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2010-07-15 大嘘の才能

高校生のころの日本史の先生が、ものすごーく変わってる人だった。
定期試験は、論述4問のみ。(国立大学の二次試験みたいなかんじだな)

私はなぜか、歴史上の人物の名前をちっとも覚えられない。
(横文字は平気。だから世界史は楽だったけど、日本史は地獄)
おまけに、日本史の一般常識も欠落していて、とにかくダメだった。

あれは「藤原家が云々…」みたいな試験のときだったかなー。
採点を終えたあとの先生に言われた。

「おまえなぁ…歴史は本当はこうだったんじゃないか、と思うような、
見て来たんじゃないかってくらい、すごい説得力のある論述だなー。
その表現力は高く評価する。でも、残念ながら試験の点数はやれん」

えええーーーっ! なんですって???
私は大マジメに書いたんですけど。
あれは全部、大嘘だったってこと?! うわーーー。ショックだ。

試験は赤点でした。30点くらいだったんじゃないかなー。
しかし、あんまり軽々しく生徒を褒めない先生に褒められちゃった♪(爆)
嬉しいような、悲しいような。ちょっと複雑な心境でした。

私の書くモノって、どうやらそういうもんらしい。

「私の編集能力にはバグがあってどっかおかしいんだけど、それを
ときどきおもしろがってくれる奇特な方々がいらっしゃるなー」
とか。いつもなんとなく思ってたりする訳であります。

ときどきまかりまちがって、自分の書いたモノが目立つことがあっても、
自分の「大嘘の才能」は実に情けないような気がして、
それ以来、なんか書くときは常にそれをずーーーっと気にしてます。

ま、だからそういうかんじで捉えて頂ければ、と。

って、いいかげんさんざんこんなん書いといて、
いまさらこんなこと言うのもなんなんですが。

私の大嘘を喝破してくれた先生は、もうとっくの昔に亡くなりました。
なんとも気骨のあるおっさんだったなー。
いまでも変わらず、感謝してます。

治療家としての腕を磨くはずだったのに、いつのまにか占い師になっています。どこに行ってもしぶとく生きていたい。