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「旅をする木」の世界に浸る

日常の些細なことに翻弄されてると、

こういう生き方もあるんだ、と、心強くなれる一冊でした。

抜粋__
人間の気持ちとは可笑しいものですね。
どうしようもなく些細な日常に左右されている一方で、
風の感触や初夏の気配で、こんなにも豊かになれるのですから。
人の心は、深くて、そして不思議なほど浅いのだと思います。
きっと、その浅さで、人は生きて行けるのでしょう。
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個人的に、面白かったポイントをいくつか。

  • アラスカ大学への入学、30点不足で、学部長に直談判にて、入学。

  • ネイチャーカメラマンという仕事

  • 北極の原野に生きるインディアンの抱える問題も、都市に生きる人と同じ

  • 「自動車を使わない暮らし」アーミッシュの人々の存在

  • 一つの人生を降りた人が持つ、優しさ


・アラスカ大学への入学、30点不足で、学部長に直談判にて、入学。

星野さんは、アラスカ大学の野生動物学部に入りたくて、

でも、外国人がアラスカ大学へ入学するための英語の点数が30点

足りなかったそうです!

しかし、星野さんはどうしても入らなければならない(星野さん談)。

そこで、学部長に直談判して、入学許可を得たそうです!

「英語の点数をクリアしてから」と考えるのではなく、

直談判を「選択していること」が、とっても面白いエピソードだと思いました。

目的の達成方法は、1つじゃないですよね。


・ネイチャーカメラマンという仕事

そういう職業があることは、なんとなく知ってはいたけど、

どういう人がしているのかまでは、知らなかった!

南米のコロンビアのネイチャーカメラマン。

彼と星野さんは、あるプロジェクトのコロンビア代表の方として、

出会ったそうです。

彼が、何故、ネイチャーカメラマンをしているか。

「自分国の一部であるアマゾンに対して、今消えてゆこうとする世界を

ちゃんと記録しておきたい、守りたい。」という夢からだそうです。

国の代表として来ているにも関わらず、コロンビアで写真を撮って、

生活してゆく苦しさ、ジレンマも抱えながら、取り組んでいるということ。

自分の今までの、仕事観に置き換えてみると、

私はひたすら、「まずは自分の暮らし、家族の暮らし」の生活の糧の為に、

という気持ちがほぼ100%だったかな

どちらの仕事観にも、正解はないけれど、そういう気持ちで撮った写真を、

私はどこかで見ているかも知れない、と知ることが出来て良かった。


・北極の原野に生きるインディアンの抱える問題も、都市に生きる人と同じ

ある、インディアンの村でのお話。

結局は、インディアンの悩みも、私のような都市に生きる人も、

同じ人間、悩みにさほど違いはないようです。

一言で言えば、「新しい時代への不安」だそうで、

でも、その中でもより良い方向を捜していこうという姿には、

心打たれると。

・「自動車を使わない暮らし」アーミッシュの人々の存在

星野さんが、アメリカのペンシルバニア州へ行った時のお話。

アーミッシュの人々をご存知ですか?

そういえば、なんとなく、何かの映画で観たことはあるかも知れない。

宗教上の理由から、自動車などの現代技術を使わないで、

暮らす人々だそうです。

アメリカで、車を使わない暮らしとか、有り得るの!?

とびっくりして、ちょっと調べて見たら、

今もアーミッシュの人々の暮らしは続いているようです。

しかも、スマホやパソコンは勿論、電気も使わないそう!!

東京で暮らす、私の日常では、「電気代が高騰してる〜!」なんて言って

暮らしてるのに、同じ現代でも、電気自体がない暮らしを、

敢えて「選択している」人々がいるんですね。

しかも、個人レベルではない規模で!!


・一つの人生を降りた人が持つ、優しさ

こちらは、星野さんが一緒に旅をしていた、

ブッシュパイロット、ドン・ロスさんのお話です。

ブッシュパイロットって仕事、初めて知った。

旅の記録を残す為に、飛行機を飛ばしてくれる人、のようです。

ドンさんは、かつてはアメリカ空軍のパイロットで、

その地位を捨てて、アラスカ原野を飛ぶパイロットになったそうで。

どういう経緯で、そうなったのかは知らないけれど、

ドンさんは、10年以上も星野さんの旅のパートナーだったそうです。

何かを、手放したり、降りたり、執着しないと決めると、

悩んでた時が嘘みたいに、清々しい気持ちになることってある。

それが、心の余裕や、優しさに繋がったてるのかな、と想像したり。


最後まで、お読みくださり有難うございます!

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