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読むPodcast「田中健士郎の働き方ラジオ」#82日常から踏み外す習慣を身につける

こんにちは!「働き方ラジオ」準レギュラーのリサです。2020年8月放送の第1回からすべて聞いているヘビーリスナーでもあります。そして聞き続けるうちに働くことの解像度が上がり働き方が変わった一人です。

音声コンテンツはあまり聞かないけれど文章なら読む方も多いのでは?
より多くの方々に「働き方ラジオ」を届けたい!という思いから文章発信を始めることにしました。過去の放送回を織り交ぜながらお伝えしていきます。

今回は#82放送(2022/03/27配信)をお届けします。

「日常から踏み外す習慣を身につける」というお話です。

視点が変わると見える景色が変わってくるそうです。パーソナリティ自身の身近な例から地球規模の大きな話まで飛び出して、働き方のヒントがギュッと詰まったおもしろい回となっています。少し長くなりますが一気に読んでみてください。

それでは「読む働き方ラジオ」スタートです!

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お馴染みのタイトルコールはこちら!

働き方ラジオ始まります。このラジオは誰もが「情熱を持って働く」それを実現するために「働く」ということの解像度を上げていくポッドキャスト番組になります。今日も働き方エバンジェリスト田中健士郎がみなさんの眠りを誘うゆったりとしたトーンでお話させていただきます。

変身スキルが大事、視点を変えて考えてみよう

いつもお聞きいただきありがとうございます。
3月も後半ですね。みなさん、疲れていませんか?
僕は結構疲弊しております。忙しくなりすぎると余裕がなくなって体もきつくなったりしますので、期末でけっこう忙しい方も多いと思いますが無理しないようにしてください。

ちょうど先週、クラウドワークス10周年イベントで登壇した時に黒田悠介さんとお話しました。僕からすると黒田さんはコミュニティの第一人者みたいな方です。「議論メシ」を主宰されていたり、「ライフピボット」の著者でもあります。少し前にこのラジオでも書籍紹介の回で「ライフピボット」を紹介させていただきました。

黒田さんもですね、「やっぱり睡眠大事ですよ。休息や休暇、余白もむしろ自分で強制的に作っていくことがめちゃくちゃ大事です。」というお話をしていて、「確かにな」と僕自身も思いました。「ちょっとこれしんどいな」っていう時は、例えばパソコンやスマホから距離をとって少し休んだり、仕事から離れることも大事だなと改めて思いました。

さて、クラウドワークス10周年イベントでは黒田さんと1時間ほど対談をさせていただきました。そこで非常に印象に残ったのが、「ルーティンから踏み外すのが大事だ」という話です。対談を聞いてくださった方は分かると思うんですけど、どんな文脈であったかをここで改めてお話したいと思います。

対談で僕から質問したのはこちらです。

「今、どんなスキルを身につけるべきなんでしょうか?」

黒田さんは、「変身スキルが大事なんですよ。ちょっと視点をずらして考えてみましょう。」とおっしゃっていました。

身につけるべきは変身スキル?

一般論としてはデザインや動画編集、ライティングのスキルが今求められていて身につけるべきだと言うのもあるんですけれども、ちょっと視点をずらすと変身スキルが大事だと言うことなんですね。

人生100年時代と言われる中、働く期間が60年くらいあるかもしれません。世の中の変化がとても激しい時代でもあり、その中を生きている僕らは何かあった時にパッと自分が変わったり、全く違う業界で仕事をしたり、変身していくスキルを身につけることが大事なんだ。そのためには日常からちょっと踏み外す経験を習慣的にしておきましょうということなんです。

「なるほどな」と思いました。いつも同じような人と同じような仕事をしていると、視点がすごく限られてしまったりする。そんな時、「自分にはこれしかないからやり続ける以外ない」、「新しいことにはあんまり興味がない」、「変わらなきゃいけない気はするけど、どう変わったらいいかわからない」とかそういった声がよく聞かれたりします。

日常から踏み外す経験をすると「あ、自分が思っていたことは、別に当たり前じゃないんだ」とか「選択肢ってこれだけじゃないよね」ということに気づけたりして、もし何かあった時にどんどん変われる何か、つまり生きやすくなるみたいなところにつながるなと。

これ、けっこう本質だなと思って。

では日常から踏み外すってどういうことかっていうと、視点を変えるような経験をすることかなと思います。視点を変えると確かにやることが変わってきたりするんですよね。僕のパラレルワーク先のrebornという会社では「認知を揺さぶる」みたいな言い方もしています。認知っていうのは自分が捉えている目線や視座のことです。この認知を揺るがすような経験をするみたいなところですよね。

生産者と消費者では目線が全然違う農業界の話

書籍で読んだ農家さんのわかりやすい事例、生産者と消費者では目線が全然違うというお話をひとつご紹介します。

トマト+〇〇=満足

〇〇に何が入りますか?と農業生産者と消費者にアンケートをしたらしいんですね。

農業生産者の回答は「おいしさ」と「品質」だったそうです。

ところが消費者からは全然違った答えが返ってきて、
1位は「チーズ」
2位「パスタ」
3位「塩」

農業生産者からすると、ここに「チーズ」や「パスタ」という答えが入ることは全然頭にないっていうところなんですよね。生産者としてはおいしさや品質が高いことをPRするんだけど、消費者は何を組み合わせて食べたらいいのか気になっていて満足度にもつながる。この視点で考えると農業生産者側が発信する情報が変わってきますよねっていう話、けっこうおもしろかったですね。

最近僕は安井ファームという農家さんをTwitterでフォローしたんですけれども、おもしろいですね。フォロワーさんが何万人といて、すごいな、さぞかし自分たちのブロッコリーのPRをしているんだろうなと思ったら、ほとんどPRしていなくて。ブロッコリーをどうやったらおいしく食べられるか、何と合わせたら良いか、どうやって洗うといいかとかね、もう完全に消費者の視点で発信をしているんですね。

「今の時期はブロッコリーがたくさん収穫できるからお求めやすいですよ、スーパーでぜひ買ってくださいね」みたいな、自社の名前や製品を出すわけでもなく、ブロッコリー全体のPRをしている。そういう視点はすごくおもしろいし、その結果しっかりとフォロワーさんがついてきている。

クライアント目線で考えてみると業務はどんどん巻き取れる

フリーランスの働き方では個人とクライアント目線が違うって話も結構よくあります。自分目線だと「なかなか仕事がないのは実力が全然ないから」とか、「どうやったら単価を上げられるんだろう」とか考えるんですが、これをクライアント目線に切り替えるとどうなるでしょうか?

