笙野頼子氏の解説が文庫本から消えていた件。

ツイッターをみていたらこんな書き込みに出会った。

たしかに「穴」の電子版には解説はついていない。それなら、ほかの作品も同様のあつかいなのかな、とみてみた。
「工場」電子版は金井美恵子解説。ついている。
「庭」電子版は吉田知子解説。ついている。
「穴」電子版の笙野頼子氏の解説だけは省かれている。
これをどう考えるべきなのか。

笙野氏は講談社から新しい本の出版を拒まれ、河出書房からもパージに近いあつかいをうけている。(「文芸」でトランスジェンダー派の評論家に笙野頼子批判を書かせて、それに反論したいと申し出た笙野氏の寄稿を編集長がことわったということだ)

新潮社もこの反笙野の隊列にくわわっているということだろうか。

かんがえられる可能性は3つある。
1)笙野氏が掲載を拒否した。
2)小山田氏が掲載を拒否した。
3)新潮社が掲載を拒否した。

1)は書いたもののできが悪くて、なっとくがいかないので笙野氏が辞退したという可能性だ。しかしうえのツイートのように読者からすばらしい解説だとの声もでている。かんがえにくい。
2)は本の著者が解説を気に入らなくて、お断りしたという可能性だ。これは小山田氏と笙野氏の関係性も入ってくるので、なんともいえない。もしもおふたりの間に確執があれば、ありうることかもしれないが。
3)は編集者が笙野氏との関係をたとうとした可能性だ。うえのツイートではページが足りないので省いたのか、と書いておられるが電子書籍ですからね。紙の本とちがって設定は自由なはず。ただ講談社にしろ、河出書房にしろ、現在の関係は断絶しているが過去の文庫は出版されている。新潮文庫にしても過去の出版物だ。あえて切る必要があるのだろうか。

とここまで書いておふたりの関係性はどうなのだろうとググったら、このようなツイートがでてきた。

となると2の可能性がいちばんありそうに思えてきた。小山田氏が笙野氏の解説をはずすことをのぞんだのではないか。

性自認を女だとみとめてしまうと、こういう事件が起きる。笙野氏がちんちんがついた女をみとめないのはこういう現実があるからだとは思うよ。


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