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【ライブレポート】RINGO MUSIC POWER LIVE 2023 ~Gradation~

RINGO MUSIC POWER LIVE 2023 ~Gradation~
日時:2023年9月9日(土) ①13:00~ ②18:30~
   2023年9月10日(日) ③13:00~
会場:弘前文化センター 大ホール
出演者:
・りんご娘
 第9期 ピンクレディ, スターキングデリシャス, はつ恋ぐりん, 金星
・ライスボール
 実土里, 太陽, 水愛
・ジョナゴールド
・王林
・アルプスおとめ
 小林, 高木, 本間, 佐藤, 西田, 長谷川
・リーフ
 桜庭, 外崎, 宮川
・練習生4名
・The gentle band
 Pr. 多田慎也, Ba. 垣下祐紀, Key. 田中治美, Dr. 矢後建, Gt. 近藤寿

SET LIST

OP. Dance Performance(リンゴミュージック)
01. 愛のグレーゾーン(ライスボール・ジョナゴールド・りんご娘)
02. レインボー(ライスボール)
03. 未来NIPPON(ライスボール)
04. ハローグッバイ(ライスボール)
 ※2nd STAGEは「JAN-KEN-PON」へ変更
  3rd STAGEは「ボクは土手町の時計台」へ変更

05. ニジイロリンゴ(アルプスおとめ & リーフ)
06. パラレループ(アルプスおとめ)
07. リンゴのうた(リーフ・ジョナゴールド)
08. りんごに恋したマメコバチ(りんご娘・ジョナゴールド)
09. SEBADAVA MAINEBION(りんご娘・ライスボール)
 ※2nd STAGEでは”王林”が参加
  3rd STAGEでは”王林・ジョナゴールド”が参加

-早口言葉対決-
MC:いかりやみどり介(実土里)
    練習生除く全員が参加の早口言葉ゲーム

10. ハジマリズム(ジョナゴールド)
 ※2nd STAGEは「Yeah-Yeah」へ変更
  3rd STAGEは「Rain Dance」へ変更
11. Rain Dance(ジョナゴールド)
 ※2nd STAGEは「WEEKEND」へ変更
  3rd STAGEは「風待ちリップ」へ変更
12. つづいていくよ(ジョナゴールド)

13. アメリア(ジョナゴールド・太陽)
14. バスターミナル(ピンクレディ・スターキングデリシャス・水愛)
15. 目指せ!ファーストレディ(はつ恋ぐりん・金星・実土里)

16. JET GIRL(りんご娘)
 ※2nd STAGEは「JIGA-JIGA」へ変更
  3rd STAGEは「LOVE & SOLDIER」へ変更
17. JAWAMEGI NIGHT!!(りんご娘)
18. Candy Apple ~恋はあせらず~(りんご娘)
19. 0と1の世界(りんご娘・ジョナゴールド・ライスボール)
20. 夢のシャトルラン(リンゴミュージック)

EN1. りんごの木(りんご娘・ジョナゴールド・ライスボール)
EN2. アメノチヒカリ(リンゴミュージック)

The gentle band全面サポート、初の全3回公演となったPOWER LIVE 2023

例年、年末年始に開催されることの多いPOWER LIVE、今回は「りんご娘 & アルプスおとめ POWER LIVE 2015」以来8年ぶりとなる9月開催となったほか、総合演出は昨年に引き続きHIROMI先生が担当、多田慎也さんの楽曲制作やライブサポート、ジョナゴールドのワンマンライブのサポートを行う”The gentle band”(Pr. 多田慎也, Ba. 垣下祐紀, Key. 田中治美, Dr. 矢後建, Gt. 近藤寿)全面サポートのもと、フルバンドによるPOWER LIVEとなりました(バックバンドがついたPOWER LIVEは2005年以来18年ぶり)。

多田さんのピアノによる「夢のシャトルラン」のメロディーに乗せて登場したThe gentle bandの面々。フルバンドによるOvertureが演奏されると、りんご娘・ライスボール・ジョナゴールド・王林・アルプスおとめ・リーフの面々が登場し、キーボード×アルプスおとめ&リーフベース×ライスボールドラム×ジョナゴールド&王林ギター×りんご娘と各楽器とユニットをフィーチャーしたダンスパフォーマンスで、The gentle bandとリンゴミュージックのグラデーションをオーディエンスに見せ、POWER LIVEの幕は上がりました。

