『未来』2023年12月号掲載7首

失った翼を嘆き小夜の街へ僕はまだ飛べるのでしょうか?

生の果て繰り返される輪廻転生(サンサーラ)僕らは何度も生まれ変わる

それぞれの風の中にいるわたしたち(いつまでも風は吹き続ける)

新しい歌が生まれて育ちゆくこの瞬間がただ愛おしい

獣(けだもの)は法治の檻に潜みおり反逆のために爪を研ぐ

きみよ眠れ宇宙の終わるその時に起こしてあげる最後を見よう

果てしなく広くて遠い草原で狼が歌を歌っている