これが名著か・・・

ちょっとシナリオのノウハウを調べ始めると、実に色んな人が「SAVE THE CATの法則」に言及します。

ちなみに一ヵ月くらい前、さそうあきらの「マンガ脚本概論」を図書館で借りて読みましたが、この本でも引用されてました。

というわけでSAVE THE CATの法則も図書館で借りてきました。

市民図書館サイコー、いやマジで。

で、予約の順番待ちが発生するほどの人気本に一体何が書かれているのかと多少は楽しみにしながら読み始めましたが・・・

いや結構凄かったよこの本。

特に著者が提唱する10のジャンル分けは衝撃を受けるレベルでした。

家の中のモンスター・・・2つの構成要素。モンスターと家。家は逃げ場のない空間の象徴。「逃げ場のない」を無視し、モンスターが大して怖くないというクソ映画があったらしい。

金の羊毛・・・主人公は何かを求めて旅に出る、最終的に発見するのは別のもの=自分自身

魔法のランプ・・・なんか願いがかなっちゃう系。願いが叶った理由は神様でも魔法でも単なる運でも何でもいい。ドラえもんとか?
その願いは誰かへの呪いの場合もある(あいつに天罰がくだりますように)。
基本ルール・・・パッとしない→願いが叶う→調子のって痛い目見る→普通が一番だという道徳的な教訓を得る
天罰パターンは最後に多少の救いを入れてやる

難題に直面した平凡な奴・・・主人公は自分と同じどこにでもいる平凡なヤツだから観客は同情する。主人公が平凡であればあるほど問題は大きく見える。

人生の節目・・・モンスターが主人公に忍び寄る→主人公が徐々にその正体に気付く(自分の力を上回る強烈な力=人生と言うもの)→受け入れる→勝利

バディとの友情・・・最初はお互い嫌い→お互いが必要で、2人で1つと気付く→なんか認めたくなくて葛藤→喧嘩などで一時的に離散(お互いエゴを捨てて仲良くするしかないことの最終確認)→2人は覚悟を決める

なぜやったのか?・・・人間の心の中の邪悪を暴く。誰がやったかよりもなぜやったかに焦点を当てる。
チャイナタウン、チャイナシンドローム、大統領の陰謀(76)、JFK(91)、ミスティック・リバー(03)

バカの勝利・・・バカな負け犬と、そのバカが抵抗し反撃する体勢または組織。
フォレスト・ガンプ(一期一会)、アマデウス(94)

組織の中で・・・集団の目的が実は欺瞞であったことを暴く。組織や集団を動かす根源に狂気や自滅的なものが含まれる場合が多い。一言で言えば「俺とあいつらどっちがイカれているか?」。
ゴッド・ファーザー2(74)のラストのアル・パチーノの表情がその象徴らしい。
アメリカン・ビューティのケヴィン・スペイシーが真実を知るラストシーン
「カッコーの巣の上で」でジャック・ニコルソンがロボトミー手術を受けた後の表情。
この3つは同じジャンルであり、伝えたいメッセージは同じ

スーパーヒーロー・・・「難題に直面した平凡な奴」の対極。超人的な力を持ったヤツが平凡な状況に置かれる。
ガリバー旅行記、フランケンシュタイン、スパイダーマンなど。
ヒーローを取り巻く人間の心の狭さのせいで問題が起こる。
人と違うとはどういうことか、独創的な考えや素晴らしい能力を妬む凡人と向き合わなければならないとはどういうことかを描く。
ロボコップ一作目が成功したのにロボコップ2がコケたのはヒーローの苦悩を描くことを忘れたから。

あ、こんなジャンル分けあるんだ・・・

こう考えると、「学園モノ」とか「戦争モノ」って、骨組みと肉付けで言うと肉付けに位置するカテゴライズなのかもしれません。

まあこれに限らず、やっぱ名著ともてはやされるだけのことはあると思うような内容でした。

ただ、1つだけ致命的な問題が・・・

例として挙げられる映画がほとんど分からん。

知らん映画を引き合いに出して繰り出される解説を読むのは地味にしんどいですね(笑)

いやこれ何本か見てから読み直さないと深い理解を得られないパターンやん・・・

まあ楽しみが増えたと思うべきでしょうか?

どうでもいい話ですが、私は実写コンテンツってまるで興味ないんですよね。

あ、「男たちの大和」だけは真剣に見ましたけど(笑)

レイテ沖海戦時の主砲発射と坊ノ岬沖海戦時の主砲発射が、完全に同じ映像の使いまわしで、ウン億円かけたとかいう原寸大の大和セットは飾りかゴルァ!と思ったものです。

ていうか、レイテ沖海戦はギネスブックにも載っている「世界史上最大規模の海戦」なのに大和以外ま~ったく映ってなかったなあ?

予算ケチりたい気持ちだけはビンビンに伝わったぜ?

せめて第一主砲に500kg爆弾が直撃する史実再現シーンくらいサービスでつけてくれよな?

個人youtuberの方が気合入ってんじゃねえか。

あれ?何の話だっけ?

ああそうそう、実写にあまり興味がないって話でした(笑)

まあ私は典型的なタイヘキ9種なので、興味の幅が狭いのです。

何だか、海沼さんの言っていた「今まで許されていたことが許されなくなる」の波はこんなところにも来ているのでしょうか(笑)

もうこれは俺に「興味なくても実写の洋画を見ろ」と神が言っているのか・・・

・・・

あっ!

そう言えば、実写版の宇宙戦艦ヤマト(キムタク主演)はひどいなんてもんじゃなか(ry

やはりヤマトはアニメに限る(断言)

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