かもがわ出版て共産党の御用出版社だと思っていた件。

松竹伸幸氏の「共産党の党首公選」の提案が話題ですが、このことにふかくからんでいる出版社が二つあります。ひとつは彼の本をだした文藝春秋。もうひとつが、かもがわ出版です。
このかもがわ出版は、松竹氏の「シン・日本共産党宣言」と同じ時期に、共産党の古参党員である鈴木元氏の「志位和夫委員長への手紙」を出版しました。これも党首公選をうったえる主旨の本です。

また松竹氏は、かもがわ出版の編集者でもあるので、じっさいに今回の出来事の震源地はまさにこの京都にある出版社かもしれないと思ったりします。
かもがわ出版は大月書店(マルクス・エンゲルス全集で有名ですね)や新日本出版社などとならんで、日本共産党の影響下にある出版社だとかんがえていました。出版物もおおむねそういう傾向と分野のものです。ようは共産党の御用出版社だという認知でした。
今回、そこから逸脱する本を出し、編集者を送り出したことには軽いおどろきをおぼえました。えっ、そんなことができる出版社だったのか、みたいな。

共産党本部からはまだなんの反応も声もきこえてきませんが、注視したいと思います。

共産党からの反応がでました。赤旗の編集局次長の名前で記事を載せたようです。
論旨は予想されたとおりですが、ターゲットにされていた志位委員長がじぶんの言葉の反論でなく、この次長の記事を引用しただけというのがなんともお粗末です。

共産党は国会では少数意見を尊重するのが民主主義だ、という主張をしています。しかし党内では少数意見はまちがいである、というのが党是だとはっきり宣言したのがこの記事になります。ようは、あちらとこちらで、党外と党内で、「民主主義」を使い分けているのです。絵に描いたようなご都合主義といわざるをえません。
彼らにとって「民主主義」は権力を奪取するための手段であり、けっして目的ではない、ということです。

さて、こんごの関心としては、党の方針から逸脱した松竹氏のあつかいです。共産党のいままでの慣例、歴史では、とうぜん除名となるでしょう。しかしこの状況で彼を除名すれば、マスコミのいい餌食になります。となると、原則をまげて、彼の逸脱についてはおとがめなし(実質飼い殺し)、となる可能性もあります。どちらにせよ、共産党の体質はなにも変わっていない、という証明はされたと思います。

志位氏は肝心の党首公選についてはじぶんの言葉で語らないくせに、この手の偽善についてはしっかりツイートするのですよ。キモイわー。

松竹氏のその後のインタビュー記事です。彼も同じことをいっていますが、赤旗の次長に反論を書かせて、それを志位委員長がコピーするだけですましているのがどうよ、と。なぜじぶんの言葉で反論しないのかと共産党外の人間はみなかんがえる。


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