自分ができないこと、優先的にやるのが難しいこと、あるいは苦手なことを依頼することで自分の余計に使っている時間を減らしたいみたいなところなんですよね。と言うことは、要するにお客さんの要望に応えられる提案をどんどんしちゃえばいいわけです。

だから、「ライターとしての実力がない」という目線ではなく、「お客さんが本当に困っていることを解決できないか」っていう視点で考えると全然違う動きができたりします。

クライアントがスケジュール調整ですごく大変そうであれば、ライターとして採用されたんだけど、「私がスケジュール調整もやっておきましょうか?」と提案するとか、そういった形でライティング以外の業務をどんどん巻き取っちゃうっていうのは結構強いんですよね。

また、ひとつのスキルを深堀するんじゃなくて複数のスキルを持っておいて、「バナー作成もできますよ」みたいな感じでどんどん他にもできることを提案していくと一人のクライアントからガンガン仕事が取れるみたいなね。クライアント側からすると新しいワーカーさんを探すっていうのも時間がかかるので、別の業務を既にやり取りがあるワーカーさんに依頼できた方が楽っていうところもあります。

個人とクライアントで目線を切り替えることで結構見えてくるところがあるのはおもしろいですね。

ガンディーは地球目線で考えていた

最近の国際情勢でもそうですよね。国の目線で見ると自分の国をどう守るのか、相手をどう打ち負かすかっていうことになりますよね。でも地球目線で考えると、どうしたらこの地球が少しでも長く全員にとって住みやすい場所になるのかってなったりします。

そういう視点で考えたのがインドの独立運動をやったガンディーですよね。この辺の詳しい話はぜひCOTEN RADIOで聞いていただければと思うんですけれども、ガンディーって周りの人と目線が本当に違うんですよ。独立運動は最終的に戦争っていう形で独立を果たすことが多いんですけれど、ガンディーは塩を掲げてみんなで行進するっていう普通では考えられない解決方法を行ったんですよね。インドという国をどう独立させるかだけで考えたら出なかったようなアイディアを、地球目線でガンディーが考えたことでできたことなんですね。

身近な例から地球目線という大きな話までしましたが、視点を変えると日々自分がやるべきことや、実は選択肢はそれだけじゃないんだということがけっこう見えてくる。これは僕が農業法人アグレスさんの支援をしていても、クラウドカレッジ(現在は、みんなのカレッジに名称変更)で個人のワーカーさんを支援していても、戦争っていう現実を見てもめちゃくちゃ大事なことだなと改めて思います。

じゃあ、どうやって日々自分の視点を変えたらいいの?っていうところですよね。

Twitterを活用して簡単に自分の視点を変えてみよう

簡単な方法がいくつかあるなと思っていて。その中でも個人的に最近おもしろいなと思ってるのがTwitterなんです。みなさんおそらく自分に関連性の強いものや、興味がある人の投稿が優先的に出てくるホームっていう表示が設定されてると思います。この設定を「最新のツイート」に変えると、今、一分前に投稿したものから順番に表示されていくんですよね。

何が変わるかっていうと、以前フォローした気がするけど、いいねもコメントも最近してないから表示されない人たちが出てくるんですよ。すると最近の自分とは全く違う視点の投稿が見られるので、めちゃくちゃ自分の趣向が変わったりします。けっこうおもしろいですし、簡単に視点を変えるにはいい方法のひとつなのでぜひやっていただければと思います。

もちろんホームにしておくと仲のいい人のツイートが出てきてやり取りすることですごく安心できたりとか、周りのみなさんのことが理解できて日々過ごしやすくなるということはありますので、両方をうまく使い分ければいいかなと思います。

視点を変えるのが得意な人がいる

視点を変えたり認知を揺さぶることがすごく得意な人が一定いるんですよね。黒田さんも多分そうだと思います。いろんな視点で物事を見ている人と絡むってのはめちゃくちゃいいかなと思います。僕も最近いろんな目線を持つように意識はしています。rebornの羽渕彰博さんという方は本当に全然違うところからいつも物事を見ていて、さらに次々と視点を変えながら本質を見る、みたいなことをやっている方です。僕は一緒に仕事をしてますけれど、そういった方の発信を見るのもいいですね。

視点を変えるのが得意な人を見つけたら積極的に絡んでみるっていうことをお話しました。

こういう方々はちょっと変な人みたいに見える可能性もあるんですけれども、よく知っていくといろんな視点を学べるっていうところがあるのでおすすめかなと思います。

はい、ということで、今日はですね、先日のクラウドワークス10周年イベントで黒田さんからお話があった日常から踏み外す習慣を身につけることについて少し掘って話をしてみました。

ではまた来週お会いしましょう。

おやすみなさい。

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働き方ラジオを初めて知った方、聞いてみたくなった方もいるかもしれません。気になる方はこちらからどうぞ!声が伝えるパーソナリティの思いを受けとっていただけるのもうれしいなと思います。




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