うん、谷川に行ってくる」と三郎。「そうか」と常雄は三郎を見送った。これが7歳違いの弟との最後の会話になった。 三郎は、その数時間後、谷川岳で滑落死したのだ。三郎が出かけた日の夕方、「息子さんが谷川の一ノ蔵で遭難しました」と警察から電話があった。捜索は難航し、滑落のため

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