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ねじまき鳥クロニクル

「流れに逆らうことなく、上に行くべきは上に行き、下に行くべきは下に行く。上に行くべきときには、いちばん高い塔をみつけてそのてっぺんに登ればよろしい。下に行くべきとには、いちばん深い井戸をみつけてその底に下りればよろしい。流れがないときには、じっとしておればよろしい。流れにさからえばすべては涸れる。すべてが涸れればこの世は闇だ。」 
by本田伍長

先週読み終えた村上春樹のねじまき鳥クロニクルより。なんとなく周りの活躍をみて、焦っていたので、いい言葉だなと思いシェアします。わたし自身は今は特に流れがないのでじっとしておこうと思います。上に行くべき時に高い塔に登れるように準備しておきます。

ところで村上春樹という作家は私にとって少し特別な作家です。今の妻と付き合いはじめた時、英語がままならず、話す話題に少し困ることも時たまありました。ある日彼女が村上春樹を読んでいて、この人いいから読んだら?と言われました。南アフリカで日本語の本を見つけるのは至難の技なのですが、偶然にもケープタウン領事館に無料貸し出しの本があり、村上春樹の本が沢山ありました。ケープタウンに日本人は少なく、ましてや本を借りる人はほぼいない、領事館の人曰く当時は多分わたしだけだったので、置いてある村上春樹の本を全部借りて片っ端から読みました。わたしは日本語で読み、彼女は英語で読んで、その内容を話しするということをしました。難しい内容の話をすることが楽しくて、(日本語で読んでるから、内容もわかる)付き合い当初の良い思い出です。今でもお互いにたまに読んでいて、その本に関する話をすることがとても楽しいです。日英どちらでも面白い本を書いてくれてありがとう。

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#ねじまき鳥クロニクル  

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