脳みそが乾いてゆく

日々のやるせなさ、ままならない悔しさ、面白くなさ、それらが頭に回るべき水分を遮断する。
柔軟で、麻薬にも似た多幸感がなくなる。

いつからか色彩は失われ、目に見えるのは灰色の世界。
モノクロだから昼夜の別もない。

大きな満月を見上げれば、落ちてこないか期待する。
どこかで争いが起きれば巻き込んでくれないか夢想する。

誰かの訃報を耳にすれば、なぜ己ではないのかと悔しくて、羨ましくて馬鹿にする。

あゝ
あゝ
あゝ

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