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潤滑な社内関係を作る方法(日本人編)

和魂洋才という言葉がありますよね。

日本人の心(哲学)を持って西洋から学ぶという意味です。明治維新あたりで生まれた言葉なんですが、ぼくはこの言葉を座右の銘にしています。

なので会社の方針としても、基本的には海外のビジネス事情を参考にすることがあるのですが、その根底には日本人的精神をちゃんと持つというようになっています。

例えばなんですが、マーケティングの施策やセールスに関する人間心理の研究というのは、西洋の方が大きく進んでいます。なぜなら言語圏が非常に広いですし、競争も日本国内だけに比べるとかなり激しいからです。

ビジネスに関しては日本より西洋の方が5〜6年は進んでいると言われていますし、実際に勉強をしてみてもその通りだと感じる部分があります。

なので、西洋でうまく行ってる事例を日本でやれば、まず間違いなくうまくいくというのが、マーケティング業界の常識なんですが、何でもかんでも真似すると失敗してしまうことも多々あります。

例えばなんですが、PDCAという言葉がありますよね。計画→実行→評価→改善というサイクルを回せば、物事や会社はうまくいくという考えです。ここで注目してもらいたいのは評価の部分。コンサルティングをしていて、よく見かけるのですが、成績や結果が悪いときに原因探しをすることがあります。

そして、その原因を作った人であったり、問題を引き起こした人に対して、減点的な評価をくだす場面をよく見かけます。減点評価をすることで危機感を与えて、業務により緊張感を持ってもらうことが目的なんですが、これって実は、日本人の性質からすると逆効果なんですよね。

というのも、この減点方式というのは、西洋のマネジメントノウハウを参考に、日本にも取り入れられたものだからです。ほら、よく見かけるじゃないですか。アメリカのドラマとかで、仕事に失敗した人が上司に呼び出されて、急になんの前触れもなく「君はクビだ。今日中に出ていくように。」とか言われる場面を。

アメリカは国民性としても、超合理的。定量性の結果が全てというのが共通認識になってるから、このやりとりがなんの問題もなくやり取りされるのです。(または不服ならば訴訟をします)

でも、日本人は西洋の人たちとは生まれ持ってる感覚が全く違います。そうにもかかわらず西洋的なやり方を導入すると、どうなると思いますか?

そうです。社内関係がめちゃくちゃ悪くなります。

部下が上司を憎み、上司が部下に不信感を抱く。陰口が陰口を呼び、昇進の違いや待遇差を過度に感じて怒りを生む、、。このようなことが起こるのです。

というのも、そもそも日本人というのは『水に流そう』の精神を持つ民族なんです。言い換えると、禊の効果を重要視している民族なんです。その証拠に近いものとして、日本は古くより神社やお寺というのをシンボルとして建てて、それらの思想を大切に受け継いでいますよね。

もちろん、業務内容や結果を評価して、その人に見合った処遇や処罰を与えることは重要です。ですが、罰を与えたり周囲からの評価が下がったりするのと同時に、「はい、ここまで!ここからゼロとして、またやっていこう!」というように、ある種の禊をした状態にする必要があるのです。

それが、日本人にとって、潤滑な関係性を結ぶ方法なのです。

評価をして、それに見合った処罰や対処をするのは、もちろん必要です。ですが、それを合わせて「水に流す」や「処罰を持って禊とちゃんと公に宣言する」というのも、日本人がやる気を持って仕事を続ける上では重要なのです。

かくいうぼくも、結構なワンマンだ。この教えは胸に刻まないといけないな。

ReveDunJourプロジェクトは"夢”に特化し、子どもたち若者たちへ夢の持ち方・叶え方を発信しています。世界で夢を叶えてきた達成者たちが在籍。彼らから知恵と考え方を絞り取ることを是非としています。大和の心で我が儘に。