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自分語りです。乙。(其の1)

もともとわたしは、大きな治療院の勤務鍼灸師として仕事をする中で、鬱病や神経症的な症状を訴える方の担当になることが多かった。院長はありえないくらいの正確さで、初診の患者さんの特徴をぱっと見抜き、的確に相性の良さそうなスタッフに振り分けていたから、あの院長の直観は、そういった繊細なメンタル症状をもつ患者さんはわたし向きだ、と見立てたのだろう。

そのおかげで、夜の閉室間際の診療室で、患者さんから自殺企図の話をされて途方にくれたり、頻回に訪れる患者さんを毎回担当し、どこまでも延々とエンドレスにループする症状の話に振り回されたり、世間的にみたら「果たしてそれって、一介の鍼灸師が負える仕事なのか?!」と頭を抱えるようなこともけっこうあった。ほかにもまぁ、いろいろあった。いろいろあったのだ。いろいろあることはいろいろ重なるもんなのだ。。。

そのうちわたしは、精神疾患や身体症状と精神症状とのリンクについてもっと深く知りたくなったし、仕事上のごく純粋なニーズとして、臨床心理士資格が欲しいと考えるようになった。ほかになにか道があるのか、全然知らなかったし、わからなかった。当時は全く占いもしない。精神世界なんてなにそれ食えるの?怪しい。ありえん。しらん。あうとおぶ眼中。

しかしながら、わたしは学校が嫌いだ。勉強は嫌いではないけれど、教室でみんなが同じ教科書を開いて、じーっと前を向いて座っているシチュエーションが耐え難い。25歳で鍼灸学校に入学した時も、とにかく一日中じっとして授業を受けること自体が辛くて辛くて、最大限授業はサボっているか、寝ていた。先生方、ごめんなさい。

実技だって、すでに接骨院や整形外科でアルバイトしているような男子たち(勉強は苦手でも実技はばっちり!みたいな)にはとてもかなわない。でも、ここを卒業しないと国家試験を受けられないから…と、なんとか、なんとか資格が取れるまで、と辛抱して、ようやく卒業できた。幸か不幸か、試験勉強自体はそんなに苦手ではない。学校に通うこと、集団生活がとにかく嫌いで、苦手なのだ。

それなのに、何を血迷って、また学校にいく?!そもそも合格するかどうかもわからない大学院に?!おまけに超高倍率の狭き門の上に、自分にとっては専門違いなので、およそ合格する可能性もないようなところに願書をだそうだなんて。いつ受験勉強するの?(仕事が忙しすぎて、休みもなく、ご飯食べる元気もなく、家に帰ったら即!疲れ果てて寝るだけ)そもそも自分、どんだけバカなの?現実逃避? ちょうど、2003年の秋の頃でありました。

つづく。

治療家としての腕を磨くはずだったのに、いつのまにか占い師になっています。どこに行ってもしぶとく生きていたい。