歌の世界観が広がったライスボール、待望のバンドスタイル

近年、攻撃的なサウンドの楽曲「未来NIPPON」「愛のグレーゾーン」「レインボー」といったダンスパフォーマンスも映える楽曲や、「Relay」「ボクは土手町の時計台」「記憶」といった青森県内の風景を高い歌唱力で豊かに表現した楽曲など、オリジナル曲の世界観がぐっと広がっているライスボール。

2023年に入り初の東京ワンマンを成功させたほか、対バンの機会も増え露出が一層増えてきた彼女たちにとってもファンにとっても待望だったバンドサウンドでのパフォーマンスでは、前述した「レインボー」「未来NIPPON」は楽曲の持つエッジな部分がより強化され、回替わりとなった「ハローグッバイ」「JAN-KEN-PON」「ボクは土手町の時計台」では楽曲の持つ世界観や温かさがより強調され、ライスボールのヴォーカルと一体化した素晴らしいパフォーマンスとなりました。

現体制1周年、成長著しいアルプスおとめ&リーフ

2022年9月から暫定メンバーで活動し、翌年4月からは現編成での活動をスタートさせたアルプスおとめ&リーフ。単独でのイベント出演も徐々に増えてきた中で、練習の合間を縫って大舞台のために切磋琢磨したパフォーマンスを披露。アルプスおとめ&リーフ9名による「ニジイロリンゴ」、小林・高木・本間・佐藤・西田・長谷川のアルプスおとめによる「パラレループ」、桜庭・外崎・宮川のリーフとジョナゴールドのコラボによる「リンゴのうた」をフレッシュにパフォーマンスし、着実に成長している姿を大勢のリンゴミュージックファンに見せました。

抜群の安定感のジョナゴールド、The gentle bandとリンゴミュージックの架け橋に

2022年4月からソロアーティストとして活動を開始し、デジタルリリースや青森県内や東京、大阪でのワンマンライブなど充実の1年を過ごしてきたジョナゴールド。2023年に入ると1st Album「WEEKEND」のリリースやソロ1周年記念ライブを経て、カバーライブや対バンを青森県内中心に行い前年に比べると少し落ち着いた活動を続けてきました。

1st ONE-MANから3度に渡ってThe gentle bandと共演してきたジョナゴールドは、どの楽曲もバンドメンバーと息の合ったパフォーマンスを魅せたほか、「JONAGOLD 1st ANNIVERSARY LIVE "MUSIC"」で初披露した未発売の新曲「つづいていくよ」もギター片手に披露し、以前にも増して磨きのかかったヴォーカルで安定感のあるパフォーマンス。今回のPOWER LIVEが全編バンドスタイルになったきっかけは、間違いなくジョナゴールドのワンマン。リンゴミュージックとThe gentle bandを繋いだ功績者としてのプライドを感じさせる充実したステージでした。

各ユニットのトリを務め、圧巻のパフォーマンスを魅せたりんご娘

前回のPOWER LIVEでは、新体制となり年齢構成としても序列が変わったため各グループのトップバッターを務めたりんご娘。2023年に入り2度のワンマンライブや大型アイドルフェスへの挑戦、対バン経験を積み重ね自信とパフォーマンススキルを跳ね上げ、今回はトリを務めることに。

「JET GIRL」「JIGA-JIGA」といったバンドサウンドに相性ピッタリなライブ定番曲を回替わりで披露したほか、3rd STAGEではジョナゴールドのワンマンでも実績のある「LOVE & SOLDIER」をりんご娘×The gentle bandで待望の初披露。りんご娘としてEDMサウンドを極めた「JAWAMEGI NIGHT!!」では、一見生音のバンドサウンドとの相性が全く想像できないようなジャンルにも関わらず、りんご娘・The gentle bandの熱の入ったパフォーマンスで打ち込みEDMと生音の有機的な融合と言わんばかりのサウンドに進化し会場の盛り上がりは頂点に。

今回のPOWER LIVEのために作られたのではないかというくらい相性ピッタリだった新曲「Candy Apple ~恋はあせらず~」では、間奏のギターソロ含めバンドスタイルがこの曲の完成形なのではないかと思うほどのクオリティ。2023年春~夏の経験で大成長を遂げ自信を身にまとったりんご娘の4人は、リンゴミュージック総出演のPOWER LIVEにふさわしい圧巻のパフォーマンスを魅せ付けました。

