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台湾ひとり研究室:取材メモ「NOKE忠泰樂生活が見せた新しい内湖エリア。」

台北MRTの内湖線といえば、コンパクトな車両に高架で眺めのよい路線です。その剣南路駅から歩いてすぐの場所には、大型ショッピングモールに観覧車があり、休日には大勢の人出で賑わうエリアです。最近では台湾無印良品が約600坪という広さの大型店をオープンさせて、大きな話題を呼んでいました。

そんなエリアに昨日、新たに大型商業施設「NOKE」が完成。公式サイト👉

「メディア向けの内覧にどうぞ」とお声がけいただき、青木由香さん、片倉真理さん、近藤弥生子さんにくっついてお邪魔してきました。

建物は全7階。2階は、無印のある美麗華との渡り廊下が設けられています。信義エリアでしか見たことありませんでしたが、こんなふうに商業施設が連携してくれると、客としてはぐっとポイントあがります。

もうひとつ素敵ポイントは、エスカレーターの造り。台湾のショッピングモールはエスカレーターが交互に置かれ、たとえば3階に用があるのに、1階も2階もぐるっと回らねばならない造りになっていることが多く、つまりは余分に歩かされる施設が多いのです。NOKEは上りと下りの両方があり、どちらにでも行ける。これ、やっぱいいなと思いました。ええ、個人の感想です。

正面入り口すぐのエリアでは、フラワーアーティストの東信さんの作品展示がスタートしていました(〜7/23)。まるで氷の中で時が止まったような作品、単に花の部分だけでなく根っこまで丁寧にほぐされていて、映像の作品には、しばし魅入ってしまうほど。真っ暗な中に浮かび上がる花たちから、パワーもらいました。

展示「東信展:繁花 · 時敘」は7月23日まで(撮影筆者)

展示と同じフロアには、カフェ激戦区の中目黒から「ONIBUS COFFEE」が台湾に初出店。オリジナルで台湾限定のボトルが販売されていて、新しいボトルを買うところだったので早速、お買い上げ。これなら台湾人お得意のリュックのサイドポケットにもスムーズに入るジャストサイズです。コーヒー?もちろん文句なし!

台湾限定オリジナルボトル。473ml(撮影筆者)

カフェと同じスペースには、台湾のティーブランド「13Hill」も。ビッグネームに連れられて、私はティラミスのお茶をいただきました。普段はコーヒー派で、こういう飲み物は「甘いよね!?」と身構えてしまうのですが、そんなわたしにも大丈夫な甘さで、(あ、こういうドリンクいいかも)と思わせてくれる上品さでした。

こんなふうに入れるんだ!と新鮮でした。(撮影筆者)

そして4階には「TSUTAYA BOOKSTORE」が台湾10店舗目となる出店。日本の雑誌、雑貨、台湾書籍はもとより、他店にはないアートスペースが設けられていました。さらにWIREDカフェが併設され、買った飲み物片手に本が読めるスペースが設けられているではありませんか! いやー、本好きのためのコーナー。ってか、こういうのがほしかった。広々とした通路なのも、本を楽しむための空間、という気がします。

TSUTAYA BOOKSTOREに新たに設けられたアートコーナーと休憩スペース(撮影筆者)

2016年、ブックライター塾修了直後からスタートした初の連載「たいわんの本屋」以降、台湾の書店シーンを見てきた身としては、なんというか書店の世代交代といった感慨をもちました。このあたり、後日、TSUTAYAさんにお話を伺う予定です。

さて、台北でもやや北寄りの住人としては、内湖エリア・大直にTSUTAYAと無印があるなんて思わず小躍りするってもんです。建物全体の余白感が実に心地よく、今後は足を運ぶ機会が増えそうです。

プレオープンは明日から。洗練された台湾の姿を、ぜひ。

左の無印、右のTSUTAYAにかかる橋。向こうには観覧車(撮影筆者)

勝手口から見た台湾の姿を、さまざまにお届けすべく活動しています。2023〜24年にかけては日本で刊行予定の翻訳作業が中心ですが、24年には同書の関連イベントを開催したいと考えています。応援団、サポーターとしてご協力いただけたらうれしいです。2023.8.15