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帰れなかったよ。

ぼくは小学校から帰るといそいそと自宅のエレベーターに乗った。
昔ながらの古びた団地に住んでいる。
いつからだろうか。
物心がつくギリギリの歳かな。
6階のボタンを押した。
エレベーターの扉が閉まる。
いつもだったらすぐに着くのに、なかなかつかない。全然止まらない。

なんで?

上がり続けるエレベーター。真夜中ならなんとなくわかる。これはホラーだと。
今は昼下がりだぞ?一体何が起こっている?
頭の中を思考が駆け巡る。
窓の外の景色は永遠にエレベーターホール。
ふと、扉が開いた。

やった、帰れるんだ。


目の前には大きな一つ目の怪物がいた。

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