令和のTVスター、大御所 王林とPOWER LIVE

今回、テレビ番組やイベント出演で多忙を極めていた王林はオープニングでのダンスパフォーマンス、早口言葉ゲームコーナー、そして「SEBADAVA MAINEBION」「夢のシャトルラン」「アメノチヒカリ」と数曲のゲスト参加となりましたが、3rd STAGEラストのMCではりんご娘として自分たちの代で作られた楽曲やそれ以前から歌い継いできた楽曲が、後輩たちによって歌い継がれ後輩たちの表現でパフォーマンスされていること、そしてこれまでは自分が行ってきたチームをまとめてきたポジションをジョナゴールドが務めていることへの感動を口にしました。

また、王林(当時はアルプスおとめ 斉藤)にとって初めてのPOWER LIVEとなった「RINGO MUSUME. POWER LIVE 2007」についても触れており(奇しくも今回と同じ会場の弘前文化センター 大ホールで開催)、今以上にガチのドリフ風コントを当時にも行っていたことを話し、笑いを誘っていました。

唯一無二、リンゴミュージックのグラデーション

サブタイトルの”Gradation”は、リンゴミュージックの各ユニットや個々の個性を色に例え、色同士が混ざり合ってきれいなグラデーションを表現したようなライブにという思いを込めて、ライスボール 実土里が考案したと冒頭のMCで紹介があった通り、これまで以上にグループの垣根を超えたコラボレーションがライブの随所に散りばめられていました。

ライスボール・ジョナゴールド・りんご娘のコラボとなった「愛のグレーゾーン」では、バキバキに踊るジョナゴールドの姿が久しぶりに見れた他、2023年3月の「JONAGOLD × RINGOMUSUME LIVE in HAKODATE」以来の5人娘となったりんご娘・ジョナゴールドによるアイドルらしさ満載の「りんごに恋したマメコバチ」。回を重ねるごとに参加メンバーが追加された「SEBADAVA MAINEBION」では、The gentle bandによる生の演奏でより迫力と音圧の増したパフォーマンスを披露。

アルプスおとめ時代に苦楽を共にしたジョナゴールド・太陽によるハーモニーが響き渡った「アメリア」。2015年夏入所の同期で今もリンゴミュージックを支えるピンクレディ・スターキングデリシャス・水愛によるエモさ全開の「バスターミナル」。普段セクシーな楽曲を歌うことが少ないからこそあえて挑戦した実土里とはつ恋ぐりん・金星による「目指せ!ファーストレディ」では、大サビ前にセリフが追加され1st STAGEでは金星が”ずっと一緒に居たい”、2ndでは実土里が”抱きしめて”、3rdでははつ恋ぐりんが”一生幸せにして”とファン悶絶もののセリフをかましました。

ジョナゴールドのワンマンでもたびたび披露されてきたバンドスタイルでの「0と1の世界」はりんご娘からスタートし、2番からジョナゴールド・ライスボールが合流する形で披露。ラストはリンゴミュージック全員でテーマソング「夢のシャトルラン」をパフォーマンスし本編終了。

ファンによるあどはだりコールの後に登場したりんご娘・ジョナゴールド・ライスボールが披露したのはりんご娘結成20周年記念ソングの「りんごの木」。新型コロナ禍でリリースされ披露する場が限られてしまった本曲。「RINGO MUSIC POWER LIVE 2020」では多田さんのピアノ伴奏により当時の所属メンバー全員で披露され、王林・ジョナゴールドにとってりんご娘卒業公演となった「RINGOMUSUME ONE-MAN LIVE 2022 ”FOURs"」で1曲目に披露されて以来、約1年半ぶりの披露となりました。楽曲のメッセージ性としても頻繁に披露される楽曲ではありませんでしたが、リンゴミュージックで活躍し続ける8人によるコーラスワークで、新たな魂が吹き込まれた瞬間でした。

最後はリンゴミュージックライブの全体曲で歌われることも多い「アメノチヒカリ」を王林・アルプスおとめ・リーフ、そして新たに加わった練習生4名も含めたオールキャストで披露。大サビ前のセリフ「んだべっ?せーの!」を1st STAGEではリーフ 桜庭、2ndではアルプスおとめ 本間、3rdではrリーフ 外崎が担当し、ジョナゴールドがバンドメンバーを紹介。会場のヴォルテージは最高潮でライブは終演しました。

所属アーティストだけでなくThe gentle bandによる生演奏でのパフォーマンスによってより鮮やかに表現され、世界中どこを探しても同じようなライブが見つからない、また3公演ともグラデーションの色味が変化するような、唯一無二の魅力が溢れたPOWER LIVEとなりました。

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