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【読後感想①】プロダクトマネジメントのすべて|及川 卓也、曽根原 春樹、小城 久美子

akippa株式会社でWebプランナーをしている谷口です!
前回は、"自分自身で経験して学べばいい派"だった僕が、Webプランナーの仕事を通してそれじゃだめだと感じ、そしてインプットの大切さに気づくまでのお話をさせていただきました。


今回から<読後感想>として、実際に読んだ書籍について書いていこうと思います。最初の1冊は「プロダクトマネジメントのすべて」です。

はじめはWEBサービスのプランナーに必要な一般的なIT知識やノウハウを得たいと思って、いい感じの本がないか漠然と探していました。
そこで「事業戦略・IT開発・UXデザイン・マーケティングからチーム・組織運営まで」と書かれた説明を見て、今知りたいことこの本に全部書いてるやん!と思って購入した経緯があります。
(読み始めてから知ったのですが結構有名な本だったみたいです)

基本的なWeb知識も不十分だった僕にとって、ビジネス・UX・テクノロジーに関する基礎知識から、チーム運営やプロダクトのミッションとビジョンや事業戦略についての考え方まで分かりやすく解説されている内容でした。

勉強になった内容を挙げればきりがないのですが、その中でも特に印象に残っているものを2つピックアップしていこうと思います。

プロダクトの4階層

これまでも会社のミッション・ビジョン・事業戦略といったものは頭にあったのですが、それが自分の実際の仕事とどう紐づいているかを体系化してきちんと理解しているとは言えませんでした。

本書ではプロダクトを以下の4つの階層に分けて解説しています。
・Core:目指す世界観や核となるもの
・Why:"誰" を "どんな状態にしたいか"、なぜ自社がするのか
・What:具体的なビジネスモデル、実現するためのロードマップ
・How:UIや実装方法など具体的にどう実現するのか

冒頭にあげたミッション・ビジョン・事業戦略はCoreにあたり、自分の仕事がそれを実現するためにやっていることなのだと改めて整理ができました。

プロダクトのミッションやビジョンを定めることは非常に重要であり大きな効果が見込まれるが、プロダクトマネジメントを始めたばかりのチームには少し難易度が高い。そういった組織では、プロダクトのWhyから開始するのがもっとも取りかかりやすい。

Chapter16 2.1

↑でも書かれていますが、特に「Why:"誰" を "どんな状態にしたいか"」を掘り下げるとより具体的なイメージがつきやすくなります。

僕のチームはakippaのプロダクトの中でも駐車場オーナー(土地の所有者)さんに向けた機能開発を行っているのですが、今まさに
「法人オーナーさんと個人宅を提供してくださっているオーナーさんでは、akippaが提供できる価値は少し違うよね?」
であったり
「もちろん空きスペースが収益化できることが一番嬉しいだろうけど、他にもakippaに期待していることってないのかな?」
といった議論をチームメンバーと進めているところです。

スキルレベルをチェックする3つの視点

本書ではWebプランナーとして必要な知識や考え方が数多く解説されています。

・Web業界の基礎知識や用語
・ドメイン知識の習得の仕方
・チーム内や他部署との連携方法
・課題解決に役立つフレームワーク
・具体的なケーススタディ etc.

そして、これらを習得しどれほど自分のものになっているかを測る視点として以下が挙げられています。

こうした人々と議論するときに、次の3点ができていればプロダクトマネージャーとして自分の知識の深さは及第点と考えてよい。
①発言内容がわかる
②質問ができる
③コメントから視点を広げられる

Chapter17 3.2

↑を営業・エンジニアを交えたMTGの場で僕はその施策のメインプランナーとして参加している、という風に勝手に想定してみると、
用語や基礎的なプロセスなどがわからなければそもそも相手の発言が理解できないし、仮に発言内容がわかったとしても、質問して不明点を明らかにできなければ判断を間違えたり、あとでまた質問しにいく手間が生まれてしまいます。

また、豊富な引き出しと広い視点があれば、このツール使えば解決できるやん!とか、以前のあのケースを応用すれば進められそう!といった感じでその場で提案ができ、より有意義で建設的な時間になるとも思いました。

最後に

本書は"プロダクトマネジメント"と銘打っているので一見担当者レベルでは理解し得ないもっと壮大な話なんやろな、自分には関係ないや、と思われる方もいるかもしれませんが、そんなことは全くないです笑

文章も堅苦しくなく図解も多いので、僕のようなWeb初心者やそれに近い方がプロダクト開発の全体像を把握する最初の一冊としてすごく読みやすい本だと思います。

Chapter4の「プロダクトの4階層」を前提にその後の話が進んでいくので、そこだけは押さえてあとはご自身が知りたい内容をピンポイントで読み進めていくのもありなんじゃないかな思いました!

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