やわらかな心

【詩】

 

やわらかな心はどこにでもあるのです
例えどんなに世界が複雑になっても
残酷な紫外線が街を焼きつきそうとしても
やわらかな心はどこにでもあるのです

いとおしい心はどこにでもあるのです
例え虚無に身体が蝕まれても
ネットワークの海にひとり漂流しても
いとおしい心はどこにでもあるのです

少しさびしい心はどこにでもあるのです
例え愛想笑いがデフォルトであっても
誰かの視線がひととき向けられたとしても
少しさびしい心はどこにでもあるのです

そして正直に、あるいは涼やかにいつだって
やわらかな、いとおしい、少しさびしい心を抱えて
歩いていきたいのです

 

tamito

#詩

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