月に1度、呼吸管理をされにくる男

いつも4時間コースで、ベッドの上と浴槽の中で呼吸管理をしていた。背は160ないくらい。爽やかでとても優しく柔らかい雰囲気を纏っていた。

初対面の時は、A4サイズの用紙にストーリーを書いて一緒に読み合わせ。「プロレス技をかけたり、顔の上に乗ったりしてほしいんです。とにかく苦しくなりたい。宜しくお願いします。」と、とても丁寧に自身の性癖や希望を伝えてくれた。真摯に自分の性癖と向き合き、彼の欲望に寄り添える悦び。

湯船の中に彼を埋めて時間を測る。「1,2,3,,,」どのくらい、水の中に身体を潜ませていられるか。本当に息が止まるのではないか、という緊張と快感が交わる刹那の時をお互い楽しむ。

そして、夢から醒めた時、晴れやかな姿になり、また現実に戻っていく。

「また、来月ね!」と変わり映えのない挨拶をして別れた。


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