子どもと風邪と薬と育児と

子どもに限らず人間は風邪を引きます。
とりわけ、子供は免疫力が大人より低いため、風邪を引きやすいのはその通りだと思います。

私の娘たちももれなく風邪を引きますが、私薬剤師でもありますので、子ども•風邪•薬のことで思うことを書いていこうと思います。

薬を飲ませることの大変さについて

まず思うことは、仕事で薬の飲ませ方を説明するわけですが、いざ自分が親の立場で子供に薬を飲ませようとすると、まあ上手くいかないこと。
理想論の話をしても、現実的に薬を飲んでくれるかどうかは別の話で、子供に薬を飲ませるのはこんなにも苦労するのかと思い知らされます。

最近長女が手足口病にかかり高熱が出ましたが、高熱で機嫌も悪い、かつ、そもそも薬を飲みたがらないが合わさりまして、全く薬を飲んでくれません。
私の娘は高熱だと水分もとってくれませんので、脱水症状になる可能性もあるわけです。

自分に子どもがいない時は、薬を渡すとき、こんなにも大変なことが家で行われているのだと思いもしませんでした。

熱に強い子どももいますので全員には当てはまりませんが、今は自分の子にも、相手の親御さんにも「熱で水分も薬も飲んでくれない場合、まずは解熱剤で熱を下げて、気分が良くなっているうちに水分、食事をとらせましょう!」とお伝えしています。

解熱剤は個人的には坐薬がいいです。
言い方は良くないですが、お尻からは強制的に入れられるので、経口でとれない場合はいいですね。

風邪症状における処方傾向

医師の考え方にもよりますが、現代の医療傾向として「薬は最小限」かと思います。
特に抗生剤に関しては、「本当に必要な症状のみ服用をする」という考えが主流かと思います。
※厚生労働省より「抗微生物薬適正使用の手引き」が公表されています。
〇「抗微生物薬適正使用の手引き 第三版 本編」
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001168459.pdf
(令和5年11月16日 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部感染症対策課)
(一部抜粋)
急性気道感染症において、細菌が関与する症例はごく一部であり、 急性咽頭炎における A群β溶血性連鎖球菌(Group A β-hemolytic Streptococcus spp.: GAS)、急性気管支炎におけるマイコプラズマやクラミジアが代表的な原因微生物であることが報告されている。

私の娘の場合、手足口病で処方された薬は、痰や鼻水の薬、解熱鎮痛の坐薬のみでした。体内のウイルスをやっつけるには、自分の免疫力を高めることが大切なので、ウイルスに対する薬はありません。

「抗生剤は本当に必要時のみ!」という考えは、医療を受ける側も考えをアップデートしなければいけないですね。

子どもと風邪と育児と

つらつら書きましたが、子供が数人いると、一人が風邪を引いたらもう一人風邪を引くのが通常だと思います。
私の娘も、もれなく二人同時に感染し、体調の悪さと機嫌の悪さが同時に襲ってきます。
週末は私一人で子供二人を見ることもありますが、元気な子供を二人見るのも大変なのに、ぐったりしている・ぐずっている子供二人を一人で見るのは大変な労力です。
そんな神経をすり減らしている中、子供が薬を飲んでくれないと冷静さを保つのも大変です。

免疫力を獲得していくために風邪を引くというのは必要不可欠なわけですが、そういった症状に陥り薬が必要なときに、親目線でどう薬と向き合えばいいのか、発信していきたいと思います。

今回はこの辺で。

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