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40代になった私に贈る言葉 6 悩み

1990年代、誰だって安室奈美恵になりたかった。ちっちゃい顔と細い手足、歌って踊れるその姿は、鏡に映った自分と異次元の差があったけど、遥か遠い存在へ誰もが憧れそれに近づこうとしていた。

ひさしぶりにglobe聴いた。元気出た。でも凹んだ。

小室哲也が年をとり、離婚でもめている姿を見ると、魔法が解けた感がひどかった。もちろん小室さんの才能は微塵も色褪せないけれど、楽曲再生が終わった後の現実はしょっぱかった。

安室ちゃんが大好きだったけど、結局90年代の貯金で好きだった私は最近の歌は知らなかった。それが引退!と聞いて、東京ドームに行くことになった。

パフォーマンス圧巻だけど、やっぱり引退コンサートでも90年代の曲との盛り上がりに差があり、時が止まったままだった私たちは、結局、最後まで安室ちゃんに置いていかれ、取り残された。

コンサートの後、改めて聴いた最近の曲で歌詞が30代になっている安室ちゃんに、ほろっと涙した。

安室奈美恵になりたい。40歳でスパッと引退する。美しかった。

でも彼女もどこかで40代を生きている。歌にはしないだろうけど、きっとそれなりに同じ悩みを抱えて。


sweet sweet 40 blues

誰も見たことのない顔誰かに見せるかもしれない

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